胃痙攣セルフチェック|みぞおちの痛みはストレス?原因と対処法
みぞおち周辺に生じる急な腹痛や不快感は、つらい胃痙攣のサインかもしれません。
胃痙攣は、過度なストレスや食生活の乱れ、あるいは何らかの病気が原因で胃の筋肉が異常に緊張することで起こります。
このつらい症状の正体を知るために、まずは症状リストでセルフチェックを行い、考えられる原因と自身でできる対処法を理解しましょう。
症状によっては医療機関の受診が必要な場合もあるため、その判断基準も解説します。
まずはセルフチェック!胃痙攣でみられる主な症状リスト
胃痙攣は、胃の筋肉が過剰に収縮することで起こる症状の総称であり、その現れ方は人それぞれです。
代表的な症状はみぞおち周辺の急な痛みですが、吐き気や嘔吐といった消化器症状を伴う場合もあります。
また、痛みはなくても胃がピクピクと動くような違和感として感じることも少なくありません。
ここで挙げる症状リストを参考に、自身の状態が胃痙攣に当てはまるかを確認してみましょう。
キリキリとした急な腹痛が突然起こる
胃痙攣の最も代表的な症状は、前触れなく突然始まるキリキリとした腹痛です。
この痛みは、胃の筋肉が異常に収縮し、ねじれるように痙攣することで発生します。
痛みの強さには波があり、数分から数時間続くこともあります。
特に、自律神経のバランスが乱れやすい夜や早朝に症状が現れるケースが少なくありません。
痛みが一時的に治まったとしても、原因が解決されない限り再発する可能性もあるため、注意が必要です。
みぞおち周辺に差し込むような痛みを感じる
胃痙攣の痛みは、おへその少し上で、肋骨の下あたりに位置する「みぞおち」周辺に感じることが特徴です。
痛み方は「差し込むような」「突き上げるような」と表現されることが多く、体を丸めないと耐えられないほどの激痛に見舞われることもあります。
この痛みは、胃壁の筋肉が強く収縮することによって引き起こされます。
痛む場所がはっきりしているため、他の腹痛との区別がつきやすい点も特徴の一つです。
吐き気や嘔吐、下痢を伴うことがある
胃の異常な収縮は、消化機能全体に影響を及ぼすため、腹痛だけでなく吐き気や嘔吐、下痢といった他の消化器症状を伴うことがあります。
胃が正常に働かなくなることで、食べたものをうまく消化・吸収できなくなり、吐き気をもたらします。
症状が強い場合には、実際に嘔吐してしまうことも少なくありません。
これらの症状が同時に現れると、脱水症状を引き起こす危険性もあるため、水分補給を意識することが求められます。
痛みはないが、胃がピクピクと動く違和感がある
胃痙攣は必ずしも激しい痛みを伴うわけではなく、「胃がピクピクと痙攣している」ような違和感として自覚される場合もあります。
これは、強い痛みには至らない軽度の筋肉の収縮が起きている状態と考えられます。
このような違和感は、ストレスや疲労が蓄積しているサインである可能性が高いです。
その後、本格的な痛みに移行するケースもあるため、軽視はできません。
この段階で生活習慣を見直すことが、症状の悪化を防ぐことにつながります。
胃痙攣が起こる主な原因とは?
胃痙攣は特定の病名ではなく、様々な要因によって引き起こされる症状です。
その原因として最も多いのが、過度なストレスによる自律神経の乱れです。
また、暴飲暴食や極端な空腹といった食生活の乱れも胃に大きな負担をかけ、痙攣を誘発します。
さらに、胃潰瘍や十二指腸潰瘍といった消化器系の病気が背景に隠れている可能性や、服用中の薬の副作用が影響していることも考えられるため、原因を多角的に捉えることが必要です。
過度なストレスによる自律神経の乱れ
精神的なストレスは、胃の働きをコントロールしている自律神経のバランスを乱す最大の要因です。
自律神経は、活動時に優位になる交感神経と、リラックス時に優位になる副交感神経から成り立っています。
過度なストレスにさらされると交感神経が過剰に働き、胃酸の分泌が促進されたり、胃の血管が収縮して血流が悪化したりします。
これにより胃の機能が低下し、筋肉が異常に緊張して痙攣を引き起こしやすくなります。
暴飲暴食や刺激物の多い不規則な食生活
暴飲暴食、香辛料などの刺激物や脂質の多い食事、アルコールの過剰摂取は、胃の粘膜に直接的なダメージを与え、消化機能に大きな負担をかけます。
また、食事を抜くなどして強い空腹状態が続くと、胃酸の濃度が高まり、胃壁を傷つけやすくなります。
このような不規則な食生活は、胃の正常な蠕動運動を妨げ、筋肉の異常な収縮、つまり胃痙攣の引き金となることがあります。
規則正しい食生活を心がけることが予防につながります。
