症例報告「うつ病 症例2」‐東京・江戸川区・平井‐

【うつ病 症例2】
【患者像】
Bさん 30代 男性
【来院】
 2016.7 
【症状】
主訴:自律神経失調症と起立性調節障害
抑うつ状態と診断をされ、うつ病の薬と睡眠導入剤を服薬中。1年半前に階段が登れないほどのめまい症状に襲われ、はいずりで起き上がる状態が継続していた。メニエール病や突発性難聴(左耳)の既往もあるため、自律神経の失調により血圧の調整が不良となり起立性調節障害を引き起こしていると考える。
【治療経過と内容】
治療方針
起立性調節障害を引き起こす頚部の緊張を緩和させる
仰向けでは外耳の周りの経穴をしようして、三半規管の調整を行った。特に側頚部の緊張を取り除くために、肝臓の経絡を緩める取穴をしてより平衡感覚を正常化させるための施術を行った。
施灸およびホットストーンを使用した温熱療法を行った結果、起立性調節障害の症状を軽減させた。
うつ伏せでは首のC1~C3までの緊張を取り除く取穴を行い、頚部および胸腰髄付近の交感神経幹にアプローチする経穴にアプローチを行った。施術後に、空気を吸いやすくなった感覚と共に、筋緊張が緩和していることを認めた。
最後に仰向けで頭蓋骨の調整を手技で行うことで、脈も落ち着きを取り戻し顔も少し紅潮してきた。気分も良くなった。
【同時に治療した症状】
目を動かすと体が痺れる
【使用した主なツボ】
聴宮、翳風、天柱
【考察】
起立性調節障害と自律神経失調症が悪化してきた原因として、うつ病の既往と薬を飲み続けている期間が関係している。体の正常な機能がうつ病が原因となり損なわれている状態である。今後、鍼灸施術と頭蓋整体を組み合わせ、免疫力を高めながら施術を継続していく。
特に灸施術による内臓代謝反応の向上は、今後の治療の主軸となる。
なぜならば、服薬による影響は大腸や小腸、肝臓などに多大なる影響を与えるからである。今後の経過をみて、薬を減薬出来る様に治療を進めて行く。