めまいの原因になる病気を知ろう
こんにちは。平井鍼灸院の鈴木開登です。
前回の記事は読んで頂けましたでしょうか?めまいの原因と症状についてお伝えしていますので読んで見てください。
https://hirai-harikyu.com/case/case-5930/
今回は「めまいの原因になる病気」についてお伝えしていきます。
「めまい」という症状そのものは、内耳の機能に左右差が生じることによって起こることが多いのですが、その左右差の原因となっている病気は様々なものがあります。
良性発作性頭位めまい症(BPPV)
どんな病気?
実はめまいで1番多いのはこの病気です。寝返りを売ったり、寝たり起きたりなどの頭を動かす動作で起こりやすいめまいです。吐き気や嘔吐は伴うことはありますが、難聴や耳鳴りはなく悪化したりすることはありません。また「良性」のため命に関わる病気ではありません。
原因
良性発作性頭位めまい症(BPPV)は、内耳の耳石(オトコニア)が原因で発生します。耳石は通常、内耳の一部に存在し、バランスを保つ役割を果たしますが、何らかの理由で耳石が外れて三半規管に移動することがあります。この耳石が三半規管の中で動くことで、頭の動きに伴って異常な信号が脳に送られ、めまいが引き起こされます。
症状
良性発作性頭位めまい症の主な症状は、以下の通りです。
- 回転性めまい:特定の頭の動き(例:寝返りを打つ、上を向く)によって、数秒から数分間続く強い回転性のめまいが発生します。
- 吐き気・嘔吐:強いめまいに伴い、吐き気や嘔吐を感じることがあります。
- バランスの喪失:めまいの間、立ったり歩いたりすることが難しくなることがあります。
メニエール病
どんな病気?
かつては、「めまい」と言えば「メニエール病」で片付けられやすかったですが、実際はめまい患者さんの5%程度です。症状の特徴としては、回転性の激しいめまいと一緒に難聴や耳鳴りが起こることです。また、発作が激しいときには吐き気や嘔吐、冷や汗、頭重感など様々な症状も伴います。症状は20分以上から数時間で収まりますが、それらが何度も繰り返されるのもメニエール病の特徴です。
原因
メニエール病は、内耳の内リンパ液が異常に増加することで発生します。内リンパ液の過剰な蓄積が内耳の圧力を上昇させ、バランス感覚や聴覚に影響を与えます。正確な原因は不明ですが、遺伝的要因、ウイルス感染、アレルギー、自己免疫疾患などが関与していると考えられています。
症状
メニエール病の主な症状は、以下の通りです。
- 回転性めまい:数十分から数時間続く強い回転性のめまいが発作的に発生します。
- 耳鳴り:耳の中で鳴る高音の音や低音の音が継続的に聞こえます。
- 難聴:特に低音域の聴力低下が見られます。進行すると全体的な聴力低下に繋がることもあります。
- 耳の圧迫感:耳が詰まった感じや圧迫感を感じます。
前庭神経炎
どんな病気?
前庭神経炎はとんでもなく激しくグルグルする回転性のめまいを引き起こします。動けないほどの激しいめまいになります。このような状態は1週間程度続き起き上がれるようになっても後遺症としてふらつきや吐き気は残ります。毎日グラグラ揺れている感覚の状態が続いていると、徐々に心の元気を失ってしまう場合もあります。
原因
前庭神経炎は、前庭神経の炎症が原因で発生します。主にウイルス感染(例:風邪やインフルエンザ)が引き金となります。前庭神経が炎症を起こすと、平衡感覚に影響を与え、めまいが引き起こされます。
症状
前庭神経炎の主な症状は、以下の通りです。
- 突然の強い回転性めまい:数日から数週間続くことがあり、日常生活に大きな影響を与えます。
- バランスの喪失:めまいに伴い、立ったり歩いたりすることが難しくなることがあります。
- 吐き気・嘔吐:強いめまいに伴い、吐き気や嘔吐を感じることがあります。
- 聴力の正常:前庭神経炎では聴力に影響はありません。
自律神経のバランスが崩れることで、めまいを含むさまざまな症状が現れることがあります。特に良性発作性頭位めまい症、メニエール病、前庭神経炎などの原因によるめまいは、自律神経の乱れが影響することがあります。
何かわからないことなどありましたらご相談ください。
本日も最後まで読んで頂きありがとうございました。
平井鍼灸院 鈴木開登
【監修】
平井鍼灸院 院長 梅田俊
鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師
【所属】
2015年~ 日本自律神経研究会
【資格】
2011年 国家資格はり灸師、あん摩マッサージ指圧師免許取得
2016年 自律心体療法上級者施術認定者取得
2018年 クレニアルテクニック上級施術認定者取得