喉の痛みを一瞬で治すツボ|即効で効く押し方と簡単なセルフケア方法
急な喉の痛みやイガイガ感は、仕事や日常生活に集中できなくなるつらい症状です。
この記事では、薬が手元にない状況でも、道具を使わずに症状を和らげることが期待できるツボを紹介します。
喉の痛みに効果的なツボの位置や正しい押し方に加え、ツボ押しの効果をさらに高めるセルフケア術も解説します。
ただし、セルフケアで対応できる症状には限界があるため、危険なサインを見極めて速やかに医療機関を受診するための判断基準もあわせて確認しましょう。
喉の痛みにツボ押しが効果的な理由
東洋医学では、体には「気」と「血」が流れる通り道である「経絡」があり、その要所に「経穴」、すなわちツボが存在すると考えられています。
喉の痛みや不調は、この気や血の巡りが滞ることで生じるとされます。
ツボを適切に刺激すると、滞っていた気の流れがスムーズになり、血行が促進されます。
血行が良くなることで、喉周辺の筋肉の緊張がほぐれ、痛みや炎症を引き起こす物質の排出が促されるため、症状の緩和につながります。
ツボ押しは、体が本来持つ自然治癒力を引き出し、不調を内側から整えるための手軽で有効な手段です。
【部位別】喉の痛みに即効性のあるツボ5選
喉の痛みを和らげる効果が期待できるツボは、体中に点在しています。
特に即効性が高く、自分で押しやすいツボとして、手の甲や首、ひじ、足などが挙げられます。
これから紹介する5つのツボは、それぞれ異なる特徴を持ち、咳や痰、飲み込むときの痛みなど、症状に合わせて使い分けることが可能です。
体のさまざまな部位にあるため、状況に応じて最も実践しやすいツボを選んで刺激することで、つらい喉の痛みに効く効果が期待できます。
【手の甲】万能ツボとして知られる「合谷(ごうこく)」
合谷は、親指と人差し指の骨が交わる付け根部分から、少し人差し指側にあるくぼみに位置します。
反対側の手の親指で、骨の下に指を差し込むようにして押しましょう。
このツボは、体のさまざまな不調に対応できる万能ツボとして知られており、喉の痛みや腫れを緩和する効果が期待できます。
特に、炎症を鎮める作用があるとされ、風邪のひきはじめの喉の違和感に有効です。
また、合谷への刺激は頭痛や歯痛、鼻づまり、目や耳の不調など、首から上の広範囲な症状にアプローチできるため、覚えておくとさまざまな場面で役立ちます。
【首の付け根】喉の不快感に直接アプローチする「天突(てんとつ)」
天突(てんとつ)は、左右の鎖骨が合流する中央のくぼみに位置するツボです。
喉のすぐ近くにあるため、痛みや咳、痰の絡み、声がれといった喉の不快な症状に直接的に働きかけます。
押す際は、人差し指の腹をツボに当て、体の中心に向かってゆっくりと、気管を圧迫しないように斜め下方向へ押すのがポイントです。
呼吸器系の症状全般に効果があるとされ、息苦しさを感じるときにも有効です。
押し方が少し難しい場所ですが、喉の違和感を素早く取り除きたいときに試す価値のあるツボです。
【ひじの内側】咳や痰が絡む痛みにおすすめの「尺沢(しゃくたく)」
尺沢は、ひじを軽く曲げたときにできるシワの上にあり、力こぶを作る筋肉の太い腱の親指側に位置するくぼみにあります。
このツボは、東洋医学で「肺」と深い関わりがあるとされる経絡上にあり、呼吸器系の症状に特に効果的です。
咳が止まらないときや、痰が絡んで喉が痛む場合に刺激すると、症状が和らぐとされています。
反対側の手の親指で、腕の骨に向かって垂直に、痛気持ちいいと感じる程度の強さで押してみてください。
咳のしすぎで痛む喉を落ち着かせたいときにおすすめのツボです。
【のど仏の横】嚥下時の痛みに効く「人迎(じんげい)」
