腰が熱いのは危険なサイン?考えられる原因と自律神経、痛みの対処法
腰に熱を感じる場合、その原因は筋肉の炎症から神経の圧迫、内臓の病気、自律神経の乱れまで多岐にわたります。
中には危険な病気のサインが隠れていることもあり、原因に応じた適切な対処法を知ることが重要です。
腰が熱いときに考えられる原因や、症状別の対処法、病院受診の目安について解説します。
まず確認|腰の熱さはどこから?考えられる4つの原因
なぜ腰が熱い感じがするのか、その原因は一つではありません。
熱さを感じる場所が腰全体なのか、それとも左や右のどちらか片側なのかによっても、考えられる原因は異なります。
腰のあたりに熱感を覚える主な原因として、神経の圧迫、内臓や皮膚の病気、筋肉の炎症、自律神経の乱れの4つが挙げられます。
原因①:神経の圧迫による灼熱感(坐骨神経痛・ヘルニアなど)
腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症といった病気により、腰の神経が圧迫されると、腰やお尻、足にかけて「焼けるように熱い」「ビリビリする」といった灼熱感を伴う症状が現れることがあります。
これは坐骨神経痛の代表的な症状の一つです。
この熱さは実際の皮膚温度が上がっているわけではなく、神経がダメージを受けて異常な信号を脳に送ることで生じる感覚異常です。
特に、安静にしているはずの夜に痛みが強くなる傾向があり、眠りを妨げられるケースも少なくありません。
単なる腰痛とは異なる、ジンジン、ピリピリとした熱感を伴う場合は、神経由来の病気を疑う必要があります。
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原因②:腎盂腎炎や帯状疱疹など内臓や皮膚の病気
腰の熱さが背中にかけて広がる場合や発熱を伴うときは、内臓や皮膚の病気が原因かもしれません。
代表的な病気の一つが腎盂腎炎です。
腎臓が細菌に感染して炎症を起こす病気で、腰のあたりに鈍い痛みや熱感が生じ、38度以上の高熱や悪寒、吐き気を伴うことが多いです。
もう一つ考えられるのが帯状疱疹で、これは過去に感染した水ぼうそうのウイルスが再活性化して起こる病気であり、体の片側の神経に沿ってピリピリとした痛みと赤い発疹、水ぶくれが現れます。
症状が腰から背中にかけて出ると、腰に熱っぽさや痛みを感じることがあります。
原因③:ぎっくり腰など筋肉の急な炎症による発熱
ぎっくり腰(急性腰痛症)のように、急に重いものを持ち上げたり、腰をひねったりした際に筋肉や靭帯を損傷すると、患部で強い炎症が起こります。
この炎症反応によって血流が増加し、実際にその部分が熱を帯びて熱くなることがあります。
腰が痛いと感じると同時に、触ってみると明らかに熱っぽい、腫れている感じがする場合は、筋肉の炎症が原因である可能性が高いです。
このタイプの腰痛は、受傷直後の急性期に熱感が最も強くなる傾向があります。
炎症が起きているサインであるため、初期の対応がその後の回復に影響を与えます。
原因④:ストレスや更年期による自律神経・ホルモンバランスの乱れ
過度なストレスや疲労、不規則な生活が続くと、体温や血流をコントロールする自律神経のバランスが乱れることがあります。
交感神経が優位な状態が続くと、血管が収縮して血行が悪くなる一方、その反動で血管が急に拡張し、特定の部分にほてりや熱感を感じる場合があります。
また、更年期になると女性ホルモンの分泌が減少し、自律神経が乱れやすくなります。
顔や上半身がカッと熱くなるホットフラッシュが有名ですが、同様のメカニズムで腰のあたりに熱感を覚える人もいます。
これらの場合、はっきりとした身体的な異常が見つからないことも少なくありません。
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こんな症状は要注意!すぐに病院を受診すべき危険なサイン
腰が熱いという症状に加えて、特定のサインが見られる場合は、放置すると危険な病気が隠れている可能性があります。
自己判断で様子を見ずに、速やかに医療機関を受診することが重要です。
これから挙げるような症状が一つでも当てはまる場合は、すぐに専門医に相談することを検討すべきです。
高熱や悪寒、吐き気がある場合
腰の熱感や痛みに加え、38度以上の高熱、悪寒(ゾクゾクする寒気)、吐き気や嘔吐といった症状が伴う場合は、腎盂腎炎などの感染症が強く疑われます。
これは腎臓で細菌が繁殖し、炎症が全身に広がっているサインであり、緊急性の高い状態です。
単なる腰痛や風邪だと自己判断してしまうと、治療が遅れて敗血症など重篤な状態に陥る危険性もあります。
特に、背中を軽く叩くと響くような痛みがある場合は、腎臓の炎症の可能性がより高まります。
このような全身症状が出ている場合は、様子を見ずに夜間や休日であっても救急外来などを受診する必要があります。
