喉の奥が甘い味…原因は糖尿病?考えられる病気と対処法を解説
食事をしていないのに、喉の奥が甘い感じがするのは不思議な感覚です。
この喉の奥が甘い感じがする症状は、一時的な体調の変化によるものから、何らかの病気のサインである可能性まで、さまざまな原因が考えられます。
特に糖尿病との関連を心配する声も少なくありません。
この記事では、喉の奥が甘く感じる場合に考えられる病気や日常生活に潜む原因、そして危険な症状のサインや対処法、受診すべき診療科について詳しく解説します。
何も食べていないのに喉が甘い?考えられる原因とは
何も口にしていないのに喉に甘い感じがする場合、その原因は一つではありません。
風邪や花粉症などによる鼻炎で、鼻から喉にかけての感覚が変化し、味覚に影響を及ぼすこともあります。
また、特定の病気が背景にある場合や、ストレス、服用中の薬、食生活の乱れといった生活習慣が関係している可能性も考えられます。
この不快な症状は体からの何らかのサインであるため、考えられる原因を正しく理解することが大切です。
こちらもおすすめ:セロトニン不足は顔つきで分かる?見た目の特徴5選と改善法
喉の奥が甘い場合に考えられる6つの病気
喉の奥が甘く感じる症状は、特定の病気が原因で引き起こされることがあります。
最も懸念される糖尿病のほか、味覚そのものに異常が生じる味覚障害や、胃酸が関わる逆流性食道炎などが挙げられます。
また、喉や口の中の細菌、カビが原因となる病気の可能性も否定できません。
ここでは、この症状に関連する可能性のある6つの病気について、それぞれの特徴を解説します。
1. 糖尿病によるケトアシドーシスの可能性
糖尿病の進行により、インスリンの働きが著しく低下すると、体はエネルギー源として糖の代わりに脂肪を分解し始めます。
この過程で「ケトン体」という物質が血液中に増加します。
ケトン体には甘酸っぱいアセトン臭があり、これが呼気に混じることで口の中や喉が甘いと感じられるようになります。
この状態は糖尿病ケトアシドーシスと呼ばれ、放置すると意識障害などを引き起こす非常に危険な状態です。
口の甘さに加えて、異常な喉の渇き、頻尿、強い倦怠感などの症状が見られる場合は、速やかに医療機関を受診する必要があります。
2. 味覚障害による甘みの発生
味覚障害は、味を感じる舌の細胞(味蕾)の機能が低下することで起こります。
これにより、味が薄く感じられたり、特定の味が分からなくなったりするほか、口の中に何もないのに甘みや苦味、塩味といった変な味を感じる「自発性異常味覚」という症状が現れることがあります。
原因は、後述する亜鉛不足や薬の副作用、ストレス、加齢など多岐にわたります。
本来の味覚と異なる感覚は、食事の楽しみを損なうだけでなく、栄養摂取の偏りにつながる可能性も考えられます。
3. 胃酸が逆流する逆流性食道炎
逆流性食道炎は、胃酸や消化酵素を含む胃の内容物が食道へ逆流することで、胸やけや呑酸(酸っぱいものがこみ上げる感覚)といった症状を引き起こす病気です。
特に食後や横になった時に症状が出やすく、喉の違和感や慢性的な咳、声のかすれを伴うケースも少なくありません。
生活習慣の乱れや肥満、加齢などが発症に関与しています。
4. 喉の細菌が原因の扁桃膿栓(臭い玉)
扁桃膿栓は「臭い玉」とも呼ばれ、喉の奥にある扁桃の小さなくぼみに細菌の死骸や食べかすが溜まってできる白い塊です。
これが強い口臭の主な原因となることがあります。
通常は自然に排出されることが多いですが、咳やくしゃみの拍子に口から出てくることもあります。
喉の違和感が続く場合は、耳鼻咽喉科への相談が推奨されます。
5. 口の中にカビが繁殖する口腔カンジダ症
口腔カンジダ症は、口の中に普段から存在するカンジダという真菌(カビ)が、免疫力の低下などをきっかけに異常増殖して発症します。
主な症状は、舌や頬の内側に付着する白い苔のような膜や、口内の痛み、味覚の変化です。
カンジダ菌の増殖が味を感じる味蕾の働きを鈍らせることで、食べ物の味が分かりにくくなったり、口の中に何もないのに甘みや苦味を感じたりすることがあります。
体力が落ちている高齢者や乳幼児、あるいはステロイド薬を吸入している人などに発症しやすい傾向があります。
6. 亜鉛不足が引き起こす味覚の変化
亜鉛は、味を感じる細胞である味蕾が正常に機能するために不可欠なミネラルです。
