サウナは自律神経の乱れに効果的!「ととのう」仕組みと正しい入り方を解説
サウナが自律神経の乱れを整える効果に注目が集まっています。
サウナ・水風呂・外気浴を繰り返すことで、心身が深くリラックスした「ととのう」状態を体験できます。
この記事では、サウナが自律神経を整える科学的な仕組みから、その効果を最大限に引き出すための正しい入り方までを詳しく解説します。
そもそも自律神経とは?交感神経と副交感神経の働きを解説
自律神経は、心臓の動きや呼吸、体温調節など、生命を維持するために無意識下で働く神経系です。
私たちの意思とは関係なく、身体の機能を24時間コントロールしています。
この自律神経は「交感神経」と「副交感神経」の2種類からなり、両者のバランスが崩れると心身に様々な不調が生じます。
このバランスの乱れが、いわゆる自律神経の乱れです。
活動モードの「交感神経」
交感神経は、日中の活動時や運動時、緊張やストレスを感じた際に活発になる神経です。
身体を興奮状態にし、心拍数を上げて血圧を上昇させ、筋肉を硬直させることで、外部の刺激に素早く対応できる「戦闘モード」や「活動モード」へと切り替えます。
車に例えるならアクセルの役割を担っており、心身のパフォーマンスを高めるために不可欠な働きをします。
しかし、過度なストレスや不規則な生活によって交感神経が常に優位な状態が続くと、心身が休まらず、疲労や不眠、イライラといった不調の原因となります。
リラックスモードの「副交感神経」
副交感神経は、主に夜間や休息時、食事中などリラックスしている時に優位になる神経です。
心拍数を落ち着かせ、血圧を下げ、胃腸の働きを活発にして消化を促すなど、心身を休息させて回復させる役割を担っています。
車でいえばブレーキに相当し、心身のメンテナンスやエネルギーの蓄積に欠かせません。
質の良い睡眠や心身の回復には、副交感神経が適切に働くことが重要です。
この神経がうまく機能しないと、体が十分に休まらず、慢性的な疲労感や消化不良などを引き起こすことがあります。
心身の健康は2つの神経のバランスが鍵
交感神経と副交感神経はシーソーのように互いにバランスを取りながら体の状態を常に最適に保っています。
日中は交感神経が優位になって活動し夜は副交感神経が優位になって心身を休ませるというリズムが健康の基盤です。
しかし現代社会のストレス不規則な生活習慣長時間のデスクワークなどはこのバランスを崩す大きな要因となります。
特に交感神経が過剰に働き続けると心身は常に緊張状態に置かれめまいや頭痛不眠といった自律神経失調症に近い症状が現れることもあります。
健康を維持するためにはこの二つの神経のバランスを意識的に整えることが求められます。
サウナが自律神経を整える科学的なメカニズム
サウナが自律神経のバランスを整える効果がなぜこれほど注目されるのでしょうか。その鍵は「サウナ」「水風呂」「外気浴」という一連の温冷交代浴にあります。このプロセスを通じて交感神経と副交感神経が強制的に切り替えられ、自律神経の調整機能が鍛えられます。この急激な変化が心身が深くリラックスした「ととのう」状態を生み出し、自律神経を整えるトレーニングとなるのです。
サウナと水風呂で「交感神経」を優位にする
サウナ室の高温環境は、身体にとって一種の危機的状況です。
体温が上昇し、心拍数が増加することで、体は生命を維持するために交感神経を活発化させます。
血管が拡張して血流が増え、発汗によって体温を下げようとします。
続いて、サウナから出て冷たい水風呂に入ると、体は急激な温度変化にさらされます。
この強い刺激により、体温を逃がさないように血管が収縮し、血圧が上昇して心拍数もさらに増加します。
この高温と冷水の刺激が、交感神経を活発化させます。
外気浴(休憩)で「副交感神経」へ切り替える
サウナと水風呂によって極限まで高められた交感神経の働きは、外気浴(休憩)のステップで一気に逆転します。
危機的な状況から解放された体は、生命維持の緊張状態から解放され、リラックスモードへと移行しようとします。
これにより、心拍数や血圧が徐々に安定し、拡張した血管を血液が穏やかに流れるようになります。
この過程で、優位だった交感神経の働きが急速に静まり、代わりに心身を休息させる副交感神経が優位な状態へと切り替わります。
この急激な神経のスイッチングが、自律神経のバランス調整能力を高めるトレーニング効果を持ちます。
血流の変化が「ととのう」感覚を生み出す
「ととのう」とは、心身が深くリラックスし、多幸感に包まれる独特の感覚です。
この状態は、サウナ、水風呂、外気浴のサイクルによって引き起こされる急激な血流の変化と、それに伴う脳内物質の分泌によって生み出されます。
サウナと水風呂で交感神経が優位になると、血中のアドレナリンやノルアドレナリンといった興奮作用のあるホルモンが増加します。
