不眠症に効く安眠のツボ【症状別】頭・手・足の押し方を図解
なかなか寝付けない、夜中に何度も目が覚めるといった不眠の症状に悩んでいる場合、薬に頼らず心身をリラックスさせ、自然な眠りを促す安眠のツボが役立ちます。
この記事では、ストレスや冷えといった原因別に、頭、足、手のひらなど、押しやすい場所にある効果的なツボの探し方と正しい押し方を解説します。
自分に合ったツボを見つけ、今夜からできるセルフケアを始めましょう。
なぜツボ押しで眠りやすくなるの?自律神経を整える仕組み
ツボ(経穴)とは、東洋医学で考えられているエネルギー(気)と血液の通り道である「経絡」の上に点在する、体の反応点のことです。
不眠の原因の一つに、心身を活動的にする交感神経が優位になりすぎることが挙げられます。
ツボを刺激すると、滞っていた気や血の流れがスムーズになり、心身をリラックスさせる副交感神経への切り替えが促されます。
この自律神経のバランスが整うことで、心と体が自然と休息モードになり、眠りやすい状態へと導かれるのです。
自律神経を整えるツボ|鍼灸・整骨院が教える自律神経失調症対策
効果を最大化する!安眠のツボを押す前の基本
安眠のツボの効果を最大限に引き出すためには、押す時のタイミングや強さ、回数にいくつかのポイントがあります。
自己流で強く押しすぎると、かえって体を緊張させてしまうことも少なくありません。
心身がリラックスしている時に、正しい方法でツボを刺激することが、質の高い眠りへの近道です。
ここでは、ツボ押しを始める前に知っておきたい基本的な知識と注意点を解説します。
ツボ押しに最適なタイミングは寝る前のリラックスタイム
ツボ押しは、心身がリラックスしている時に行うことで、より高い効果が期待できます。
特におすすめなのが、就寝前の15〜30分です。
ぬるめのお風呂で体が温まった後や、布団に入ってから行うと、副交感神経が優位になりやすく、スムーズな入眠につながります。
反対に、仕事や運動などで体が興奮している時や、食事の直後は消化のために胃腸に血液が集まっているため、ツボ押しは避けましょう。
心身を落ち着かせ、これから眠るという準備段階でツボ押しを取り入れるのが最も効果的です。
「痛気持ちいい」がベストな強さの目安
ツボを押す際の強さは、「痛気持ちいい」と感じる程度が最適です。
「痛いほど効果がある」と考える人もいますが、強い痛みは交感神経を刺激し、筋肉を緊張させてしまうため逆効果です。
体が防御反応を起こし、かえってリラックスから遠ざかってしまいます。
ツボを押す際は、親指の腹などを使って、ゆっくりと垂直に圧をかけていきましょう。
息を吐きながら押し、息を吸いながら力を緩めるのが基本です。
押されている部分に「ズーン」と響くような感覚があれば、的なツボを捉えられている証拠です。
1か所につき5秒を5回!呼吸を止めずに押すのがコツ
ツボを押す時間と回数の目安は、1か所につき5秒程度かけてゆっくりと圧をかけ、同じく5秒かけてゆっくりと力を抜く、という動作を5回ほど繰り返すのが基本です。
この時、最も重要なのが呼吸を止めないことです。
無意識に呼吸を止めてしまうと、体に力が入ってしまいリラックスできません。
鼻からゆっくり息を吸い込み、口から細く長く息を吐き出す腹式呼吸を意識しましょう。
息を吐くタイミングでツボを押し、息を吸うタイミングで力を緩めることで、副交感神経が優位になり、リラックス効果がさらに高まります。
ツボ押しを避けるべきケースと注意点
ツボ押しは手軽なセルフケアですが、体調によっては避けるべき場合があります。
具体的には、発熱時、飲酒後、食事の直後、怪我や炎症がある部位への刺激は控えてください。
また、妊娠初期や妊娠の可能性がある方は、子宮の収縮を促す可能性のあるツボも存在するため、自己判断で行わず、かかりつけの医師や専門家に相談することが必要です。
高血圧や心臓に持病がある方、その他健康状態で不安がある場合も同様です。
ツボ押しを行って気分が悪くなったり、痛みが増したりした場合は、すぐに中止し、安静にしましょう。
【症状・原因別】今夜から試せる!不眠に効く安眠ツボ
不眠の原因は、ストレスや体の冷え、肩こりなど人によって様々です。
