こめかみマッサージはだめ?頭痛が悪化する原因とタイプ別の対処法
こめかみが痛むとき、つい指で押してしまうことはないでしょうか。
そのこめかみマッサージ、実は頭痛のタイプによっては症状を悪化させる可能性があるため、ダメな場合があります。
自己流のマッサージが逆効果にならないよう、頭痛の種類に応じた正しい知識と対処法を知ることが重要です。
この記事では、こめかみマッサージが逆効果になるケースや、安全で効果的なセルフケアの方法、医療機関を受診すべき頭痛のサインについて解説します。
【結論】こめかみマッサージは頭痛の種類によって逆効果になることも
こめかみマッサージは、すべての頭痛に効果があるわけではありません。
筋肉の緊張によって起こる「緊張型頭痛」には血行を促進し症状を和らげる効果が期待できますが、血管の拡張が原因の「片頭痛」の場合は、マッサージによってさらに血管が広がり、痛みを増幅させてしまう可能性があります。
そのため、自分の頭痛のタイプを見極めずにマッサージを行うことはダメな場合があり、注意が必要です。
ズキズキと脈打つ「片頭痛」にマッサージは禁物
ズキズキと脈打つように痛い「片頭痛」が起きているときに、こめかみを揉むのは禁物です。
片頭痛は、頭部の血管が拡張し、その周囲の神経が刺激されることで起こると考えられています。
この状態でマッサージを行うと、血行が促進されてさらに血管が広がり、かえって痛みを悪化させてしまうのです。
良かれと思って行ったマッサージが逆効果となり、つらい頭痛を長引かせる原因にもなりかねません。
片頭痛の症状がある場合は、マッサージは避けましょう。
強すぎる刺激は筋肉を傷つけ「もみ返し」を招く
頭痛を和らげたい一心で、こめかみを強い力でグリグリと押していませんか。
痛いと感じるほどの強い刺激は、筋肉の繊維や周辺の神経を傷つけてしまう可能性があります。
傷ついた筋繊維が炎症を起こすと、防御反応として筋肉がさらに硬直し、以前よりも強い痛みやこりとして現れる「もみ返し」を引き起こします。
「痛気持ちいい」と感じるレベルであっても、力が強すぎるサインかもしれません。
マッサージは、あくまで優しく行うことが原則です。
あなたの痛みはどのタイプ?マッサージOKな頭痛とNGな頭痛の見分け方
こめかみマッサージの効果を正しく得るためには、まず自分の頭痛がどのタイプなのかを把握することが不可欠です。
頭痛には、マッサージが有効なものと、逆に悪化させてしまうものがあります。
ここでは、代表的な「緊張型頭痛」と「片頭痛」の特徴を解説し、それぞれの見分け方を紹介します。
ご自身の症状と照らし合わせ、適切な対処法を選択するための参考にしてください。
マッサージが効果的な「緊張型頭痛」の特徴(ギューッと締め付けられる痛み)
緊張型頭痛は、頭全体がギューッと締め付けられるような鈍い痛みが特徴です。
後頭部から首筋、肩にかけての痛みを伴うこともあります。
このタイプの頭痛は、長時間のデスクワークやスマートフォンの使用、精神的なストレス、就寝中の食いしばりなどによって、首や肩周りの筋肉が過度に緊張し、血行が悪くなることで引き起こされます。
筋肉の緊張が主な原因であるため、こめかみ周辺を優しくマッサージして血行を促進することで、痛みの緩和が期待できます。
マッサージで悪化する「片頭痛」の特徴(ズキズキと脈打つ痛み)
片頭痛は、こめかみや目の奥がズキズキと脈を打つように激しく痛いのが特徴です。
多くは頭の片側で起こりますが、両側が痛むこともあります。
吐き気や嘔吐を伴ったり、光や音、においに敏感になったりするケースも少なくありません。
原因は、頭蓋骨内の血管が拡張して炎症を起こすことにあるため、血行を促進するマッサージは症状を悪化させるダメな行為です。
体を動かすと痛みが増す傾向もあるため、発作中は安静にすることが求められます。
【頭痛タイプ別】こめかみの痛みを和らげるための正しい対処法
頭痛のタイプによって、痛いと感じる原因が異なるため、対処法も変わってきます。
