自律神経の状態を判断
こんにちは。平井鍼灸院の鈴木開登です。
今回は「自律神経の状態を判断」についてお伝えします。
自律神経の状態は、人によって程度の差はありますが、交感神経と副交感神経のはたらきを、「高い・低い」の軸で分類すると、以下の4つのタイプのいずれかに当てはまります。
●タイプ1:交感神経が低く、副交感神経は高い
●タイプ2:交感神経・副交感神経ともに高い
●タイプ3:交感神経・副交感神経ともに低い
●タイプ4:交感神経が高く、副交感神経は低い
タイプ1の場合、眠気や愛感が強くなり、なにをしょうとしても集中できず、やる気が起こらないため引きこもりがちになっていきます。
トラブル知らずなのはタイプ2。自覚するような不調はなく、心身ともに快適に暮らすことができます。
タイプ3の場合は、どんなに寝ても休んでも疲れがとれない「慢性疲労症候群」のような状態で、症状が重いと“体を動かすだけで精一杯”という、つらい状態になります。
タイプ4は、ストレスが多かったり、休めないほど忙しいという人に多く、緊張状態が続いているためイライラしがちです。また、体にはこりや痛みを感じます。
ご自身の「自律神経の状態」をしたら終了ではなく、改善させていくことが重要になります。
簡単にできる「自律神経調整法」をお伝えします。
私たちは普段2種類の呼吸をしています。ひとつは浅い呼吸の「胸式呼吸」、もうひとつは深い呼吸の「腹式呼吸」です。
起きているときは胸式呼吸、寝ているときには腹式呼吸と胸式呼吸を無意識に組み合わせて行っています。
ストレスがかかったり、緊張をしたりすると呼吸は浅く、短くなります。「息が詰まる」という慣用句がありますが、それがまさにストレスがかかっている状態で、交感神経が優位になっています。
その状態が続くと、吸い込んだ空気が肺に届く前に吐き出されるため、肺に不要物がたまっていきます。すると、血液循環が悪くなって集中力の低下などが起こってきます。
そんなときに、効果的なのが腹式呼吸です。腹式呼吸は副交感神経と連動しているため、自律神経のバランスが整いリラックスできるのです。
腹式呼吸は寝ているときに優位になる呼吸のため、起きているときは意識的に行う必要があります。息を吸うときに横隔膜を下げるイメージを持ちながら、お腹をふくらませるように意識しましょう。
なるべくゆっくり行うことを心がけ、特に息を吐き出す時間を長くすると効果的です。
腹式呼吸をすると肺の奥までしっかり空気が取り込まれるため、肺にたまった老廃物が排出されます。酸素が体のすみずみまで運ばれるので、新陳代謝も活発になり体がリフレッシュします。
ただし、腹式呼吸は体が休まる呼吸であり、活動したいときには向いていません。
私たちは通常、起きている時間帯は胸式呼吸が多くなりがちです。
胸式呼吸は文字通り胸で行う呼吸です。肺全体を使った呼吸ではないので浅く短くなりがちですが、そのぶん早く呼吸ができるのが特徴です。
また、胸式呼吸は腹式呼吸と異なり、息を吸ってもお腹はふくらみません。胸にある筋間筋を広げたり閉じたりすることで呼吸を行います。
胸式呼吸を行うと交感神経が高まります。そのため、起床後に頭をシャキッとさせたいとか、仕事中に眠くなって集中したいというときに、意識的に行うのがおすすめです。「ハツ、ハツ、ハッ」と浅く短い呼吸を繰り返しましょう。
ただし、過換気候群や過呼吸を起こしたことがある人は、症状が出てしまうこともあるので控えましょう。
本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。
【監修】
平井鍼灸院 院長 梅田俊
鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師
【所属】
2015年~ 日本自律神経研究会
【資格】
2011年 国家資格はり灸師、あん摩マッサージ指圧師免許取得
2016年 自律心体療法上級者施術認定者取得
2018年 クレニアルテクニック上級施術認定者取得