偏頭痛の吐き気を改善する5つの対処法|原因と楽になるツボも解説
脈打つような頭痛に加え、吐き気まで催すつらい偏頭痛。仕事や家事が手につかず、一刻も早くこの症状を改善したいと感じる方は少なくありません。この記事では、吐き気を伴う偏頭痛が起きたときに、今すぐ自分でできる応急処置をいくつか紹介します。
また、なぜ吐き気が起こるのかという原因や、症状を繰り返さないための予防策、楽になるとされるツボについても解説しますので、つらい症状の緩和にお役立てください。
つらい吐き気を伴う偏頭痛に!今すぐできる5つの応急処置
吐き気を伴う偏頭痛が起きた際、まずは症状を少しでも和らげることが重要です。
これから紹介する対処法は、つらい痛みを緩和し、楽になるための具体的な方法です。薬を飲むだけでなく、環境を整えたり、体を冷やしたりといった工夫で症状が軽減することがあります。
自分に合った方法を試しながら、焦らずに対処しましょう。
対処法1:光や音の刺激を避けられる暗くて静かな場所で休む
偏頭痛の発作中は、普段は気にならない光や音、匂いといった外部からの刺激に非常に敏感になります。
特に、蛍光灯の光やスマートフォンの画面がチカチカと感じられたり、騒音や特定の匂いが頭痛を悪化させたりすることがあります。
症状が出始めたら、できるだけ照明を落とした静かな部屋へ移動し、横になって休みましょう。
刺激を遮断することで、脳の興奮を鎮め、痛みの悪化を防ぎます。
動けないほどの痛みがある場合は、無理に行動せず安静を第一に考えてください。
対処法2:痛むこめかみや首筋を冷やして血管の拡張を和らげる
偏頭痛は、脳の血管が拡張することで周囲の神経が刺激されて起こると考えられています。
そのため、痛みを感じる部分を冷やすことで、血管の拡張を和らげる効果が期待できます。
冷却シートや氷枕、濡らしたタオルなどを使い、ズキズキと痛むこめかみや首筋のあたりを冷やすと、痛みが少し楽になることがあります。
ただし、冷やしすぎには注意し、心地よいと感じる程度にとどめてください。
対処法3:コーヒーなどカフェインを含む飲み物で痛みを軽減する
コーヒーや緑茶、紅茶などに含まれるカフェインには、拡張した血管を収縮させる作用があります。
この作用によって、偏頭痛の痛みを軽減させる効果が期待できるため、痛みが出始めたタイミングで適量を摂取するとよいでしょう。
ただし、カフェインの過剰摂取はかえって頭痛を誘発する原因にもなりかねません。
日常的に多くのカフェインを摂取している人が急にやめると、離脱症状として頭痛が起きることもあります。
あくまで応急処置として、1日に1〜2杯程度の飲み物から摂取することを心がけてください。
対処法4:吐き気に効くツボ「内関(ないかん)」を優しく押す
吐き気やむかつきを和らげる効果が期待できるツボとして「内関」が知られています。
内関は、手のひら側の手首のしわから、指3本分ほど肘側へ進んだところにあるくぼみです。
このツボを、反対の手の親指で5秒ほど優しく押して離すというマッサージを数回繰り返します。
乗り物酔いや二日酔いの吐き気にも使われるツボで、偏頭痛に伴う吐き気の緩和にも役立つ可能性があります。
対処法5:市販の鎮痛薬は痛みの初期段階で服用する
市販の鎮痛薬を利用する際は、タイミングが非常に重要です。
偏頭痛は、痛みが本格的になってから薬を飲んでも効果が出にくい傾向があります。
「少し頭が痛いな」と感じる程度の、ごく初期の段階で服用することがポイントです。
ロキソニンSやイブクイック頭痛薬DXなど、市販されている鎮痛薬の中には、偏頭痛にも効果が期待できる成分を含むものがあります。
ただし、薬の飲み過ぎは「薬物乱用頭痛」を引き起こす可能性があるため、用法・用量を守り、月に10日以上の使用は避けてください。
なぜ偏頭痛で吐き気が起こるの?そのメカニズムを解説
偏頭痛の際に、頭痛だけでなく吐き気や胃のむかつきといった症状が現れることには明確な原因があります。
単に痛みが強いから胃が気持ち悪いと感じるのではなく、頭痛を引き起こすメカニズムそのものが、吐き気にも直接関係しています。
脳内で起きている一連の反応が、頭痛と消化器症状を同時に引き起こしているのです。
脳の血管が拡張し三叉神経が刺激されることが痛みの原因