胃潰瘍や十二指腸潰瘍といった病気のサイン
胃痙攣が繰り返し起こる場合、その背景に胃潰瘍や十二指腸潰瘍、逆流性食道炎、アニサキス症、さらには胃がんといった消化器系の病気が隠れている可能性があります。
これらの病気は、胃や十二指腸の粘膜に炎症や潰瘍を生じさせ、それが刺激となって胃の筋肉に痙攣を引き起こします。
セルフケアで症状が改善しない、あるいは悪化する場合には、自己判断で放置せず、医療機関で詳しい検査を受け、適切な治療を開始することが重要です。
服用している薬の副作用が影響している可能性
日常的に服用している薬の副作用が胃痙攣の原因となることもあります。
特に非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)と呼ばれる種類の解熱鎮痛薬は胃の粘膜を保護する物質の生成を抑制するため胃壁を荒らしやすく痙攣や痛みを引き起こすことが知られています。
その他一部の抗生物質や骨粗しょう症の治療薬なども胃腸に負担をかけることがあります。
薬を服用し始めてから症状が現れた場合は処方した医師や薬剤師に相談してください。
突然の胃痙攣に!今すぐ自分でできる応急処置
急な胃の痛みに襲われた際、病院へ行く前に症状を和らげるために自分でできる応急処置がいくつかあります。
まずは慌てずに楽な姿勢をとり、安静にすることが基本です。
衣服の締め付けをなくし、お腹を温めることで、胃の緊張を和らげる効果が期待できます。
これらの対処法を試しても症状が改善しない、あるいは悪化するようであれば、速やかに医療機関を受診することを検討しましょう。
まずは楽な姿勢で安静にする
胃痙攣が起きたら、まずはすべての活動を中断し、体を休ませることが最優先です。ソファやベッドに横になるか、椅子に座るなどして、できるだけリラックスできる体勢をとりましょう。
特に、前かがみになって膝を抱えるような姿勢は、腹部の筋肉の緊張を和らげ、痛みを軽減させる効果が期待できます。体を横にする場合、胃もたれや消化不良を和らげたいときは右側を下にするのが良いとされていますが、胸焼けや逆流性食道炎の症状がある場合は胃酸の逆流を防ぐために左側を下にするのが良いとされています。胃痙攣の原因によって適切な体勢が異なるため、自身の状態に合わせて楽な体勢をとることが大切です。
お腹周りの衣服を緩めて圧迫をなくす
ベルトやウエストが細いスカート、スラックスなど、お腹周りを締め付ける衣服は、腹部を圧迫して胃の不快感を増強させる原因となります。
胃痙攣の痛みを感じたら、すぐにベルトを緩めたり、ズボンのボタンを外したりして、腹部の圧迫を取り除きましょう。
下着やコルセットなども同様に、体を締め付けるものは緩めることが大切です。
物理的な圧迫をなくすことで、血行が促進され、胃の筋肉の過度な緊張が和らぎやすくなります。
カイロや湯たんぽで腹部を温める
腹部を温めることは、胃痙攣の痛みを和らげるのに有効な方法です。
カイロや湯たんぽ、温かいタオルなどをみぞおち周辺に当てることで、胃腸の血行が良くなります。
血流が改善されると、緊張して硬くなった胃の筋肉が弛緩し、痙攣による痛みが軽減される効果が期待できます。
ただし、低温やけどを防ぐため、カイロなどを直接肌に当てることは避け、衣服の上から使用するように注意が必要です。
痛みを和らげる効果が期待できるツボを押す
東洋医学では、特定のツボを刺激することで体の不調を和らげることができると考えられています。
胃痙攣の際には、胃腸の働きを整える効果が期待できるツボを押してみるのも一つの方法です。
代表的なツボとして、みぞおちとおへその中間にある「中脘(ちゅうかん)」や、膝のお皿の外側から指4本分下にある「足三里(あしさんり)」が知られています。
痛気持ちいい程度の強さで、ゆっくりと数秒間圧迫することを繰り返します。
こんな症状は要注意!すぐに病院へ行くべきサイン
胃痙攣は多くの場合、安静にすることで次第に落ち着きますが、中には危険な病気が隠れているサインの場合もあります。
セルフケアを2時間ほど試しても痛みが全く改善しない、むしろ悪化するようなら医療機関を受診すべきです。
また、これから挙げるような症状が一つでも見られる場合は、単なる胃痙攣ではない可能性が高いため、自己判断で様子を見ずに、速やかに病院へ向かうか、救急車の要請を検討してください。
痛みが我慢できないほど強くなる場合
体を動かせない、冷や汗が出るなど、日常生活に支障をきたすほどの激しい痛みが続く場合は、危険なサインです。
我慢できないほどの痛みは、胃潰瘍や十二指腸潰瘍に穴が開く「穿孔」や、急性膵炎、胆石症、さらには心筋梗塞といった緊急性の高い病気の可能性も考えられます。