人迎は、のど仏から指2本分外側にあり、首の動脈が脈打つのを感じる場所に位置します。
このツボは、喉の腫れや炎症を抑え、特に食べ物や唾を飲み込む際の痛み(嚥下痛)を和らげる効果が期待できます。
すぐ近くに太い血管である頸動脈が通っているため、指の腹で強く押しすぎず、ごく軽い力で優しく触れるように刺激するのが重要です。
ゆっくりと5秒ほど圧を加え、離すという動作を数回繰り返します。
喉が腫れて物を飲み込むのがつらいときに、試してみてください。
【足の内くるぶし】体の内側から喉を潤す「照海(しょうかい)」
照海は、足の内くるぶしの真下から親指1本分下がったところにあるくぼみに位置します。
このツボは、体内の水分代謝を調整し、不足した潤いを補う働きがあるとされています。
そのため、空気が乾燥している時期の喉の痛みや、イガイガ感を和らげるのに効果的です。
また、体の熱を冷ます作用も期待できるため、喉の炎症に伴う熱っぽさを感じるときにもおすすめです。
体の内側から喉に潤いを与え、乾燥によるダメージから守るために、親指でゆっくりと刺激してみてください。
ツボの効果を高める正しい押し方のポイント
ツボ押しは、ただやみくもに押すだけでは十分な効果が得られない場合があります。
ツボの位置を正確に捉えることはもちろん、押すときの「強さ」「呼吸」「タイミング」を意識することで、効果を最大限に引き出すことが可能です。
これから紹介する3つのポイントは、どのツボを刺激する場合にも共通する基本的な方法です。
これらのコツを押さえておくことで、セルフケアの効果を高め、より安全に実践できるようになります。
痛気持ちいいと感じる強さで5秒間押す
ツボを押す際の強さは、「痛い」と感じるほど強く押す必要はありません。
むしろ、強すぎる刺激は筋肉を緊張させ、逆効果になることもあります。
最適なのは、押したときに「痛いけれど気持ちいい」と感じる程度の圧です。
この「痛気持ちいい」強さで、指の腹を使って垂直にゆっくりと圧をかけ、5秒ほどキープします。
その後、同じように5秒かけてゆっくりと力を抜きましょう。
この一連の動作を1セットとして、数回繰り返すのが基本です。
体の反応を感じながら、自分にとって最も心地よい強さを見つけることが大切です。
息を吐きながらゆっくり圧をかける
ツボ押しは、呼吸と連動させることで効果が高まります。
特に重要なのは、息を「吐く」タイミングでツボを押すことです。
息を吐くと、心身がリラックス状態になり、筋肉の緊張が自然と緩みます。
この状態でツボに圧をかけることで、刺激が体の深部まで届きやすくなります。
反対に、息を吸いながら押したり、呼吸を止めたりすると、体に力が入ってしまい、刺激が十分に伝わりません。
鼻からゆっくり息を吸い、口からゆっくり息を吐きながら、その呼吸に合わせてじっくりと圧を加えていきましょう。
1日に数回、リラックスした状態で行う
ツボ押しの効果を維持するためには、一度に長時間行うよりも、1日に数回に分けてこまめに実践するのがおすすめです。
例えば、朝起きたとき、仕事の休憩中、入浴後、就寝前など、生活の中に習慣として取り入れると良いでしょう。
特に、体が温まって血行が良くなっている入浴後や、心身ともにリラックスしている就寝前は、ツボ押しの効果が出やすい最適なタイミングです。
慌ただしい状況で行うのではなく、ソファに座って一息ついているときなど、自分が落ち着ける環境でリラックスしながら行うことを心がけてください。
ツボ押しと併用したい!喉の痛みを和らげるセルフケア術
喉の痛みを早く改善するためには、ツボ押しとあわせて他のセルフケアを実践することが非常に効果的です。
ツボ押しが体の内側から不調にアプローチするのに対し、これから紹介するケアは、喉そのものの環境を整え、外部からの刺激を減らす役割を果たします。