偏頭痛の直接的な原因は完全には解明されていませんが、現在では何らかのきっかけで脳の血管が急激に拡張し、その周囲を取り巻く三叉神経が刺激されることが痛みの始まりだと考えられています。
三叉神経が刺激されると、神経の末端からCGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチド)などの炎症物質が放出されます。
この炎症物質が血管の周りに炎症を起こし、ズキズキとした拍動性の強い痛みを引き起こすのです。
嘔吐中枢への刺激が吐き気や嘔吐を引き起こす
三叉神経から受けた痛みの刺激は、脳の深部にある脳幹に伝わります。
この脳幹には、体の平衡感覚を司る前庭神経や、吐き気をコントロールする「嘔吐中枢」が存在します。
頭痛の刺激が嘔吐中枢にまで伝わると、その働きが活発になり、吐き気や嘔吐といった症状が引き起こされるのです。
つまり、頭痛と吐き気は、脳の同じ場所への刺激によって連動して発生する症状といえます。
その頭痛、本当に偏頭痛?見分けるべき他の頭痛との違い
頭痛と一言でいっても、その種類はさまざまです。
吐き気やめまいを伴うことから偏頭痛を疑う場合が多いですが、中には異なるタイプの頭痛や、命に関わる危険な病気のサインである可能性も潜んでいます。
自分の症状を正しく把握し、適切に対処するためにも、偏頭痛と他の頭痛との違いを知っておくことが重要です。
後頭部が締め付けられるような痛みは緊張型頭痛の可能性
頭全体や後頭部がギューッと締め付けられるような、圧迫感のある鈍い痛みが続く場合は、緊張型頭痛の可能性があります。
このタイプの頭痛は、身体的・精神的なストレスによる筋肉の緊張が主な原因で、長時間のデスクワークなどで起こる肩こりや首のこりに伴って現れることが多いです。
偏頭痛のように動けないほどの痛みではなく、吐き気を伴うことも比較的少ないのが特徴です。
突然の激しい頭痛や麻痺がある場合はすぐに病院へ
「これまでに経験したことのないような激しい頭痛」が突然現れたり、ろれつが回らない、手足の片側に力が入らないといった麻痺症状を伴ったりする場合は、くも膜下出血や脳梗塞などの危険な病気が疑われます。
これらの症状は一刻を争うため、すぐに救急車を呼ぶ必要があります。
また、痛みが4日以上続く場合や、頻度が急に増した場合など、いつもと違うと感じたら速やかに医療機関を受診してください。
偏頭痛と吐き気を繰り返さないための日常生活での予防策
つらい偏頭痛発作は、一度起きてしまうと日常生活に大きな支障をきたします。
そのため、発作が起きてから対処するだけでなく、日頃から発作を予防するための対策を講じることが非常に重要です。
生活習慣を見直すことで、頭痛の頻度や程度を減らせる可能性があります。
特に女性は生理前や生理中にホルモンバランスの変動で発作が起きやすく、気圧の変化が引き金になることもあるため、毎日のセルフケアを意識しましょう。
十分な睡眠時間を確保し規則正しい生活を心がける
睡眠不足はもちろん、週末の寝だめのような普段より長すぎる睡眠も、生活リズムの乱れから偏頭痛の引き金になることがあります。
毎日なるべく同じ時間に寝て同じ時間に起きる、規則正しい生活を心がけましょう。
また、長時間の同じ姿勢は避け、適度な運動やストレッチを取り入れることで、体の緊張をほぐし、疲れを溜めないようにすることも大切です。
日中の強い眠気は、睡眠の質が低下しているサインかもしれません。
チーズやワインなどチラミンを多く含む食品を控える
特定の食品が偏頭痛の誘因となることがあります。
代表的なのは、血管を収縮させる作用を持つ「チラミン」を多く含む食品です。
熟成チーズ、赤ワイン、チョコレート、柑橘類、ナッツ類などが挙げられます。
また、ハムやソーセージといった加工肉に含まれる亜硝酸ナトリウムも、頭痛を引き起こす可能性があるとされています。
すべての偏頭痛持ちの方に当てはまるわけではないため、自分の食生活と頭痛の関連性を記録し、誘因となりうる食品を特定することが有効です。
ストレスを溜めず自分に合ったリラックス方法を見つける
精神的なストレスは偏頭痛の大きな誘因の一つです。
仕事や人間関係での緊張状態が続くと、血管の収縮と拡張のリズムが乱れやすくなります。
また、無意識のうちに歯を食いしばることで、首や肩の筋肉が緊張し、頭痛を悪化させることもあります。
忙しい毎日の中でも、趣味の時間を作ったり、ゆっくり入浴したりと、自分に合った方法で心と体をリラックスさせる時間を持つことが重要です。