これらの疾患は迅速な治療を必要とするため、痛みの強さを軽視せず、すぐに医療機関を受診することが重要です。
冷や汗やめまい、意識が朦朧とする場合
胃の痛みに加えて、顔面が蒼白になる、冷や汗が止まらない、めまいや立ちくらみがする、意識が遠のくといった症状が現れた場合は、極めて危険な状態です。
これらの症状は、消化管からの大量出血によるショック状態や、心筋梗塞、大動脈解離といった命に関わる病気の可能性があります。
胃の痛みだと思い込まず、直ちに救急車を呼ぶなど、緊急の対応を取る必要があります。
吐血や下血(黒い便)が見られる場合
嘔吐物に血が混じる(吐血)、あるいは便が黒くドロドロとした状態になる(下血・タール便)場合は、食道や胃、十二指腸といった上部消化管で出血が起きているサインです。
出血量が多いと貧血やショック状態に陥る危険があり、緊急の処置が必要となります。
吐血や下血は、胃潰瘍や十二指腸潰瘍、胃がんなどが原因で起こることがあるため、これらの症状に気づいたら、すぐに消化器内科などの医療機関を受診してください。
市販薬を飲んでも症状が改善しない場合
胃痙攣に対して市販の胃薬を服用しても、症状が全く和らがない、あるいは一時的に良くなってもすぐに再発するというケースは注意が必要です。
市販薬で対応できる範囲を超えた原因、例えばピロリ菌感染を伴う胃潰瘍や、胆石症、膵炎などの病気が隠れている可能性が考えられます。
薬が効かないと感じたら、自己判断で服用を続けずに、専門医による正確な診断と適切な治療を受けるために病院を受診しましょう。
症状が何度も繰り返し起こる場合
一度きりではなく、胃痙攣のような痛みを何度も繰り返す場合は、慢性的な疾患が背景にある可能性を疑うべきです。
ストレスや食生活の乱れが原因で繰り返していることもありますが、慢性胃炎や胃潰瘍、逆流性食道炎などが根本的な原因となっていることも少なくありません。
症状が癖になっていると諦めず、一度消化器内科を受診して原因を特定することが、根本的な解決につながります。
定期的な症状は体からの重要なサインです。
胃痙攣に関するよくある質問
胃痙攣の症状や原因、対処法について解説してきましたが、ここではさらに具体的な疑問についてQ&A形式で回答します。
食事のとり方やストレス対策、適切な診療科など、多くの人が抱える疑問点を解消し、より具体的な行動につなげるための参考にしてください。
Q1. 胃痙攣が起きているときに食事はとってもいいですか?
痛みが強い間は胃を休ませるため、食事は控えるのが原則です。
水分補給は脱水を防ぐために重要なので、常温の水や白湯を少しずつ摂りましょう。
痛みが治まったら、おかゆやうどんなど、温かくて消化の良いものから少量ずつ食べ始めてください。
Q2. ストレスによる胃痙攣を予防する方法はありますか?
ストレスを完全になくすことは難しいですが、上手に発散することが予防につながります。
十分な睡眠時間を確保し、ウォーキングなどの軽い運動を習慣にすると効果的です。
また、趣味に没頭する時間やリラックスできる時間を作り、心身を休ませましょう。
Q3. 病院へ行く場合、何科を受診すればよいですか?
胃の症状が専門である消化器内科や胃腸科の受診が最も適切です。
問診や触診に加え、必要に応じて内視鏡検査(胃カメラ)や腹部超音波検査などを行い、胃痙攣の原因を正確に診断します。
原因に応じた適切な治療を受けることが可能です。
まとめ
胃痙攣は、みぞおち周辺の急な痛みや違和感として現れ、その原因はストレスや食生活の乱れ、病気など多岐にわたります。
まずは本記事の症状リストで自身の状態を確認し、原因に心当たりがないか考えてみましょう。
突然の痛みには、安静にして体を温めるなどの応急処置が有効です。
しかし、痛みが非常に強い、吐血や下血を伴うといった危険なサインが見られる場合は、速やかに医療機関を受診する必要があります。
症状を正しく理解し、適切な対処を行うことが大切です。
症例・患者さんの声

【監修】
平井鍼灸院 院長 梅田俊
鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師
鍼灸師
【所属】
2015年~ 日本自律神経研究会
日本自律神経研究会
【資格】
2011年 国家資格はり灸師、あん摩マッサージ指圧師免許取得
2016年 自律心体療法上級者施術認定者取得
2018年 クレニアルテクニック上級施術認定者取得
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