その後の外気浴で副交感神経が優位に切り替わると、これらのホルモンの分泌が収まり、代わりにβ-エンドルフィンやオキシトシンといったリラックス効果や幸福感をもたらすホルモンが分泌されます。
この一連の生理的変化が、浮遊感や恍惚感といった「ととのう」感覚の正体です。
自律神経の乱れを改善へ導くサウナの正しい入り方【基本5ステップ】
自律神経を整える効果を最大限に引き出すためには、正しい手順でサウナ浴を行うことが重要です。
サウナ、水風呂、外気浴の各ステップを適切に行うことで、体に過度な負担をかけることなく、心身ともに深いリラックス状態へと導かれます。
特に初心者の場合は、無理をせず、まずは低温のサウナから試すなど、自分の体調と相談しながら進めることが大切です。
ステップ1:入浴前に十分な水分補給をおこなう
サウナでは大量の汗をかくため、入浴前の水分補給は脱水症状を防ぐうえで非常に重要です。
サウナに入る30分前くらいを目安に、コップ2杯(300~500ml)程度の水分を摂取しておくのが理想的です。
飲むものは、水や麦茶、ミネラルウォーターなどが適しています。
スポーツドリンクも汗で失われるミネラルの補給に役立ちますが、糖分が含まれているため飲み過ぎには注意が必要です。
逆に、利尿作用のあるコーヒーやお茶、アルコール類は脱水を助長する可能性があるため、サウナ前の摂取は避けるべきです。
ステップ2:体を洗い、温めてからサウナ室に入る
サウナ室に入る前には、まず全身をきれいに洗いましょう。
これは公衆浴場でのマナーであると同時に、皮膚の汚れや皮脂を落とすことで汗をかきやすくする目的もあります。
体を洗った後は、かけ湯をしたり、湯船に数分浸かったりして体を温めておくと良いでしょう。
あらかじめ体を温めておくことで血行が良くなり、サウナ室に入った際に体の芯から効率的に温まることができます。
このひと手間が、発汗をスムーズにし、サウナの効果を高めることにつながります。
ステップ3:サウナ室での滞在時間は5~12分を目安にする
サウナ室での滞在時間は、その日の体調やサウナの温度、湿度によって調整することが大切ですが、一般的には5分から12分程度が目安です。
初心者の場合や体調が優れないときは、無理せず5~6分程度の短い時間から始め、低温のドライサウナやミストサウナを選ぶのも良い方法です。
サウナ室では上段ほど温度が高くなるため、最初は下段に座り、慣れてきたら上段へ移動すると良いでしょう。
脈拍が平常時の2倍程度になったら、体が十分に温まったサインと考え、サウナ室を出るタイミングの目安にしてください。
ステップ4:汗を流してから1~2分ほど水風呂に入る
サウナ室から出たら、水風呂に入る前にシャワーやかけ湯で全身の汗をしっかりと流しましょう。
これは、水風呂の水を清潔に保つための重要なマナーです。
汗を流したら、いよいよ水風呂です。
心臓に負担をかけないよう、手足の先からゆっくりと体を慣らしながら入り、息を吐きながら肩まで浸かります。
滞在時間は1分から2分程度が目安ですが、無理は禁物です。
冷たすぎると感じる場合は、無理に全身浸からず、足だけつける、膝まで浸かるなど、自分が心地よいと感じる範囲で利用しましょう。
ステップ5:外気浴で5~15分リラックスして休憩する
水風呂から出たら、体の水滴をタオルで軽く拭き取り、休憩スペースで外気浴を行います。
外気浴の時間は5分から15分程度を目安に、リクライニングチェアやベンチに座るか、横になるなどして、全身の力を抜いてリラックスします。
この時間に、体内で交感神経から副交感神経への切り替えが起こり、「ととのう」感覚が訪れます。
体が冷えすぎないように注意し、寒さを感じたら室内で休憩するか、早めに2セット目に入るようにしましょう。
休憩中にもこまめな水分補給を忘れないようにしてください。
サウナの効果を最大限に引き出すための4つのポイント
サウナの基本的な入り方をマスターしたら、次は効果をさらに高めるためのポイントを押さえましょう。
自律神経のバランスを整え、ストレスの軽減や睡眠の質の向上といった効果を実感するためには、いくつかのコツがあります。
ただし、体調を悪化させないよう、常に自分の身体と対話しながら行うことが最も重要です。
「サウナ→水風呂→外気浴」のセットを3回繰り返す
自律神経のトレーニング効果を高めるためには、「サウナ→水風呂→外気浴」という一連の流れを1セットとし、これを3回程度繰り返すのが一般的です。
セットを重ねるごとに血行が促進され、リラックス効果が深まっていきます。
1セット目よりも2セット目、2セット目よりも3セット目の方が、より深い「ととのう」感覚を得やすいと言われています。
ただし、これはあくまで目安であり、回数にこだわる必要はありません。