効果的なセルフケアのためには、自分の症状に合ったツボを選ぶことが大切です。
ここからは、具体的な不眠の原因別に効果が期待できる安眠のツボを紹介します。
それぞれのツボがどこにあるのか、体のどの場所にあるのかを分かりやすく解説するので、今夜から早速試してみてください。
ストレスや不安で寝付けない時に効く手のツボ3選
考え事が頭から離れなかったり、不安で寝付けなかったりする時は、精神を安定させる効果のある手のツボがおすすめです。
「神門(しんもん)」は、手首の横じわの小指側にあるくぼみに位置し、心の興奮を鎮める働きがあります。
「労宮(ろうきゅう)」は、手を軽く握った時に中指の先が当たる手のひらの中央にあり、心労を和らげます。
「内関(ないかん)」は、手首の横じわから指3本分ひじ側へ進んだ、2本の腱の間にあります。
自律神経のバランスを整え、乗り物酔いにも使われるツボです。
これらのツボをゆっくり押して、心を落ち着かせましょう。
手足の冷えが原因で眠れない時に効く足のツボ3選
手足が冷えてなかなか寝付けない場合は、下半身の血行を促進する足のツボが効果的です。
「失眠」は、その名の通り不眠の特効穴とされ、足裏のかかとの中央にあります。
「湧泉」は、足の指を曲げた時にできるくぼみ、土踏まずのやや指寄りに位置し、気力が湧き出るツボとして知られ、体の冷えや疲労回復に役立ちます。
「三陰交」は、内くるぶしの一番高いところから指幅4本分上の骨の際にあり、「女性のツボ」とも呼ばれ、冷えや婦人科系の不調改善に用いられます。
足裏や足首を刺激して全身を温めましょう。
首や肩のこりによる不眠を和らげる頭・首のツボ2選
デスクワークなどで首や肩がこり固まっていると、筋肉の緊張が抜けずに寝つきが悪くなることがあります。
そんな時は、首から頭にかけての血行を促進するツボを押してみましょう。
「風池」は、首の後ろ、髪の生え際にある大きなくぼみの外側にあります。
頭痛や目の疲れ、肩こりの緩和に効果的です。
「百会」は、頭のてっぺん、両耳を結んだ線と顔の中心線が交わる場所に位置します。
自律神経を整え、頭全体の血流を良くする働きがあり、ストレスや頭重感の解消にも役立ちます。
一日の終わりに頭と首の疲れをほぐしましょう。
まずはここから!全身に効く万能安眠ツボ2選
どのツボを押せばいいか迷った時は、まず全身のリラックスに効果的な万能ツボから試してみるのがおすすめです。
「安眠(あんみん)」は、耳の後ろにある骨の出っ張り(乳様突起)から指1本分ほど下にあるツボで、その名の通り安らかな眠りを誘う効果が期待できます。
また、耳にも「神門(しんもん)」というツボがあり、耳の上部のY字型の軟骨のくぼみの間に位置します。
このツボは自律神経を整える働きがあり、イライラや不安を鎮めてくれます。
耳を軽く引っ張ったり、もみほぐしたりするだけでもリラックス効果があります。
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ツボ押しの効果をさらに高める3つのセルフケア
ツボ押しと合わせて生活習慣を見直すことで、安眠効果をさらに高めることができます。
日々のちょっとした工夫が、心身をリラックスさせ、自然な眠りへと導きます。
ここでは、ツボ押しに加えて行いたい3つの簡単なセルフケアを紹介します。
入浴法や呼吸法など、すぐに実践できるものばかりです。
ツボ押しと組み合わせることで、より深いリラックス状態を作り出しましょう。
市販のせんねん灸などのお灸でツボを温めるのもおすすめです。
ぬるめのお風呂で体を芯から温める
就寝の90分ほど前に、38〜40℃程度のぬるめのお湯に15〜20分ほどゆっくり浸かることで、安眠効果が期待できます。
ぬるめのお湯は副交感神経を優位にし、心身をリラックスさせます。
熱すぎるお湯は交感神経を刺激してしまい、かえって目が覚めてしまうので注意が必要です。
入浴によって上昇した体の深部体温が、ベッドに入る頃に徐々に下がっていくことで、自然な眠気が訪れます。
シャワーだけで済ませず、湯船に浸かって体を芯から温める習慣をつけることが、質の高い睡眠への第一歩です。
深呼吸を取り入れて心身をリラックスさせる
