寝不足で熱が出る原因は?38度の高熱の治し方と自律神経の関係
寝不足と熱の関係について解説します。
風邪の症状がないのに熱が出る場合、寝不足による自律神経の乱れが原因かもしれません。
この記事では、寝不足と発熱のメカニズム、38度といった高熱が出た際の具体的な治し方、風邪との見分け方、そして病院を受診する目安までを詳しく説明します。
寝不足で熱が出るのはなぜ?自律神経の乱れが引き起こす「心因性発熱」
寝不足で発熱する主な原因は、過労や精神的なストレスによって自律神経のバランスが崩れ、「心因性発熱」と呼ばれる状態になるためです。
これは、ウイルス感染などによる発熱とはメカニズムが異なります。
寝不足の慢性化は、身体が常に緊張状態にあることを意味し、体温調節機能に異常をきたすことがあります。
原因①:自律神経のバランスが崩れ体温調節がうまくできなくなる
人間の体温は活動時に優位になる交感神経とリラックス時に優位になる副交感神経からなる自律神経によってコントロールされています。
しかし寝不足が続くと交感神経が過剰に働き続け体温を上げる指令が出続けてしまいます。
その結果体内で過剰に熱が作られたり熱を外に逃がす機能がうまく働かなくなったりして体温が上がるのです。
このように体温調節のバランスが崩れることで熱が出ます。
原因②:免疫力が低下してウイルスや細菌に感染しやすくなる
睡眠は体の疲れを回復させるだけでなく、免疫システムを正常に保つためにも重要な役割を担っています。
睡眠中に免疫細胞が活性化されるため、寝不足や慢性的な疲労が蓄積すると免疫力が低下します。
その結果、風邪やインフルエンザ、コロナなどのウイルスや細菌に感染しやすくなり、その症状の一つとして発熱することがあります。
この場合は、寝不足が間接的な原因となって発熱を引き起こしている状態です。
風邪とは違う?寝不足による発熱に見られる3つの特徴
寝不足による発熱は、一般的な風邪と症状の現れ方に違いがあります。
両者を見分けるには、咳や鼻水の有無、熱の高さ、そして市販薬への反応といった特徴を確認することが有効です。
これらのポイントを把握することで、自身の症状がどちらに該当するのかを判断しやすくなり、適切な対処につながります。
特徴①:咳・喉の痛み・鼻水といった症状はほとんどない
寝不足が原因で起こる心因性発熱は、ウイルスや細菌の感染によって引き起こされるものではありません。
そのため、風邪の典型的な症状である咳、喉の痛み、鼻水、たんといった気道症状はほとんど見られないのが大きな特徴です。
体は熱っぽくだるいのに、これらの症状が全くない場合は、自律神経の乱れによる発熱を疑う一つのサインとなります。
発熱以外の症状の有無を確認することが、原因を見極める上で重要です。
特徴②:平熱より1℃以上高い微熱や38℃以上の高熱が出る
寝不足による発熱で何度まで上がるかは個人差がありますが、37度台の微熱が続くことが多いです。
しかし、ストレスの度合いや体の疲れ具合によっては、38度以上の高い熱が出ることも珍しくありません。
特に重要な会議の前や大きなイベントの後など、心身に強い負荷がかかったタイミングで高熱が出ることがあります。
このように、微熱から高熱まで体温の上がり方には幅があるのが特徴です。
特徴③:市販の解熱剤を飲んでも熱が下がりにくい
風邪による発熱は、ウイルス感染によって体内で起きる炎症反応が原因です。
市販の解熱剤は、この炎症を引き起こす物質の生成を抑えることで熱を下げる効果を発揮します。
一方、寝不足による心因性発熱は、体温調節機能の乱れが原因であり、体内に炎症は起きていません。
そのため、解熱剤を飲んでも作用する対象がなく、熱が下がりにくい傾向にあります。
薬が効かない場合、心因性発熱の可能性が考えられます。
寝不足による熱を下げたい!今すぐできる4つの対処法
寝不足による発熱は、原因がウイルス感染ではないため、一般的な風邪薬や解熱剤が効きにくい特性があります。
そのため、熱を下げるには異なるアプローチが必要です。
ここでは、薬に頼らずに体への負担を和らげ、回復を促すための具体的な対処法を4つ紹介します。
すぐに実践できることばかりなので、つらい症状の緩和に役立ててください。
対処法①:まずは安静にして体をしっかり休ませる