緊張型頭痛と片頭痛、それぞれに適したケア方法を実践することが、つらい症状を和らげる鍵です。
筋肉の緊張をほぐすのが良いのか、それとも血管の拡張を抑えるべきなのか、自分の状態に合わせた正しい方法を知り、こめかみをマッサージすべきか判断しましょう。
緊張型頭痛には優しいマッサージや温めるケアがおすすめ
緊張型頭痛の場合、硬くなった筋肉をほぐし血行を促進することが効果的です。
こめかみマッサージを行う際は、指の腹を使い、優しく圧をかけるやり方を心がけましょう。
また、蒸しタオルやホットアイマスクで首や肩、目の周りを温めるのもおすすめです。
全身の血流が良くなることで筋肉の緊張が和らぎ、痛みが軽減されます。
こめかみだけでなく、首や肩のストレッチを合わせて行うと、より高い効果が期待できるでしょう。
片頭痛の発作時には冷やして安静にすることが最優先
ズキズキと痛い片頭痛の発作が起きた場合、マッサージは絶対にダメです。
対処法の基本は、拡張した血管を収縮させることと、刺激を避けて安静にすることです。
痛むこめかみや額を冷却シートや氷枕などで冷やすと、血管が収縮して痛みが和らぎます。
また、光や音が刺激となって痛みを増幅させることがあるため、できるだけ暗くて静かな部屋で横になって休みましょう。
マッサージや入浴など、血行を促進する行動は避けるべきです。
もみ返しを防ぐ!こめかみを痛めない安全なセルフマッサージのコツ
緊張型頭痛に効果が期待できるこめかみマッサージですが、やり方を誤ると「もみ返し」を招き、かえって痛みを悪化させることにもなりかねません。
安全にセルフケアを行うためには、正しい力加減や時間、タイミングを知っておくことが重要です。
ここでは、筋肉を傷つけず、効果的にこりの解消を目指すための具体的な方法とコツを紹介します。
「痛気持ちいい」は危険信号!指の腹で優しく円を描くように押す
こめかみを揉む際、つい強い力で押してしまいがちですが、「痛い」と感じるのはもちろん、「痛気持ちいい」と感じるレベルでも力が強すぎる可能性があります。
強い刺激は筋繊維を傷つける原因となるため避けましょう。
正しいやり方は、人差し指や中指の腹をこめかみに当て、皮膚の表面をこするのではなく、奥にある筋肉にゆっくりと圧をかけるイメージで、優しく円を描くように動かすことです。
爪を立てないように注意し、あくまで心地よいと感じる範囲の力加減で行ってください。
1回1分以内を目安に!長時間のマッサージは避ける
良かれと思って長時間マッサージを続けることは、筋肉や皮膚への過度な負担となり、炎症を引き起こす原因になりかねません。特にこめかみ周辺の皮膚はデリケートなため、摩擦によるダメージも考慮する必要があります。
セルフマッサージを行う際は、各部位や目的に合わせた適切な時間を目安に行うことが大切です。例えば、お腹のマッサージでは1回5分程度、頭皮マッサージでは1段階につき10秒程度の時間を複数回行うことが推奨されています。短時間でも、正しいやり方で優しく圧をかければ、筋肉の緊張を和らげる効果は十分に期待できます。やりすぎは禁物と心得ましょう。
マッサージを避けるべきタイミング(入浴直後・飲酒時など)
こめかみマッサージは、行うタイミングも重要です。
血行が過剰に促進されている状態では、頭痛を誘発したり悪化させたりする可能性があるため、マッサージはだめな場合があります。
具体的には、飲酒時や長時間の入浴直後は血管が拡張しているため避けるべきです。
また、発熱しているときや、怪我や炎症がある部位へのマッサージも症状を悪化させる恐れがあります。
体調が優れないときは無理をせず、リラックスできる状態のときに行いましょう。
こんな症状は要注意!セルフケアではなく医療機関を受診すべき頭痛
ほとんどの頭痛はセルフケアや市販薬で対応可能な「一次性頭痛」ですが、中には脳の病気などが原因で起こる危険な「二次性頭痛」が隠れている場合があります。
いつもと違う、経験したことのないような痛い頭痛を感じた場合は、自己判断で対処せず、速やかに医療機関を受診することが重要です。
