運動で自律神経が改善するのはなんで!?
こんにちは。平井鍼灸院の鈴木開登です。
最近は天候の乱れが多いですね。体調を崩してしまう方が多く見受けられるのでお気をつけてお過ごしください!
前回の投稿は読んでいただけましたでしょうか?前回は「そもそも自律神経とは」についてお伝えしていますので今回のと一緒に読んでみてください。
https://hirai-harikyu.com/case/case-6046/
自律神経の乱れには運動が良いというのを聞くっていうのは何でなの?と思われる方も多いと思います。謎に思っている方も多いと思うので、今回は「運動で自律神経が改善するのはなんで!?」についてお伝えしていきます。
運動が自律神経に良い理由は、さまざまな生理的メカニズムを通じて自律神経のバランスを改善し、ストレスを軽減し、体全体の健康を向上させるためです。
1. 交感神経と副交感神経のバランス調整
運動は、交感神経と副交感神経の両方に影響を与えます。
- 交感神経の活性化: 運動中は心拍数や血圧が上がり、交感神経が活性化します。これは、体を緊急時に備えさせ、エネルギーを供給するための自然な反応です。
- 副交感神経の活性化: 運動後、体はリラックスモードに移行し、副交感神経が優位になります。これにより、心拍数が下がり、消化活動が促進され、体がリカバリーを行います。
この交互の刺激によって、交感神経と副交感神経のバランスが取れやすくなり、自律神経の調整機能が改善されます。
2. ストレスホルモンの減少
運動は、ストレスホルモンであるコルチゾールのレベルを低下させます。
- コルチゾールの低下: 運動することで、コルチゾールの分泌が抑制され、ストレスが軽減されます。これは、交感神経の過活動を抑え、副交感神経を優位にすることに役立ちます。
- エンドルフィンの分泌: 運動によりエンドルフィン(幸福ホルモン)が分泌され、気分が良くなり、ストレスに対する抵抗力が高まります。
3. 血流改善
運動は、全身の血流を促進し、自律神経の機能をサポートします。
- 血流の促進: 運動によって血流が良くなると、体全体に酸素や栄養が行き渡り、老廃物が効率よく排出されます。
- 内臓機能の向上: 血流が良くなることで、消化器系や内臓の機能が向上し、副交感神経が活性化されます。
4. 睡眠の質向上
運動は、睡眠の質を向上させることで、自律神経のバランスを改善します。
- 深い睡眠: 運動により体温が一時的に上がり、その後体温が下がると、深い睡眠を誘発します。良質な睡眠は副交感神経を優位にし、体の修復とリカバリーを促します。
- 睡眠障害の軽減: 定期的な運動は、睡眠障害のリスクを減少させ、自律神経の調整に役立ちます。
5. ホルモンバランスの調整
運動は、ホルモンのバランスを整え、自律神経の機能をサポートします。
- インスリン感受性の向上: 運動によってインスリンの働きが改善され、血糖値の安定化に寄与します。これにより、交感神経の過活動が抑制されます。
- ホルモンバランスの改善: 運動により、セロトニンやドーパミンなどの神経伝達物質のバランスが整い、心身の健康が向上します。
6. 免疫機能の向上
運動は、免疫機能を向上させ、自律神経のバランスを整えます。
- 免疫力の強化: 運動により、免疫細胞が活性化し、感染症に対する抵抗力が高まります。自律神経は免疫機能と密接に関連しており、免疫力が向上することで自律神経の働きも改善されます。
- 炎症の抑制: 運動は慢性的な炎症を抑え、自律神経のバランスを保つのに役立ちます。
7. 精神的健康の向上
運動は、精神的な健康を向上させ、自律神経のバランスを整えます。
- 気分の改善: 運動により、気分が良くなるホルモンが分泌され、うつ症状や不安感が軽減されます。これは、自律神経のバランスに直接影響します。
- ストレス耐性の向上: 運動を通じてストレス耐性が向上し、交感神経の過剰反応を抑えることができます。
どんな運動をすればいいの?
- 運動をしたいけど大変そう…
- 三日坊主の癖がある…
- 運動が何をやればいいかわからない…
上記のように運動を行うのに抵抗がある方も多くいらっしゃると思います。下記にどのような運動をすればよいのかを記載しますので自分が取り組めるものからチャレンジしてみてください!
1. 有酸素運動
ウォーキング
特長: 負担が少なく、日常的に行いやすい。
効果: 30分程度のウォーキングで副交感神経が活性化し、ストレスが軽減される。
おすすめ: 毎日30分から1時間程度の散歩が効果的。
ジョギング
特長: 体力に応じてペースを調整できる。 効果: 適度な心拍数の上昇が自律神経のバランスを整える。 おすすめ: 週に3回、20分から30分程度。
サイクリング
特長: 景色を楽しみながら行える。
効果: 下肢を中心に大きな筋肉を使うことで血流が促進される。
おすすめ: 自然の多い場所で、30分から1時間程度。
水泳
特長: 体全体を使う全身運動。
効果: 水の抵抗で筋力を強化しながら、心肺機能も高める。
おすすめ: 週に2回、30分程度のスイミングが理想的。
エアロビクス
特長: リズムに合わせて行うため楽しい。
効果: リズム運動は副交感神経を活性化し、リラックス効果がある。
おすすめ: 週に2回、1回あたり30分から1時間。
2. ストレッチング
ストレッチ
特長: 自宅で簡単にできる。
効果: 筋肉の緊張をほぐし、副交感神経を刺激する。
おすすめ: 毎朝、または寝る前に15分から20分。
ヨガ
特長: ゆっくりとした動作と深い呼吸が特徴。
効果: 自律神経をリラックスモードに切り替え、ストレスを軽減する。
おすすめ: 毎日15分から30分。
ピラティス
特長: 体幹を鍛え、姿勢を改善する。
効果: 自律神経の調整機能を高める。
おすすめ: 週に3回、1回あたり30分から1時間。
3. 筋力トレーニング
ライトウエイトトレーニング
特長: 軽い負荷で行う筋トレ。
効果: 筋力を維持しながら、自律神経をリラックスさせる。
おすすめ: 週に2回、1回あたり20分から30分。
自重トレーニング
特長: 自分の体重を利用して筋力を鍛える。
効果: 筋力強化により基礎代謝が向上し、自律神経のバランスが改善される。
おすすめ: 毎日10分から15分のプランクやスクワットなど。
4. 呼吸法
深呼吸
特長: 簡単に実施できる。
効果: 深い呼吸は副交感神経を刺激し、心身のリラックスに役立つ。
おすすめ: 毎日5分程度、ゆっくりと深呼吸を行う。
腹式呼吸
特長: お腹を使った深い呼吸。
効果: 横隔膜を使うことで副交感神経を活性化する。
おすすめ: 朝と夜に各5分程度。
瞑想
特長: 静かに座って行う。
効果: 心を落ち着け、自律神経のバランスを整える。
おすすめ: 毎日10分から15分。
本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。
平井鍼灸院 鈴木 開登
【監修】
平井鍼灸院 院長 梅田俊
鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師
【所属】
2015年~ 日本自律神経研究会
【資格】
2011年 国家資格はり灸師、あん摩マッサージ指圧師免許取得
2016年 自律心体療法上級者施術認定者取得
2018年 クレニアルテクニック上級施術認定者取得