排尿時に痛みを感じたり、頻尿になったりする場合
腰の熱さと一緒に、排尿に関する症状が現れた場合も注意が必要です。
具体的には、排尿時に痛い、残尿感がある、トイレの回数が異常に増える(頻尿)、尿が濁る、血が混じるといった症状が挙げられます。
これらのサインは、膀胱炎や腎盂腎炎といった尿路感染症の典型的な症状です。
細菌が尿道から膀胱、さらには腎臓へと侵入して炎症を起こしている可能性を示します。
特に腎盂腎炎は腰痛や発熱を伴うため、腰の熱感と排尿トラブルが同時に起きている場合は、速やかに泌尿器科や内科を受診することが求められます。
足のしびれが強い、または力が入らない場合
腰の熱感や痛みに加えて、足のしびれが広範囲に及んでいたり、感覚が鈍くなったりする症状がある場合は、神経が強く圧迫されているサインです。
特に、足首や足の指に力が入らない、スリッパが脱げやすい、階段でつまずきやすいといった運動麻痺の症状が出ている場合は注意が必要です。
これは、椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症が進行し、神経への圧迫が深刻化していることを示唆します。
放置すると麻痺が後遺症として残る可能性もあるため、ただ痛いだけでなく、足の動きに異常を感じたら、迷わず整形外科を受診すべきです。
腰の周りに赤い発疹や水ぶくれが出ている場合
腰の片側にチクチク、ピリピリとした痛みや熱感があり、その後、同じ場所に帯状の赤い発疹や小さな水ぶくれが現れた場合、帯状疱疹という病気の可能性が非常に高いです。
これは、体内に潜んでいた水痘・帯状疱疹ウイルスが原因で起こる皮膚の病気です。
症状は体の左右どちらか片側に出るのが特徴で、神経に沿って痛みと発疹が広がります。
初期は皮膚に異常がなく痛みだけを感じることもあります。
治療が遅れると、発疹が治った後も長期間にわたって神経痛が残ることがあるため、特徴的な症状に気づいたら、できるだけ早く皮膚科を受診することが重要です。
腰が熱いときに自分でできる応急処置
腰に熱感がある場合、その原因は様々であり、中には医療機関の受診が必要なケースもあります。例えば、発熱を伴う場合は腎盂腎炎や帯状疱疹などの可能性も考えられるため、自己判断での応急処置ではなく、早めに医療機関を受診することが推奨されます。ご自身の症状をよく観察し、適切な対処法を選択することが大切です。
ここでは、症状に合わせた3つのセルフケアを紹介します。
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痛みが強く熱を持っているならアイシングで冷やす
ぎっくり腰のように、急な動作で腰を痛め、患部が腫れて熱くなる場合は、炎症を抑えるためにアイシング(冷却)を行うのが有効な対処法です。
氷のうや保冷剤をタオルで包み、熱を持っている部分に15〜20分程度当てます。
これを1〜2時間おきに繰り返してください。
冷やすことで血管が収縮し、炎症や痛みの広がりを抑える効果が期待できます。
直接氷を肌に当てると凍傷のリスクがあるため、必ずタオルなどで包むことが必要です。
この方法はあくまで急性期の炎症に対する応急処置であり、痛みが始まった直後から48時間以内を目安に行うのが一般的です。
慢性的な熱感やこわばりには入浴などで温める
急な痛みではなく、慢性的に腰が重だるかったり、こわばりを感じたりする場合の熱感には、温める対処法が適していることがあります。
これは血行不良が原因で起こる症状であることが多いため、入浴や蒸しタオル、カイロなどで腰回りを温めると、筋肉の緊張がほぐれて血流が改善し、症状が和らぐ効果が期待できます。
ただし、ぎっくり腰などの急性期に温めると、逆に炎症を悪化させてしまう可能性があるので注意が必要です。
熱感の原因が炎症によるものか、血行不良によるものかを見極めることが重要です。
迷った場合は温めない方が無難です。
痛みを悪化させない正しい姿勢を心がける
日常生活での姿勢は、腰への負担に大きく影響します。
特にデスクワークなどで長時間同じ姿勢を続ける場合、猫背になったり、椅子に浅く腰かけて背もたれに寄りかかったりする姿勢は、腰椎に過度な負担をかけ、症状を悪化させる原因です。
正しい姿勢を心がける対処法として、椅子に深く腰かけ、骨盤を立てることを意識します。
背筋を伸ばし、あごを軽く引くと自然なS字カーブを保ちやすいです。
また、長時間座りっぱなしになるのを避け、1時間に一度は立ち上がって軽くストレッチをするなど、こまめに体を動かすことも腰への負担を軽減する上で効果的です。
症状で判断!何科を受診すればよいかの目安

腰が熱いという症状の原因は多岐にわたるため、何科を受診すればよいか迷うことも多いです。
適切な治療を受けるためには、腰の熱感に付随する他の症状に注目し、原因を推測することが大切です。
ここでは、症状別に受診すべき診療科の目安を紹介します。
