症例報告「自律神経失調症(過敏性腸症候群ガス型) 症例7」‐東京・江戸川区・平井‐
【自律神経失調症 症例3】
【患者像】
Aさん 20代 女性
【来院】
2016.6
【症状】
主訴:過敏性腸症候群(ガス型)、ガスが多い、止まらなくなる
中学3年の頃から、過敏性腸症候群のガス型を発症し、社会人になっても依然として症状が継続している。最近、仕事中に症状が悪化する経過をたどっている。自律神経失調症の症状としては、体の冷えや生理前の便秘、ストレスを受けた時の症状増悪などが認められる。
また、生理不順も合併している。
【治療経過と内容】
治療方針:
脾腎両虚を改善することにより、腸内環境と消化機能の向上を図る
腹部触診の時点で、お腹の冷えが著明でガスが溜まっている箇所(特に下行結腸からS状結腸)に圧痛があった。小腸との経穴と足の三陰交をはり施術で治療したところ、圧痛が消失した。
背部触診では、肩甲間部の気滞による皮膚表面の張りを認めた為、吸角施術と鍼を施し、緊張を緩めた所、交感神経緊張所見が改善した。
以上のことから、治療方針は脾腎を補い気滞を改善することを主とした治療となる。
【同時に治療した症状】
冷え性
【使用した主なツボ】
天枢、脾兪、腎兪、命門
【考察】
身体の状態は、慢性的に過敏性腸症候群に罹患している為、回復力が上がるまでに3カ月かかった。脾腎両虚の診たては正しく、症状が順調に回復している。現在は、季節性の肝うつ症状がある為、オ血所見(血の淀み)を改善しながら大腸の代謝反応と免疫反応の向上の為の施術を継続している。今後の状態を診ながら、肝うつか腎虚どちらを主軸として施術を組み立てるのかを検証していく。