TMS治療とは何か？？

TMS（経頭蓋磁気刺激）治療とは？

TMS（Transcranial Magnetic Stimulation：経頭蓋磁気刺激）治療は、脳に磁気刺激を与えることで神経活動を調整し、うつ病などの精神疾患を改善する治療法です。磁場を利用して大脳皮質の特定の部位を刺激し、脳内の神経ネットワークの働きを正常化します。

TMS治療は、従来の薬物療法が効果を示さない場合や、副作用が強い場合に有効とされ、特に薬に頼らない治療法として注目されています。

TMS治療対象となる症状

TMS治療は主に以下のような症状を持つ人に適応されます。

1. うつ病

抗うつ薬が効きにくい「治療抵抗性うつ病」の患者に推奨される。

セロトニンやドーパミンなどの神経伝達物質のバランスを整える。

2. 不安障害・パニック障害

過剰な不安や恐怖心を軽減する効果が期待される。

自律神経の調整にも関与するため、不安を抑える作用がある。

3. 強迫性障害（OCD）

一部のTMS治療はOCD（強迫性障害）の症状を改善するとされている。

前頭葉の活動を正常化することで、反復的な思考や行動を抑制する。

4. PTSD（心的外傷後ストレス障害）

トラウマによる脳機能の異常を調整し、過剰な恐怖反応を軽減する。

5. ADHD（注意欠陥・多動性障害）

集中力の向上や、衝動性の低下が期待される。

脳の前頭前野を刺激し、実行機能を改善する。

6. 慢性疼痛

線維筋痛症や慢性腰痛など、痛みの伝達経路を調整し、痛みを軽減する。

7. 神経性摂食障害

食欲や満腹感を調節する脳の領域に作用し、摂食障害の治療に役立つ可能性がある。

TMS治療の具体的な施術内容

1. 頭皮の特定部位に磁気刺激を送る
頭部にコイルを装着し、磁場を発生させることで、脳の特定領域（特に前頭前野）を刺激します。

2. 施術時間
1回 20〜40分程度 の治療を、週5回程度（約4〜6週間） 継続することが多い。

3. 痛みや違和感について
刺激を受ける際に「パチパチ」とした軽い刺激を感じることがありますが、痛みはほとんどありません。
一部の人は軽度の頭痛や違和感を感じることがありますが、施術後には解消することが多いです。

4. 入院不要で通院可能
治療後すぐに日常生活に戻れるため、仕事や学校を続けながら受けられます。

TMS治療のメリット・デメリット

メリット

薬に頼らない治療が可能
SSRIやSNRIなどの抗うつ薬の副作用（体重増加、性機能障害、倦怠感）を避けられる。

即効性がある
一般的に、数週間で効果を実感するケースが多い（薬よりも早く効く場合もある）。

副作用が少ない
一時的な頭痛や軽い違和感を除き、大きな副作用が報告されていない。

記憶力や認知機能の低下が起こりにくい
電気けいれん療法（ECT）とは異なり、記憶障害や認知機能の低下のリスクが少ない。

再発予防に効果的
脳の神経ネットワークを正常化するため、再発リスクを低減できる。

デメリット

保険適用が限定的
日本では、うつ病に対しては一部保険適用されていますが、他の疾患では自費診療になることが多い。

効果に個人差がある
すべての患者に100%効果があるわけではなく、特に重度の症状には効果が限定的な場合がある。

費用が高額になることがある
自費診療の場合、1回あたり1〜2万円、全体で30〜60万円程度かかることもある。

一定の治療期間が必要
1回の治療では効果が期待できず、4〜6週間の継続治療が必要になる。

一部の患者には不適応
金属製のインプラントがある人や、てんかんのリスクがある人は治療を受けられないことがある。

今治療にお悩みの方も、これからどうしようか迷っている方も、お気軽にご相談ください。

平井鍼灸院では、無料相談も承っております。お気軽にお問合せください(^-^)

本日も最後までお読み頂きありがとうございました。

江戸川区平井鍼灸院　今木薫

【監修】
平井鍼灸院　院長　梅田俊
鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師
鍼灸師
【所属】
2015年～ 日本自律神経研究会
日本自律神経研究会
【資格】
2011年 国家資格はり灸師、あん摩マッサージ指圧師免許取得
2016年 自律心体療法上級者施術認定者取得
2018年 クレニアルテクニック上級施術認定者取得