特に、喉の粘膜を保護するための「保湿」と、回復を促すための「保温」は重要なポイントです。
これらのケアを組み合わせることで、ツボ押しの効果を補助し、総合的に喉の回復をサポートします。
こまめな水分補給で喉の乾燥を防ぐ
喉の粘膜が乾燥すると、防御機能が低下し、ウイルスや細菌が付着しやすくなるため、炎症が悪化する原因になります。
そのため、意識的に水分を摂取し、喉を常に潤しておくことが非常に重要です。
一度に大量に飲むのではなく、常温の水や白湯、カフェインを含まない麦茶やハーブティーなどを、一日を通して少しずつこまめに飲むようにしましょう。
冷たい飲み物は喉への刺激となる場合があるため、避けるのが無難です。
また、緑茶に含まれるカテキンには殺菌作用が期待できますが、利尿作用もあるため、飲み過ぎには注意が必要です。
首周りを温めて血行を促進させる
首や喉の周りを温めることは、血行を促進し、痛みの緩和に直接つながります。
血行が良くなることで、新鮮な酸素や栄養が患部に届きやすくなり、痛みや炎症の原因となる物質の排出がスムーズに進むため、回復を早める効果が期待できます。
具体的な方法としては、蒸しタオルを首に当てる、ネックウォーマーやタートルネックの服を着用する、ぬるめのお湯でゆっくり入浴するなどがあります。
特に就寝中は体が冷えやすいため、首にタオルを巻くだけでも喉の保護に役立ちます。
部屋の湿度を50~60%に保つ
喉の痛みがあるときは、室内の湿度管理が非常に重要です。
空気が乾燥していると、呼吸するたびに喉の粘膜の水分が奪われ、乾燥が悪化してしまいます。
特に、睡眠中は口呼吸になりやすく、無防備な喉が乾燥した空気に長時間さらされることになります。
快適だと感じる湿度の目安は50〜60%です。
加湿器を使用するのが最も効果的ですが、ない場合は洗濯物や濡らしたタオルを部屋に干すだけでも湿度を上げることが可能です。
適切な湿度を保つことで、喉の粘膜を乾燥から守り、痛みの悪化や長引くのを防ぎます。
ツボ押しだけでは危険!すぐに病院へ行くべき喉の痛みのサイン
ツボ押しやセルフケアは、風邪のひきはじめなど軽度な喉の痛みを和らげるのに有効ですが、万能ではありません。
喉の痛みの中には、専門的な治療を必要とする重篤な病気が隠れている可能性もあります。
自己判断で対応を続けることで、症状が悪化したり、危険な状態に陥ったりすることもあります。
これから挙げるような症状が見られる場合は、セルフケアを中止し、速やかに医療機関を受診してください。
適切なタイミングで専門医の診断を受けることが、早期回復への鍵となります。
高熱や激しい頭痛を伴う場合
喉の痛みに加え、38度を超えるような高熱や、日常生活に支障をきたすほどの激しい頭痛がある場合は、単なる風邪ではない可能性が高いです。
これらの症状は、インフルエンザウイルスや溶連菌、アデノウイルスなどによる急性扁桃炎や咽頭炎のサインかもしれません。
特に、全身の倦怠感や関節痛も伴う場合は注意が必要です。
これらの感染症は適切な抗菌薬や抗ウイルス薬による治療が必要となるため、自己判断で様子を見るのではなく、速やかに内科や耳鼻咽喉科を受診し、医師の診断を仰ぐようにしてください。
呼吸が苦しい、または飲み込めないほどの痛みがある場合
喉の痛みが非常に強く、唾液すら飲み込むのがつらい、あるいは息苦しさや声がかすれて出ないといった症状は、極めて危険なサインです。
これらの症状は、喉の奥にある喉頭蓋(こうとうがい)が細菌感染などによって急激に腫れ上がる「急性喉頭蓋炎」の可能性があります。
この病気は、腫れた喉頭蓋が気道を塞いでしまい、最悪の場合、窒息に至ることもあるため、一刻を争う緊急事態です。