意識的な深呼吸は、自律神経を整え、心身をリラックスさせるための簡単で効果的な方法です。
特におすすめなのが、鼻からゆっくり息を吸ってお腹を膨らませ、口から時間をかけて息を吐ききる腹式呼吸です。
この呼吸法は副交感神経を優位にし、高ぶった神経を鎮めてくれます。
例えば、4秒かけて鼻から息を吸い、7秒間息を止め、8秒かけて口からゆっくりと息を吐き出す「4-7-8呼吸法」などがあります。
寝る前に布団の中で数回繰り返すだけで、心が落ち着き、体が眠る準備を始めるのを助けます。
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就寝前のスマホ操作を控えて脳を休ませる
スマートフォンやパソコンの画面から発せられるブルーライトは、睡眠を促すホルモン「メラトニン」の分泌を抑制し、脳を覚醒させてしまう作用があります。
また、SNSや動画などの情報は脳への刺激となり、心身をリラックスさせるべき時間帯に交感神経を活発にしてしまいます。
質の高い睡眠のためには、少なくとも就寝の1時間前にはデジタルデバイスの使用を終えることが理想的です。
その時間は部屋の照明を少し落とし、穏やかな音楽を聴いたり、読書をしたりして過ごすことで、脳と体をスムーズに休息モードへと移行させることができます。
不眠のツボに関するよくある質問
ここまで不眠に効くツボについて解説してきましたが、実際に試すにあたって、さらに気になる点もあるかもしれません。
例えば、ツボを押しても効果がない場合の対処法や、毎日続けても良いのかといった疑問です。
このセクションでは、不眠のツボに関してよく寄せられる質問とその回答をまとめました。
顔のツボなど、これまで紹介しきれなかった情報にも触れながら、疑問を解消していきます。
Q1.ツボを押しても眠れない時はどうすればいいですか?
ツボ押しの効果には個人差があります。
眠れない場合は、ツボ押し以外のセルフケア(入浴、深呼吸、アロマなど)も併せて試してみてください。
生活習慣全体を見直すことも重要です。
それでも不眠が続く場合は、他に原因が隠れている可能性もあるため、一人で抱え込まず、医療機関や鍼灸院などの専門家に相談しましょう。
Q2.毎日ツボ押しを続けても大丈夫ですか?
はい、正しい強さと方法を守れば毎日続けても問題ありません。
むしろ、ツボ押しは継続することで効果を実感しやすくなります。
毎日の就寝前のリラックス習慣として取り入れるのがおすすめです。
ただし、同じ場所を強く押しすぎたり、痛みを感じたりする際は、回数を減らすか、一旦中止して様子を見てください。
Q3.押しやすいおすすめのツボはありますか?
手のひらの真ん中にある「労宮」や、手首にある「神門」は、場所が分かりやすく、布団の中でも手軽に押せるためおすすめです。
また、頭のてっぺんにある「百会」も自分で押しやすいツボの一つです。
まずはこれらのツボから試してみて、自分にとって心地よいと感じるツボを見つけてみてください。
まとめ
不眠の改善には、自律神経のバランスを整え、心身をリラックスさせることが有効です。
ツボ押しは、気血の流れを促進し、副交感神経を優位にすることで自然な眠りをサポートするセルフケアの一つです。
その効果を十分に得るためには、就寝前のリラックスした状態で行い、「痛気持ちいい」強さで、呼吸に合わせてゆっくり押すことが基本となります。
また、ストレス、冷え、こりといった自身の不眠の原因に合わせてツボを選ぶことが求められます。
ツボ押しだけでなく、入浴法や就寝前の過ごし方といった生活習慣を併せて見直すことで、睡眠の質はより向上します。
症例・患者さんの声

【監修】
平井鍼灸院 院長 梅田俊
鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師
鍼灸師
【所属】
2015年~ 日本自律神経研究会
日本自律神経研究会
【資格】
2011年 国家資格はり灸師、あん摩マッサージ指圧師免許取得
2016年 自律心体療法上級者施術認定者取得
2018年 クレニアルテクニック上級施術認定者取得
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