緊張の交感神経とリラックスの副交感神経のバランスと食事と呼吸

今回は前回に引き続き自律神経の二つについてお話ししようと思います。緊張の交感神経とリラックスの副交感神経のバランスと食事と呼吸についてお話しします。

バランスがとれている状態が「自律神経が整った状態」

自律神経心身の重要な役割を担っている自律神経は「交感神経」と「副交感神経」という2種類の神経から構成されています。「交感神経」と「副交感神経」は、それぞれ働きが異なるので説明します。「交感神経」とは、体をクルマにたとえた場合、「アクセル」の役割を果たす神経である。交感神経が優位になると、心身ともにアクティブな状態になり、血管が収縮し、血圧が上昇、気分が高揚して「緊張」の状態に向かいます。

一方、「副交感神経」をクルマにたとえるとブレーキにあたります。副交感神経の働きが優位になると、心身ともにリラックスした状態になる。血管がゆるみ、血圧が低下、気分は落ち着いて「弛緩」(冷静で穏やか)の状態に向かいます。クルマの運転でも、アクセルとブレーキのバランスがとれていることが大切なように、自律神経も、

交感神経と副交感神経ともに、働きのバランスがとれている状態が理想です。つまり、交感神経、副交感神経、どちらの働きも極端に低くなったり、高くなったりすることなく、安定して機能している状態というのが、「自律神経が整った状態」といえます。

生命活動を維持するだけでなく自律神経を整える食事と呼吸

自律神経=血流の状態と密接な関係を持つ「呼吸」その鍵を握っているのが、じつは、「食事」と「呼吸」です。「食事」が重要と

いうと、体にとって必要な栄養を摂取する目的で、一般の方にもイメージが湧きやすいと思います。

食事

しかし、「呼吸」はどのような点で、生命活動の根幹における重要な役割を占めているのだろうか。「呼吸」というのは、自律神経=血流の状態と密接な関係を持っているのです。たとえば、呼吸が速く、浅くなったときには、自律神経が乱れ、血流が悪くなり、腸内環境が悪化し、パニックをはじめとするメンタルヘルスの不調につながっていきます。

意識的にゆっくりと深い呼吸を心がければ、自律神経が整い、血流がよくなり、腸内の機能が改善され、メンタルの安定をもたらしてくれるのだ。心臓の鼓動や血流とは異なり、呼吸の速い・遅いは意思的に制御することができます。四六時中、呼吸を意識しつづけることは難しいが、起床時や就寝時、不安感にさいなまれたときは、ゆっくりと深い呼吸をしてみてください。生活習慣のちょっとした心がけひとつで、悪循環から脱却する大きな差につながります。

「食事」と「呼吸」というのは、私たち人間が生きていくうえでもっとも大事なものであるだけでなく、自律神経を整えるためにもやはり必要不可けつなものなのです。

本日も最後まで読んでいただきありがとうございます。
平井鍼灸院 和田 極

院長梅田俊【監修】
平井鍼灸院 院長 梅田俊
鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師
【所属】
2015年~ 日本自律神経研究会
【資格】
2011年 国家資格はり灸師、あん摩マッサージ指圧師免許取得
2016年 自律心体療法上級者施術認定者取得
2018年 クレニアルテクニック上級施術認定者取得