自律神経の息苦しさに即効!自律神経失調症を改善するツボを紹介
自律神経失調症が原因で起こる息苦しさは、日常生活に大きな影響を与えます。
このような症状に対して、自分で行えるツボ押しは、即効性が期待できる手軽なセルフケアの一つです。
この記事では、自律神経の乱れによる息苦しさを和らげる効果が期待できるツボの位置や正しい押し方、さらに日常生活で実践できるケア方法について詳しく解説します。
なぜ自律神経が乱れると息苦しさを感じるのか?
自律神経は呼吸や心拍体温などを無意識にコントロールする重要な役割を担っています
しかしストレスや不規則な生活によってこのバランスが崩れると呼吸を司る筋肉が過度に緊張し呼吸が浅くなることがあります
その結果息苦しさや喉が詰まる感じといった症状が現れます
その他にも動悸吐き気めまいなどさまざまな身体的な不調を引き起こす原因となります
息苦しさの緩和に即効性が期待できる!自律神経を整えるツボ5選
自律神経の乱れからくる息苦しさへの対処法として、ツボ押しは有効な手段です。
ツボを刺激することで、心身の緊張を和らげ、気の流れを整える効果が期待できます。
これから紹介する5つのツボは、特に自律神経のバランスを調整し、呼吸を楽にする働きがあるとされています。
症状を感じたときにすぐ実践できるため、場所を選ばず手軽に行えるのが利点です。
【手のツボ】不安や緊張を和らげる「労宮(ろうきゅう)」
労宮は、手のひらのほぼ中央に位置するツボです。
手を軽く握ったときに、中指と薬指の先端が当たる場所にあります。
このツボは、心に関わる経絡である「心包経」に属しており、精神的な緊張や不安を和らげる効果が期待できます。
ストレスを感じたときや、緊張で胸がドキドキするときに刺激すると、気持ちを落ち着かせ、呼吸を整える助けになります。
押し方としては、反対側の手の親指を労宮に当て、少し痛みを感じる程度の強さで、5秒ほどゆっくりと押して離す動作を数回繰り返します。
深呼吸しながら行うと、よりリラックス効果が高まります。
【手首のツボ】精神を安定させる「神門(しんもん)」
神門は、手首の内側にあるツボで、小指側の腱のすぐ横、手首のしわの上にあるくぼみに位置します。
精神的な活動を司る「心経」に属しており、その名の通り精神を安定させる働きがあるとされています。
ストレスや不安、焦りを感じるときにこのツボを刺激すると、高ぶった神経が静まり、心が落ち着きます。
息苦しさだけでなく、不眠や動悸の緩和にも効果が期待できるため、就寝前に押すのもおすすめです。
反対側の手の親指の腹で、心地よいと感じる程度の力でゆっくりと円を描くように刺激したり、5秒ほど押して離す動作を繰り返したりします。
【腕のツボ】動悸や胸の苦しさに効く「郄門(げきもん)」
郄門は、腕の内側、手首のしわから指4本分ひじ側に上がったところにあります。
2本の太い腱の間に位置しており、押すと少し痛みを感じる場所です。
このツボは「心包経」に属し、特に動悸や息切れ、胸の痛みといった循環器系の症状を和らげる効果が高いとされています。
自律神経の乱れからくる急な胸の圧迫感や息苦しさを感じた際に、郄門をゆっくりと刺激すると、胸周辺の緊張がほぐれて呼吸が楽になります。
反対側の手の親指で、息を吐きながらゆっくりと5秒ほど押し、息を吸いながら力を緩める動作を数回繰り返すと良いでしょう。
【足のツボ】ストレスによるイライラを鎮める「太衝(たいしょう)」
太衝は、足の甲にあるツボで、親指と人差し指の骨が交わる手前のくぼんだ部分に位置します。
このツボは、感情の調整に関わる「肝経」に属しており、気の流れをスムーズにする働きがあります。
ストレスが溜まってイライラしたり、感情が高ぶったりしたときに刺激すると、気分を落ち着かせてリラックスさせる効果が期待できます。
また、頭に昇った気を下げる作用があるため、頭痛やめまいの緩和にもつながります。
息苦しさを伴う精神的な不調を感じた際に、親指で少し強めに、骨の間に向かって押し込むように5秒ほど刺激するのを数回繰り返します。
【頭のツボ】頭部の血行を促進する「百会(ひゃくえ)」
百会は、頭のてっぺん、両耳の先端を結んだ線と顔の中心線が交差する場所にあります。
多くの経絡が交わる重要なツボであり、漢方の考え方においても全身の気の流れを整える万能のツボとして知られています。
百会を刺激することで、頭部の血行が促進され、自律神経のバランスを整える効果が期待できます。
息苦しさのほか、頭痛、めまい、不眠、集中力の低下など、さまざまな不調にアプローチできます。
両手の中指を重ねてツボに当て、心地よいと感じる程度の力で、垂直にゆっくりと押したり、円を描くように優しくマッサージしたりします。
ツボ押しの効果を最大限に引き出すための正しい方法
ツボ押しは、薬やお灸のように専門的な知識がなくても手軽に実践できるセルフケアですが、正しい方法で行うことでその効果をより高めることができます。
ただ漠然と押すのではなく、いくつかのポイントを意識することで、心身へのアプローチがより効果的になります。
これから紹介する呼吸法や力加減、継続の重要性を理解し、日々のケアに取り入れてみてください。
リラックスしながら深い呼吸を意識する
ツボ押しを行う際は、まず心と体をリラックスさせることが重要です。