その日の体調に合わせて、1~2セットで終えたり、時間を短くしたりと、無理のない範囲で調整することが大切です。
お腹を意識した深い呼吸でリラックス効果を高める
サウナ中は、呼吸を意識することでリラックス効果を格段に高めることができます。
特に外気浴の際には、腹式呼吸を試してみましょう。
鼻からゆっくりと息を吸い込みお腹を膨らませ、口から時間をかけてゆっくりと息を吐き出しお腹をへこませます。
この深い呼吸は副交感神経を優位にし、心身を鎮静させる効果があります。
サウナ室内にいる時も、口呼吸ではなく鼻呼吸を心がけると、熱による喉や肺への負担を軽減できます。
呼吸に集中することで、瞑想に近い状態となり、心身ともにリフレッシュできるでしょう。
サウナ前後のアルコールや食事のタイミングに注意する
サウナの効果を安全に得るためには、入浴前後の食事や飲酒のタイミングに注意が必要です。
サウナの直前に食事を摂ると、消化のために胃腸に集まるべき血液が体の表面に分散してしまい、消化不良の原因となります。
食事はサウナの1〜2時間前には済ませておきましょう。
また、飲酒後のサウナは非常に危険です。
アルコールには利尿作用があるため脱水症状を引き起こしやすく、血圧の急激な変動を招きかねません。
サウナ後の飲酒も、吸収が早くなっているため酔いが回りやすく、体に大きな負担をかけるので控えるのが賢明です。
自分の体調に合わせて無理のない範囲で楽しむ
サウナを利用する上で最も重要なのは、決して無理をしないことです。
その日の体調をよく観察し、少しでも疲労感や不調を感じる場合は利用を控える勇気を持いましょう。
サウナ中にめまいや動悸、気分の悪さなどを感じた場合は、すぐにサウナ室から出て休憩してください。
特に初心者のうちは、時間やセット数にこだわらず、「気持ちが良い」と感じる範囲で楽しむことが長続きの秘訣です。
自分の体の声に耳を傾け、安全にサウナ浴を行うことが、自律神経を整えるための最も確実な方法です。
サウナに関するよくある質問
サウナが自律神経に良いと聞いても、具体的な実践方法や効果については疑問が残るかもしれません。
例えば、自律神経失調症と診断されている場合、サウナを利用しても良いのか不安に思う人もいるでしょう。
ここでは、サウナと自律神経に関するよくある質問にお答えします。
ただし、症状がある場合は、事前にかかりつけの医師に相談することをおすすめします。
Q1. 自律神経を整えるには、どのくらいの頻度でサウナに入れば良いですか?
自律神経を整える目的であれば、週に1〜2回の頻度でサウナに入るのがおすすめです。
毎日入るとかえって体に負担がかかる可能性があります。
大切なのは継続することなので、無理のないペースで定期的に通うのが効果的です。
自分のライフスタイルに合わせて、サウナを習慣にすることを目指しましょう。
Q2. サウナで「ととのう」感覚がよくわからないのですが、効果はありますか?
「ととのう」感覚がなくても、サウナの効果は十分に期待できます。
温冷交代浴による血行促進やリラックス効果、発汗によるデトックス効果などは、感覚の有無に関わらず得られます。
感覚には個人差があるため、無理に「ととのう」を求めず、自分が心地よいと感じる入り方で続けることが大切です。
Q3. 朝サウナと夜サウナ、自律神経にはどちらが効果的ですか?
朝と夜、どちらのサウナも自律神経に良い効果をもたらしますが、その働きは異なります。
朝サウナは交感神経を刺激して心身を活動モードにし、日中のパフォーマンスを高めます。
一方、夜サウナは副交感神経を優位にし、心身をリラックスさせて質の高い睡眠へと導きます。
目的に合わせて使い分けるのが最も効果的です。
まとめ
サウナ、水風呂、外気浴を正しく繰り返すことは、自律神経のバランスを整えるための効果的なトレーニングとなります。
この温冷交代浴が交感神経と副交感神経のスイッチングを促し、心身をリラックス状態へと導きます。
今回紹介した基本的な入り方や効果を高めるポイントを実践し、自分の体調に合わせて無理なく続けることで、自律神経の乱れからくる様々な不調の改善が期待できます。
サウナを健康習慣の一つとして取り入れ、心身のバランスを整える一助としてください。
症例・患者さんの声

【監修】
平井鍼灸院 院長 梅田俊
鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師
鍼灸師
【所属】
2015年~ 日本自律神経研究会
日本自律神経研究会
【資格】
2011年 国家資格はり灸師、あん摩マッサージ指圧師免許取得
2016年 自律心体療法上級者施術認定者取得
2018年 クレニアルテクニック上級施術認定者取得
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