症例報告「自律神経失調症(背中の痛み、首のコリ) 症例5」‐東京・江戸川区・平井‐
【自律神経失調症 症例5】
【患者像】
Hさん 30代 男性
【来院】
2016.5
【症状】
主訴:背中の痛み、首のコリ
姿勢が悪く、12時間近く麻雀をした後に背中の痛みが増悪。頚部の寝違えは頻繁に起こる。
気分的にマイナス思考になりやすく、職場でのストレスによる自律神経失調がある。
痛みは4月末ごろから気になり始めていた。持病に喘息がある為、呼吸器系は弱い。
【治療経過と内容】
治療方針:
腎陰虚を補いながら、ストレス対する免疫力を向上させる
身体の所見では、冷えが手足の末端部に顕著にあると確認できた。体全体は痩せ形で冷え所見、ストレスによる痛みなどを考えると腎陰虚とによる内熱状態が考えられる。内熱除去の為、太谿にと関元に刺鍼をしたところ、経穴の硬結が緩和された。
背部の筋緊張は気滞による症状で、職場のストレスが原因となり肝うつ状態が持続したために起こっており、太衝と百会で気鬱症状から改善させることで、解消された。
【同時に治療した症状】
喘息、イライラ
【使用した主なツボ】
太衝、太谿、百会
【考察】
単なる肝うつ症状ではなく、腎陰虚がメインとなっている場合は内熱を除去しながら取穴および刺鍼をした方がより改善が早いことが分かった。特に、背部の痛みの場合は気滞を取り除くことが重要である。この症例では、腎陰虚を補うために棒灸を使った施術を行い、滞りを取りながら腎気を補って行った。5カ月の経過を診る限り、症状は改善傾向である。