そのため、偏った食生活や過度なダイエットなどによって亜鉛が不足すると、味蕾の新陳代謝が滞り、味覚障害を引き起こすことがあります。
症状としては、味が薄く感じられる、何を食べても同じ味がする、口の中に甘みや苦味を感じる、といったものが挙げられます。
亜鉛不足は、味覚異常の最も一般的な原因の一つとされており、食生活の乱れに心当たりがある場合は特に注意が必要です。
病気以外で喉が甘く感じる日常に潜む3つの原因
喉の奥が甘く感じる症状は、必ずしも病気が原因とは限りません。
普段服用している薬の副作用や、日々の生活で蓄積された心身のストレス、あるいはライフステージに伴うホルモンバランスの変化といった、ごく身近な要因が味覚に影響を与えている可能性も考えられます。
ここでは、病気以外に考えられる3つの主な原因について解説し、ご自身の生活習慣を見直すきっかけを提供します。
服用している薬の副作用
一部の医薬品には、副作用として味覚障害を引き起こすものがあり、これを薬剤性味覚障害と呼びます。
原因となりうる薬の種類は、抗うつ薬や抗生物質、降圧剤、睡眠薬など多岐にわたります。
薬の成分が味覚に関わる亜鉛の吸収を妨げたり、味を感じる細胞に直接影響を与えたりすることで、味覚が変化します。
その結果、本来の味とは異なる甘みや苦味、金属味などを感じることがあります。
特定の薬を飲み始めてから症状が出た場合は、自己判断で服用を中止せず、処方した医師や薬剤師に相談することが重要です。
ストレスの蓄積や自律神経の乱れ
過剰な仕事や人間関係などによる精神的なストレスは、自律神経のバランスを乱し、体にさまざまな不調をもたらします。
味覚もその影響を受けることがあり、これを心因性味覚障害と呼びます。
ストレスによって唾液の分泌量が減少したり、舌への血流が悪化したりすることで、味蕾の機能が低下すると考えられています。
また、ストレスは体内の亜鉛を大量に消費するため、結果的に亜鉛不足を招き、味覚異常を助長する可能性も指摘されています。
他の原因に心当たりがないのに味覚の異常が続く場合は、ストレスが関与しているかもしれません。
関連記事:寝てる時にビクッとなるのは病気?気になる原因と今すぐできる対策
妊娠や更年期によるホルモンバランスの変化
妊娠や更年期は、女性ホルモンの分泌量が大きく変動する時期であり、それに伴って味覚に変化が生じることがあります。
例えば、妊娠初期のつわりによって味の好みが極端に変わったり、特定の味を強く感じたりするのはその一例です。
また、更年期になると女性ホルモンが減少し、自律神経が乱れやすくなります。
その影響で唾液の分泌量が減って口内が乾燥し、味蕾の働きが鈍ることで、味覚に異常を感じる場合があります。
これらの変化は一時的なことが多いですが、症状が不快であったり長引いたりする場合は注意が必要です。
こんな症状は要注意!すぐに病院を受診すべき危険なサイン
喉が甘いという症状の多くは緊急を要しませんが、中には重篤な病気が隠れているサインの場合もあります。
特に、喉の甘さ以外にも体に変化が現れている場合は注意深く観察する必要があります。
ここでは、どのような症状が伴う場合に速やかに医療機関を受診すべきか、具体的な危険なサインを3つ紹介します。
これらの症状に気づいたら、自己判断で様子を見ずに専門医に相談してください。
強い倦怠感や吐き気を伴う場合
喉の甘さに加え、立っていられないほどの強い倦怠感や吐き気、腹痛などの症状がある場合、糖尿病ケトアシドーシスの可能性があります。
これは体内のインスリンが極度に不足し、血液が酸性に傾く命に関わる状態で、緊急治療が必要です。
意識がもうろうとする、呼吸が速く深くなる、息から果物が腐ったような甘酸っぱい匂いがするといったサインも特徴的です。
これらの症状が一つでも見られる場合は、ためらわずに救急外来を受診するか、救急車の要請を検討してください。
水分補給が困難なほど味が変わる場合
口の中の甘みが非常に強く、水やお茶ですら甘ったるく感じてしまい、水分を摂るのがつらくなる状態は危険な兆候です。
味覚が著しく変化していることは、味覚障害が重度に進行している可能性を示唆します。
それ以上に、水分補給が十分にできないと脱水症状を引き起こし、全身の状態が悪化する危険性があります。