足のしびれや鋭い痛みを伴うなら「整形外科」へ
腰の熱感に加えて、お尻から足にかけて広がるしびれや、電気が走るような鋭い痛みを伴う症状がある場合、まずは整形外科の受診を推奨します。
これらの症状は、椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症など、骨や椎間板の変形によって神経が圧迫されている可能性を示すサインです。
整形外科では、レントゲンやMRIなどの画像検査を通じて、骨や神経の状態を詳しく調べ、原因を特定することができます。
特に、足に力が入らない、歩きにくいといった運動麻痺の症状がある場合は、早急な対応が必要となるため、迷わず専門医に相談することが重要です。
発熱など全身の症状がある場合は「内科・泌尿器科」へ
腰の熱感や痛みに、38度以上の発熱、悪寒、吐き気、全身のだるさといった症状が伴う場合は、内臓の病気が疑われるため、内科を受診するのが適切です。
これらの症状は、腎盂腎炎などの感染症の可能性があります。
また、排尿時の痛みや頻尿、血尿といった排尿に関するトラブルを伴う場合は、泌尿器科が専門です。
どちらを受診すべきか迷う場合は、まずはかかりつけの内科に相談し、必要に応じて専門の診療科を紹介してもらうという方法もあります。
腰以外の全身に症状が出ている場合は、整形外科的な問題ではない可能性が高いです。
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皮膚に異常が見られるなら「皮膚科」の受診を検討
腰のあたりにピリピリとした痛みや熱っぽさを感じ、その部分の皮膚をよく見ると赤い発疹や水ぶくれができている場合、帯状疱疹の可能性が高いです。
この症状が見られたら、専門である皮膚科を受診することが最も適切です。
帯状疱疹は、ウイルスの増殖を抑える抗ウイルス薬による早期治療が非常に重要で、治療開始が遅れると、皮膚の症状が治った後も長期間痛みが続く「帯状疱疹後神経痛」という後遺症に悩まされるリスクが高まります。
痛みを感じ始めたら、発疹が出ていなくても早めに相談することを検討してください。
腰が熱い症状に関するよくある質問
ここでは、腰が熱いという症状に関して、多くの人が疑問に思う点をQ&A形式で解説します。
ストレスや更年期との関連性、湿布の正しい使い分けなど、日常生活で気になるポイントについて簡潔に回答します。
Q1. ストレスや自律神経の乱れで腰が熱くなることはありますか?
はい、あります。
ストレスや疲労で自律神経のバランスが乱れると、体温調節機能や血流に異常が生じることがあります。
その結果、交感神経の緊張と弛緩の過程で血管が拡張し、腰のあたりがカーッと熱くなるような感覚を覚える場合があります。
Q2. 更年期障害の症状として腰に熱感が出ることはありますか?
はい、考えられます。
更年期には女性ホルモンの減少により自律神経が乱れやすく、ホットフラッシュと呼ばれるのぼせやほてりが起こります。
この症状が腰周りに現れることで、腰が熱い感じがすることがあります。
他の更年期症状と合わせて見られることが多いです。
Q3. 腰が熱いときは冷湿布と温湿布、どちらを使うべきですか?
ぎっくり腰など急性の炎症で熱を持っている場合は、炎症を抑える冷湿布が適しています。
一方、慢性的な腰痛や血行不良による熱感の場合は、血流を促進する温湿布が効果的なことがあります。
原因が不明な場合や迷った際は、刺激の少ない冷湿布を使用するのが無難な対処法です。
まとめ
腰が熱いという症状は、単なる腰痛とは異なる感覚であり、さまざまな原因が考えられます。
急な筋肉の炎症から、椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症といった神経の圧迫、さらには腎盂腎炎や帯状疱疹といった内臓・皮膚の病気、自律神経の乱れまで多岐にわたります。
中には速やかな治療を必要とする危険なサインも含まれているため、自己判断は禁物です。
腰の熱感以外に、高熱、しびれ、排尿トラブル、発疹などの症状がある場合は、ためらわずに医療機関を受診することが重要です。
自分の症状をよく観察し、原因に合った適切な対処を行うことで、悪化を防ぎ、早期の回復につながります。
症例・患者さんの声

【監修】
平井鍼灸院 院長 梅田俊
鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師
鍼灸師
【所属】
2015年~ 日本自律神経研究会
日本自律神経研究会
【資格】
2011年 国家資格はり灸師、あん摩マッサージ指圧師免許取得
2016年 自律心体療法上級者施術認定者取得
2018年 クレニアルテクニック上級施術認定者取得
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