椅子に深く腰掛けたり、横になったりするなど、自分が楽だと感じる姿勢をとりましょう。
その上で、意識的に深い呼吸を繰り返します。
特に、ツボを押すときには、鼻からゆっくり息を吸い、口から時間をかけて息を吐き出す腹式呼吸法を取り入れると効果的です。
息を吐くときに副交感神経が優位になり、筋肉の緊張が自然とほぐれます。
このリラックスした状態でツボを刺激することで、刺激が体の深部まで伝わりやすくなり、自律神経を整える効果が高まります。
「痛気持ちいい」と感じる程度の力加減で押す
ツボを押す際の力加減は非常に重要です。
「痛い」と感じるほど強く押すと、かえって体が防御反応を示し、筋肉が硬直してしまう可能性があります。
指の腹を使い、ツボに対して垂直にゆっくりと圧をかけていくのが基本です。
最適な強さは人によって異なりますが、一般的には「痛いけれど気持ちいい」と感じる程度が目安となります。
5秒ほどかけてゆっくりと圧を加え、同じく5秒ほどかけてゆっくりと力を抜く、という動作を数回繰り返しましょう。
自分の体の声に耳を傾けながら、最も心地よいと感じる力加減を見つけることが大切です。
1日数回、継続して行うことが大切
ツボ押しの効果を実感するためには、一度だけでなく、継続して行うことが不可欠です。
息苦しさなどの症状を感じたときに行うのはもちろんですが、予防的な観点から、日常生活のなかに習慣として取り入れることをおすすめします。
例えば、朝起きたときや仕事の休憩中、就寝前など、決まった時間に行うようにすると続けやすくなります。
1回の時間は数分程度で構いません。
1日に2〜3回、無理のない範囲で毎日続けることで、自律神経のバランスが整いやすい体質へと変化していきます。
焦らず、根気強くケアを続けることが、根本的な不調の改善につながります。
ツボ押しと併用したい!息苦しさを改善するセルフケア
ツボ押しに加えて、日常生活で簡単にできるセルフケアを組み合わせることで、息苦しさの改善効果をさらに高めることが可能です。
自律神経を整えるためには、体への多角的なアプローチが有効です。
これから紹介する腹式呼吸やストレッチ、入浴法は、いずれも心身のリラックスを促し、乱れがちな自律神経のバランスを調整するのに役立ちます。
乱れた呼吸リズムを整える腹式呼吸
自律神経の乱れによる息苦しさを感じるとき、多くの場合は無意識のうちに胸だけで呼吸する浅い「胸式呼吸」になっています。
これに対し、横隔膜を大きく使って行う「腹式呼吸」は、副交感神経を優位にして心身をリラックスさせる効果が高い呼吸法です。
やり方は、まず鼻から4秒かけてゆっくりと息を吸い込み、お腹を大きく膨らませます。
次に、8秒ほどかけて口からゆっくりと息を吐き出しながら、お腹をへこませていきます。
この呼吸法を数分間繰り返すことで、乱れた呼吸リズムが整い、酸素が効率よく全身に行き渡るようになります。
首や肩の緊張をほぐす簡単なストレッチ
ストレスや長時間のデスクワークは、首や肩周りの筋肉を緊張させ、肩こりの原因となります。
この筋肉の緊張は、胸郭の動きを制限し、呼吸を浅くさせる一因となり、息苦しさを悪化させることがあります。
そのため、簡単なストレッチでこまめに筋肉をほぐすことが効果的です。
ゆっくりと首を左右に倒したり、前後左右に回したりするだけでも血行が改善されます。
また、両肩をすくめるように上げてから一気に力を抜く、腕を組んで背伸びをするといった動作も、肩周りや胸の筋肉の緊張を和らげ、深い呼吸を助けます。
ぬるめのお湯でゆっくり入浴する
入浴は、自律神経を整える上で非常に効果的なセルフケアです。
ただし、入り方にはポイントがあります。
42度以上の熱いお湯は交感神経を刺激して体を興奮させてしまうため、38度から40度程度のぬるめのお湯に、15分から20分ほどゆっくりと浸かるのが理想的です。
ぬるめのお湯は副交感神経を優位にし、心身を深いリラックス状態へと導きます。
血行が促進されて筋肉の緊張がほぐれることで、息苦しさの緩和にもつながります。
リラックス効果のあるアロマオイルや入浴剤を活用するのも良い方法です。
まとめ
自律神経失調症が原因で生じる息苦しさは、自律神経のバランスが崩れ、呼吸に関わる筋肉が過度に緊張することによって起こります。
この記事で紹介した労宮や神門、百会といったツボ押しは、こうした心身の緊張を和らげ、乱れた神経の働きを整えるための有効なセルフケア手法です。
正しい方法で継続的に行うことに加え、腹式呼吸やストレッチ、リラックスできる入浴などのセルフケアを日常生活に取り入れることで、より効果的に症状に対処できます。
ただし、息苦しさが長期間続く、または悪化するような場合には、自己判断に頼らず、必ず専門の医療機関を受診してください。
症例・患者さんの声

【監修】
平井鍼灸院 院長 梅田俊
鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師
鍼灸師
【所属】
2015年~ 日本自律神経研究会
日本自律神経研究会
【資格】
2011年 国家資格はり灸師、あん摩マッサージ指圧師免許取得
2016年 自律心体療法上級者施術認定者取得
2018年 クレニアルテクニック上級施術認定者取得
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