症例報告「うつ病 症例3」‐東京・江戸川区・平井‐

【うつ病 症例3】
【患者像】
Mさん 20代 男性
【来院】
 2015.10 
【症状】
主訴:抑うつ気分、仕事に行けない
メンタルクリニックの医師の判断により、3週間入院をするほどの抑うつ状態、自傷行為も認められた。眠っていても過去の嫌な出来事が出てきて、殺されたり殺している夢を見ていた。
1人でしゃべることが出来ない、頭痛、眩暈などの症状もストレスがかかると増悪する。
精神安定剤は常時服用中で、8種類に及ぶ。
【治療経過と内容】
治療方針
頚部の緊張緩和と骨格調整
特に後頚部の過緊張が認められる為、胸鎖乳突筋や僧帽筋への浅部刺鍼を施した。5分間置鍼のあとに筋緊張が緩和され、本人も自覚的に変化を感じたことを認めた。
灸施術は脊髄神経付近の背部兪穴を取穴し、内臓体制反射を利用して自律神経の失調に対してアプローチを試みた。
充分に筋緊張を緩和させたのち、骨格の歪みを改善する為に頭蓋骨の調整と脊椎矯正の施術を加えた結果、頚部の過緊張が改善された。
【同時に治療した症状】
抑うつ気分
【使用した主なツボ】
百会、命門、委中
【考察】
8種類の服薬の経過により、内臓の働きのうち特に肝臓と腎臓の体表所見に異常を認めた。(硬結、冷感)長期服薬による代謝反応低下は、体表で観察される硬結と冷感の所見から負担のかかっている臓器を判定し、灸施術を行うことでその改善が認められた。
頚部の過緊張に関しては、睡眠障害による影響も十分に考えられるため、今後は筋肉に対するアプローチ以外にも、乳様突起付近の睡眠の質を向上させる経穴を取穴していくことも視野に入れて、継続して治療を行う。現在、患者の容態はかなり改善してきている。
【患者さんの声】
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