寝不足による発熱の最も効果的な対処法は、原因である睡眠不足そのものを解消することです。
無理して活動を続けると、交感神経がさらに刺激され、症状が悪化する可能性があります。
可能であれば仕事や学校を休み、静かな環境で横になって体を休ませましょう。
スマートフォンの操作やテレビの視聴は控え、心身ともにリラックスできる状態を作ることが、自律神経のバランスを整え、回復を早めることにつながります。
対処法②:首の付け根や脇の下を冷やして体温を下げる
体が熱い、熱くなると感じる場合は、太い血管が通っている部分を冷やすと効率的に体温を下げられます。
冷却シートを額に貼るだけでなく、タオルで包んだ保冷剤などを首の付け根、脇の下、足の付け根といった動脈が皮膚の近くを通っている場所に当ててみましょう。
これにより、体内の熱を効果的に放出できます。
ただし、悪寒がして寒気を感じる場合は、無理に体を冷やさず、逆に温かくして安静にすることが重要です。
対処法③:脱水症状を防ぐためにこまめに水分を補給する
発熱すると、汗をかいたり呼吸が速くなったりして、体から水分が失われやすくなります。
脱水症状に陥ると体力の消耗につながるため、こまめな水分補給が欠かせません。
このとき、胃に負担をかけないよう、常温の水や経口補水液、スポーツドリンクなどを少しずつ飲むのがおすすめです。
カフェインを含むコーヒーや緑茶、アルコール(お酒)は利尿作用があり逆効果になるため、発熱時は避けるようにしましょう。
対処法④:アロマを焚くなどリラックスできる環境を整える
心因性発熱はストレスによって悪化するため、心と体をリラックスさせることが回復を助けます。
部屋の照明を少し暗くしたり、ヒーリングミュージックをかけたりして、落ち着ける空間を作りましょう。
特に夜は、ラベンダーやカモミールなど、鎮静作用のあるアロマオイルを焚くのも効果的です。
心地よい香りは副交感神経を優位にし、心身の緊張をほぐして質の良い睡眠へと導いてくれます。
発熱を繰り返さないために!今日からできる寝不足解消のポイント
寝不足による発熱は、十分な休息をとれば改善しますが、根本的な原因である睡眠不足や不眠の習慣が解決されなければ、何度も繰り返す可能性があります。
体質だからと諦めるのではなく、日々の生活習慣を見直すことが重要です。
ここでは、発熱を繰り返さない体作りのために、今日から実践できる寝不足解消のポイントを解説します。
ポイント①:質の良い睡眠を確保して自律神経を整える
慢性的な睡眠不足を解消するには、単に長く寝るだけでなく、睡眠の質を高めることが不可欠です。
毎日決まった時間に就寝・起床する習慣をつけ、体内リズムを整えましょう。
就寝前の1〜2時間は、脳を興奮させるスマートフォンやパソコンの使用を避け、ぬるめのお風呂にゆっくり浸かったり、軽いストレッチをしたりしてリラックスする時間を作ると、自然な眠りに入りやすくなり、自律神経が整います。
ポイント②:栄養バランスの取れた食事で免疫力を高める
体の内側から健康を維持するためには、栄養バランスの取れた食事が基本です。
特に、免疫細胞の材料となるタンパク質、粘膜を強化するビタミンA、抗酸化作用のあるビタミンC・Eなどを意識して摂取すると、免疫力向上に役立ちます。
インスタント食品や外食に頼りがちな場合でも、野菜の小鉢を追加するなど工夫が可能です。
体からのサインに応え、健康な体を維持するために、日々の食事を見直しましょう。
ポイント③:ストレスを溜め込まないよう適度に発散する
寝不足や心因性発熱の背景には、過剰な精神的ストレスが大きく関わっています。
そのため、ストレスを上手に管理し、溜め込まないことが再発防止の鍵となります。
ウォーキングなどの軽い運動は、気分転換になるだけでなく、適度な疲労感が質の良い睡眠にもつながります。
また、趣味に没頭する時間を作ったり、信頼できる人と話したりするなど、自分に合った方法で定期的にストレスを発散させましょう。
ただの寝不足と決めつけないで!病院を受診すべき症状の目安
多くの場合、寝不足による発熱は休息をとることで自然に回復しますが、中には注意すべきケースも存在します。
発熱という症状の裏に、別の病気が隠れている可能性も否定できません。