ここでは、見逃してはいけない危険な頭痛のサインについて解説します。
これまで経験したことのない激しい頭痛や急な発症
「バットで殴られたような」と表現されるような、突然の激しい頭の痛みは、くも膜下出血の典型的な症状です。
また、これまでに経験したことのない種類の痛みや、時間が経つにつれてどんどん痛いと感じる度合いが増していく場合も注意が必要です。
このような症状は、脳腫瘍や髄膜炎といった重篤な病気の可能性を示唆していることがあります。
普段の頭痛とは明らかに違うと感じたら、ためらわずに神経内科や脳神経外科を受診してください。
ろれつが回らない、手足のしびれなどを伴う場合
頭痛に加えて、体の片側の手足にしびれや麻痺が生じる、ろれつが回らない、言葉がうまく出てこない、物が二重に見える、激しいめまいがするといった症状が現れた場合は、脳梗塞や脳出血といった脳血管障害の可能性があります。
これらの症状は一刻を争う事態であり、速やかな治療がその後の経過を大きく左右します。
一つでも当てはまる症状があれば、すぐに救急車を呼ぶなど、緊急の対応が必要です。
こめかみマッサージに関するよくある質問
こめかみの痛みやマッサージに関して、多くの方が疑問に思う点があります。
ここでは、こめかみマッサージに関するよくある質問とその回答をまとめました。
セルフケアをより安全で効果的に行うための参考にしてください。
正しい知識を持つことで、不適切なケアによる症状の悪化を防ぐことができます。
Q1.こめかみを押すとゴリゴリするのは老廃物が原因ですか?
老廃物が原因ではありません。
ゴリゴリとした感触の正体は、主に食いしばりやストレスなどで凝り固まった側頭筋(そくとうきん)という筋肉です。
頭皮の下で筋肉が硬くなることで、しこりのように感じられます。
無理にゴリゴリを潰そうとこめかみを揉むと、筋肉を傷める可能性があるため、優しくほぐすようにしましょう。
Q2.こめかみ以外に頭痛や眼精疲労に効くツボはありますか?
はい、あります。例えば、眉頭の内側にあるくぼみ「攅竹(さんちく)」は目の疲れに、首の付け根の髪の生え際にあるくぼみ「風池(ふうち)」は頭痛や肩こりに効果的とされています。
また、後頭部の中心線から指2本分外側にある「天柱(てんちゅう)」も頭全体の血行を促進します。顔や頭には多くのツボが存在します。
Q3.市販の電動マッサージ機を使っても問題ないですか?
使用は可能ですが、注意が必要です。
こめかみマッサージ機などの器具は、強すぎる刺激で筋肉を傷つけたり、振動が片頭痛を誘発したりする可能性があります。
使用する場合は最も弱いレベルから試し、短時間で終えるようにしましょう。
痛みや不快感があればすぐに使用を中止してください。
手で行うマッサージと同様、力加減が重要です。
まとめ
こめかみマッサージは、頭痛の種類によって効果が異なります。
ギューッと締め付けられるような「緊張型頭痛」には、血行を促進するため優しく行えば有効です。
しかし、ズキズキと脈打つ「片頭痛」の場合は、マッサージで血管が拡張し症状が悪化するため禁物です。
セルフケアを行う際は、自分の頭痛タイプを見極め、強い力で押しすぎない、長時間行わないといった点に注意が必要です。
もし経験したことのない激しい頭痛や、しびれなどの症状があれば、すぐに医療機関を受診しましょう。
症例・患者さんの声

【監修】
平井鍼灸院 院長 梅田俊
鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師
鍼灸師
【所属】
2015年~ 日本自律神経研究会
日本自律神経研究会
【資格】
2011年 国家資格はり灸師、あん摩マッサージ指圧師免許取得
2016年 自律心体療法上級者施術認定者取得
2018年 クレニアルテクニック上級施術認定者取得
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