脱水は腎機能の低下や血栓の形成リスクを高めるなど、さまざまな合併症につながりかねません。
特に高齢者は脱水が重症化しやすいため、早急に医療機関で診断と治療を受ける必要があります。
急激な体重減少が見られる場合
食事制限や特別な運動をしていないにもかかわらず、ここ数ヶ月で体重が数キログラム以上減少した場合は注意が必要です。
喉の乾きと原因不明の急激な体重減少が同時に起きている場合、進行した糖尿病の可能性が考えられます。
糖尿病では、ブドウ糖をエネルギーとして利用できなくなるため、代わりに体内の脂肪や筋肉を分解することで体重が減っていきます。
また、悪性腫瘍(がん)といった他の消耗性疾患が隠れている可能性も否定できません。
理由のない体重減少は体の異常を示す重要なサインであり、速やかに内科を受診して原因を調べることが重要です。
症状が気になるときの対処法とセルフケア
喉の甘い感じが続くと不快ですが、症状が軽度な場合は、生活習慣を見直すことで改善が期待できることもあります。
病院に行く前に、まずは自分でできることから試してみるのも一つの方法です。
ここでは、症状が気になるときに実践できるセルフケアや対処法を、食事、休養、口腔ケアの3つの観点から紹介します。
これらのケアは、味覚の正常化だけでなく、全身の健康維持にもつながります。
まずは食生活を見直し栄養バランスを整える
味覚を正常に保つには、栄養バランスの取れた食事が基本となります。
特に、味蕾の新陳代謝に不可欠なミネラルである亜鉛を意識的に摂取することが推奨されます。
亜鉛は牡蠣、牛肉の赤身、レバー、チーズ、納豆といった食品に多く含まれています。
亜鉛の吸収を助けるビタミンC(果物や野菜)やクエン酸(梅干しや柑橘類)を一緒に摂るとより効果的です。
逆に、加工食品に多く含まれる食品添加物は亜鉛の吸収を妨げるため、摂りすぎないよう注意が必要です。
十分な休息を取りストレスを軽減する
過度なストレスは自律神経のバランスを崩し、味覚異常を含むさまざまな身体の不調を引き起こす原因になります。
したがって、心と体をリラックスさせる時間を確保し、ストレスを上手に管理することが症状の緩和につながります。
まずは十分な睡眠時間を確保して、日々の疲れを解消することが基本です。
ぬるめのお湯にゆっくり浸かる、軽いストレッチやウォーキングで体を動かす、趣味に没頭するなど、自分に合った方法でストレスを解消し、心身のバランスを整えることが求められます。
丁寧な口腔ケアで口内環境を清潔に保つ
口内環境の悪化は細菌の繁殖を招き、味覚異常や口臭の直接的な原因となり得ます。
毎日の丁寧な口腔ケアによって、口の中を清潔に保つことが非常に重要です。
毎食後の歯磨きを習慣づけ、歯ブラシだけでは届きにくい歯と歯の間の汚れをデンタルフロスや歯間ブラシで除去してください。
また、舌の表面に付着した白い苔(舌苔)も味覚に影響するため、舌専用のブラシで優しく清掃するのも有効です。
定期的に歯科医院で検診を受け、専門的なクリーニングや指導を受けることも、健やかな口内環境の維持に役立ちます。
何科を受診すればいい?症状に応じた診療科の選び方
喉の甘い症状がセルフケアを試しても改善しない、あるいは他の気になる症状を伴う場合は、医療機関を受診しましょう。
しかし、いざ病院へ行こうと思っても、何科にかかればよいか迷うかもしれません。
原因によって専門とする診療科は異なるため、自分の症状に合わせて適切な科を選ぶことが、的確な診断と治療への近道となります。
ここでは、症状に応じた診療科の選び方の目安を紹介します。
まずはかかりつけの内科や耳鼻咽喉科に相談する
どの診療科を受診すればよいか判断に迷う場合は、まずかかりつけの内科に相談するのが最も一般的な選択肢です。
全身の状態を総合的に診察し、糖尿病や逆流性食道炎といった内科系の病気が疑われる場合の診断や、必要に応じた専門科の紹介をしてもらえます。
一方で、喉の違和感や鼻づまり、口臭など、耳・鼻・喉に関する症状が強い場合は、耳鼻咽喉科が適しています。
扁桃膿栓や鼻炎などが原因でないかを調べてもらえます。
まずは身近なクリニックで相談することが、原因究明の第一歩です。
糖尿病が疑われるなら内分泌内科へ
喉の甘さに加えて、「異常な喉の渇き」「多飲多尿」「急な体重減少」「強い倦怠感」といった症状がはっきりと現れている場合は、糖尿病が強く疑われます。