自己判断で様子を見続けるのではなく、特定の症状が見られる場合には、速やかに医療機関を受診することが重要です。
ここでは、病院に行くべき症状の目安を解説します。
目安①:38度以上の高熱が2日以上続く
十分な休息をとっているにもかかわらず、38度以上の高熱が2日以上続く場合は、医療機関の受診を検討しましょう。
寝不足による心因性発熱であれば、休息によって改善に向かうのが一般的です。
高熱が続き、解熱の兆しが見られない場合、インフルエンザや他の感染症、あるいは何らかの炎症性疾患の可能性が考えられます。
特に高熱が長引く場合は、自己判断せずに専門医の診察を受けることが重要です。
目安②:激しい頭痛や吐き気など熱以外の症状がある
熱っぽさだけでなく、我慢できないほどの激しい頭痛や吐き気、嘔吐、めまい、強い悪寒や寒気、関節痛など、熱以外の症状が強く現れている場合は注意が必要です。
これらの症状は、髄膜炎や脳炎といった重篤な病気のサインである可能性も考えられます。
寝不足による発熱とは明らかに異なる、つらい症状を伴う場合は、できるだけ早く内科や救急外来を受診してください。
目安③:十分な休息をとっても倦怠感が改善しない
しっかり睡眠時間を確保し、体を休ませたにもかかわらず、起き上がれないほどの強い倦怠感が続く場合も、受診をおすすめします。
寝不足が原因であれば、休息によってだるさは軽減されるはずです。
改善しない倦怠感の背景には、甲状腺機能の異常、うつ病、慢性疲労症候群など、専門的な診断と治療が必要な病気が隠れていることがあります。
長引く倦怠感を放置せず、医師に相談しましょう。
寝不足と熱に関するよくある質問
寝不足と熱、そして寝不足と発熱の関係について、さまざまな角度から解説しました。
しかし、個別の状況に応じた疑問や不安が残っているかもしれません。
ここでは、解熱剤の使用の可否や、熱が出やすい体質、必要な睡眠時間など、寝不足と発熱に関してよく寄せられる質問について、簡潔に回答します。
Q1. 寝不足で出た熱に市販の解熱剤を飲んでもいいですか?
服用しても体に大きな害はありませんが、効果は期待しにくいでしょう。
寝不足で出た熱は、炎症を伴わない心因性発熱の可能性が高いため、炎症を抑える作用を持つ一般的な解熱剤は効きにくい傾向にあります。
薬に頼るよりも、まずは休息を最優先にしてください。
Q2. 寝不足で熱が出やすいのはなぜですか?体質も関係しますか?
ストレスへの感受性が高く、自律神経が乱れやすい体質の人は、寝不足で熱が出やすい傾向があります。
特に子どもは体温調節機能が未熟なことから影響を受けやすいです。
また、2歳児の育児中など、慢性的な寝不足の状態からも発熱しやすくなることがあります。
Q3. 熱を治すためには、どのくらい睡眠時間をとれば良いですか?
必要な睡眠時間には個人差がありますが、熱を早く治すためには、まず7〜8時間程度の睡眠を目安に確保することが推奨されます。
単に長く眠るだけでなく、途中で目覚めたりしない、質の高い深い睡眠をとることが、体の回復と自律神経の調整には不可欠です。
まとめ
寝不足で熱が出る主な原因は、自律神経の乱れから生じる心因性発熱です。この発熱は、咳や鼻水といった風邪の症状を伴わず、市販の解熱剤が効きにくいという特徴を持っています。基本的な対処法は、十分な休息と水分補給、そして体を適切に冷やすことです。
しかし、38度以上の高熱が続く場合や、激しい頭痛・吐き気など他の症状が見られる場合は、別の病気の可能性を考え、速やかに医療機関を受診する必要があります。自身の症状を正しく見極めることが、適切な対応の第一歩となります。
症例・患者さんの声

【監修】
平井鍼灸院 院長 梅田俊
鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師
鍼灸師
【所属】
2015年~ 日本自律神経研究会
日本自律神経研究会
【資格】
2011年 国家資格はり灸師、あん摩マッサージ指圧師免許取得
2016年 自律心体療法上級者施術認定者取得
2018年 クレニアルテクニック上級施術認定者取得
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