このような症状が現れたら、ためらわずに救急外来を受診するか、救急車を呼ぶ必要があります。
症状が3日以上改善しないとき
ツボ押しやうがい、加湿などのセルフケアを2〜3日続けても、喉の痛みが一向に良くならない、もしくはかえって悪化している場合も、医療機関を受診するべきタイミングです。
症状が長引いている背景には、市販薬では効かない細菌感染や、アレルギー、逆流性食道炎など、風邪以外の原因が隠れている可能性があります。原因を特定しないまま放置すると、症状が慢性化してしまうこともあります。症状の改善が見られないときは、自己判断を続けずに耳鼻咽喉科などを受診し、適切な診断と治療を受けることが重要です。
喉の痛みに効くツボに関するよくある質問
喉の痛みを和らげるツボ押しを実践するにあたり、効果的な押し方や注意点について、さまざまな疑問が浮かぶかもしれません。
ここでは、ツボ押しの効果を実感するまでの時間や、左右どちらを押すべきか、また妊娠中の注意点など、特によく寄せられる質問とその回答をまとめました。
これらのQ&Aを参考にすることで、より安心して、かつ効果的にツボ押しを日々のセルフケアに取り入れることができるようになります。
Q1. ツボはどのくらいの時間押せば効果を実感できますか?
効果の現れ方には個人差がありますが、一般的に1つのツボにつき「5秒押して5秒離す」を5〜10回繰り返すのが目安です。
押してすぐに痛みが和らぐ即効性を感じる場合もあれば、数回繰り返すうちにじわじわと効果が現れることもあります。
1回の実践で効果が感じられなくても、1日数回継続することで症状が改善しやすくなります。
Q2. 左右どちらの手や足のツボを押すのが効果的ですか?
基本的には、左右どちらのツボを押しても効果に大きな差はありません。
両方のツボを均等に刺激するのが理想ですが、時間がない場合は、押してみて特に痛みや硬さを感じる側を重点的にほぐすと良いでしょう。
自分が押しやすい、あるいは症状が強いと感じる側のツボから試してみてください。
Q3. 妊娠中に押してはいけないツボはありますか?
はい、あります。
一部のツボは子宮の収縮を促す作用があるとされ、妊娠中の使用は避けるべきです。
特に、今回紹介した「合谷」や、足の内くるぶしの上にある「三陰交」などは代表的な禁忌のツボです。
妊娠中にツボ押しを行う際は、自己判断せず、必ずかかりつけの医師や鍼灸師などの専門家に相談してください。
まとめ
喉の痛みに対して、手の「合谷」や首の「天突」といったツボは、即効性が期待できるセルフケアの一つです。
ツボを押す際は、痛気持ちいいと感じる強さで、息を吐きながらゆっくり圧をかけるのが効果を高めるポイントです。
また、こまめな水分補給や部屋の加湿、首周りを温めるなどのケアを併用することで、より早い回復が望めます。
ただし、これらの方法はあくまで症状を和らげるための対症療法です。
高熱や激しい痛み、呼吸困難を伴う場合や、症状が3日以上改善しない場合は、重篤な病気の可能性もあるため、自己判断せずに速やかに医療機関を受診する必要があります。
症例・患者さんの声

【監修】
平井鍼灸院 院長 梅田俊
鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師
鍼灸師
【所属】
2015年~ 日本自律神経研究会
日本自律神経研究会
【資格】
2011年 国家資格はり灸師、あん摩マッサージ指圧師免許取得
2016年 自律心体療法上級者施術認定者取得
2018年 クレニアルテクニック上級施術認定者取得
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