このようなケースでは、糖尿病やホルモン異常を専門とする内分泌内科を受診するのが最適です。
専門医による血糖値やHbA1cなどの詳しい血液検査を通じて、正確な診断と適切な治療方針の決定が可能になります。
早期に治療を開始することは、合併症を防ぎ、長期的な健康を維持する上で非常に重要です。
口の中の違和感が強い場合は歯科・口腔外科へ
喉の甘みと同時に、口の中に白い苔が付着している、口内炎が頻繁にできる、歯茎から出血する、強い口臭が気になるなど、お口の中のトラブルが主症状である場合は、歯科または口腔外科への相談を検討してください。
これらの症状は、口腔カンジダ症や重度の歯周病など、口内環境に原因がある可能性を示唆しています。
専門家による診察で口の中の状態を詳しく調べ、原因に応じた治療や専門的な口腔ケアの指導を受けることで、味覚異常の改善が期待できます。
喉の奥が甘いことに関するよくある質問
喉の奥の違和感や普段とは異なる感覚について、多くの方が疑問や不安を抱えることがあります。ここでは、特に多く寄せられる「ストレスだけで症状は出るのか」「サプリメントは有効か」「自然に治ることはあるのか」といった一般的な質問に対して、関連する情報を簡潔にまとめました。自身の状況と照らし合わせながら、参考にしてください。
Q1. ストレスや疲れだけで喉が甘く感じることはありますか?
はい、あります。
過度なストレスや慢性的な疲労は自律神経のバランスを乱し、唾液の分泌や味覚の伝達に影響を与えて味覚異常を引き起こすことがあります。
これが原因で、口に何もないのに甘みを感じるケースは少なくありません。
ただし、他の病気が隠れている可能性も否定できないため、症状が長く続く場合は一度医療機関に相談してください。
Q2. 喉の甘みは亜鉛サプリを飲めば治りますか?
亜鉛不足が原因の場合、サプリメントの摂取によって症状が改善する可能性はあります。
しかし、喉の甘みの原因は多岐にわたるため、亜鉛不足が原因とは限りません。
自己判断でサプリを摂取する前に、まずは医療機関で血液検査などを受けて原因を特定することが重要です。
亜鉛の過剰摂取は健康を害することもあるため、医師の指導のもとで適切に利用してください。
Q3. 一時的な症状で、自然に治ることもありますか?
はい、あります。
風邪などの一時的な体調不良や、精神的なストレス、食生活の乱れなどが原因の場合、その原因が解消されることで症状が自然に治まることは珍しくありません。
しかし、症状が2週間以上続く、だんだん強くなる、あるいは他の気になる症状(強い喉の渇きや体重減少など)を伴う場合は、何らかの病気のサインである可能性を考え、医療機関の受診をおすすめします。
まとめ
喉の奥が甘く感じる原因は、糖尿病のような病気から、ストレス、服用中の薬、栄養不足といった日常生活の要因まで多岐にわたります。
一時的なものであれば心配ないことが多いですが、症状が長期間続く場合や、強い倦怠感、急激な体重減少、頻尿といった他の症状を伴う場合は、速やかに医療機関を受診することが肝要です。
何科を受診すべきか迷った際は、まずかかりつけの内科や耳鼻咽喉科に相談することで、適切な診断への道が開けます。
自身の体の小さなサインを見逃さず、適切に対処することが求められます。
症例・患者さんの声

【監修】
平井鍼灸院 院長 梅田俊
鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師
鍼灸師
【所属】
2015年~ 日本自律神経研究会
日本自律神経研究会
【資格】
2011年 国家資格はり灸師、あん摩マッサージ指圧師免許取得
2016年 自律心体療法上級者施術認定者取得
2018年 クレニアルテクニック上級施術認定者取得
このページを見た方は、以下のページをよく見ています。
info_outline平井鍼灸院
- 住所
- 〒132-0035
東京都江戸川区平井4丁目11−3 サンライズエンドウII 4階 - 電話番号
03-3683-7670
- 営業時間
- 火金 10:00~20:00
水 12:00~20:00
土 9:00~17:00
日 9:00~16:00 - 休業日
- 月曜・木曜・祝日
- アクセス
- JR総武本線平井駅から徒歩1分
