ストレスを感じたときに、意識的に深呼吸をするだけでも効果があります。
市販薬で改善しない場合は専門医へ|病院での治療法とは
市販の鎮痛薬を月に10日以上使用しても症状が改善しない、または頭痛の頻度が増えて日常生活に支障が出ている場合は、自己判断での対処を中止し、専門医に相談することが重要です。
医療機関では、市販薬とは異なるアプローチで、より専門的な診断と治療を受けることができます。
自分の頭痛のタイプを正確に診断してもらい、適切な治療法を選択することが、つらい症状から解放されるための近道です。
まずは頭痛外来や脳神経内科・外科を受診する
頭痛の症状で病院を受診する場合、まずは「頭痛外来」や「脳神経内科」、「脳神経外科」といった専門の診療科を選ぶとよいでしょう。
これらの診療科では、問診や必要な検査を通じて、頭痛の種類を正確に診断してくれます。
受診の際には、いつからどのような痛みが、どのくらいの頻度で起きているか、吐き気などの随伴症状はあるかなどを具体的に伝えられるよう、事前にメモを準備しておくことをおすすめします。
専門的な治療で使われるトリプタン製剤やCGRP関連抗体薬
医療機関で処方される偏頭痛の治療薬には、痛みが起きたときに飲む「急性期治療薬」と、発作を予防する「予防薬」があります。
急性期治療薬として代表的なのが「トリプタン製剤」で、これは拡張した血管を収縮させ、三叉神経からの炎症物質の放出を抑える作用があります。
また、予防薬としては、頭痛の根本原因であるCGRPの働きを直接抑える「CGRP関連抗体薬」という新しい注射薬も登場しており、治療の選択肢は広がっています。
偏頭痛の吐き気に関するよくある質問
ここでは、偏頭痛に伴う吐き気に関して、多くの方が抱える疑問についてお答えします。
Q1. 吐き気がひどい時、無理にでも食事はとったほうがいいですか?
吐き気が強い時は、無理に食事をとる必要はありません。
食事が刺激となって嘔吐を誘発する可能性があります。
ただし、脱水症状を避けるため、水分補給はこまめに行いましょう。
経口補水液やスポーツドリンクなど、吸収されやすいものがおすすめです。
食欲が少し出てきたら、ゼリーやおかゆなど、消化が良く口当たりの良いものから試してください。
Q2. 偏頭痛の吐き気止めだけを飲むのは効果がありますか?
市販の吐き気止めを飲むことで、一時的に吐き気が和らぐ可能性はあります。
しかし、偏頭痛の根本原因である血管の拡張や神経の炎症には作用しないため、頭痛そのものの改善にはつながりません。
偏頭痛の治療では、頭痛を抑える鎮痛薬と吐き気止めを併用するのが一般的です。
自己判断での服用は避け、医師や薬剤師に相談してください。
Q3. 偏頭痛が起きやすい食べ物や飲み物はありますか?
血管に作用する成分を含む食品が、偏頭痛を引き起こすことがあります。
代表的なものとして、チラミンを多く含むチーズや赤ワイン、ポリフェノールが豊富なチョコレートなどが知られています。
ただし、誘因となる食品は個人差が大きいため、すべての人がこれらを避ける必要はありません。
頭痛ダイアリーなどを活用し、自分の体質を知ることが大切です。
まとめ
吐き気を伴う偏頭痛は非常につらい症状ですが、適切な応急処置で痛みを和らげることが可能です。
まずは光や音の刺激がない静かな場所で休み、痛む部分を冷やすなどの対処を試みてください。
また、なぜ吐き気が起こるのかというメカニズムを理解し、緊張型頭痛や危険な頭痛との違いを知ることも重要です。
日頃から規則正しい生活を送り、発作を予防する意識を持つことに加え、市販薬で改善しない場合は我慢せず、頭痛外来などの専門医に相談し、適切な治療を受けてください。
症例・患者さんの声

【監修】
平井鍼灸院 院長 梅田俊
鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師
鍼灸師
【所属】
2015年~ 日本自律神経研究会
日本自律神経研究会
【資格】
2011年 国家資格はり灸師、あん摩マッサージ指圧師免許取得
2016年 自律心体療法上級者施術認定者取得
2018年 クレニアルテクニック上級施術認定者取得
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