寝起きの手足のしびれ、原因は寝相だけ?危険な病気と対処法
朝目覚めて起床した際に手足のしびれを感じ、不安になった経験はありませんか。
多くの場合、睡眠中の姿勢によって神経や血管が圧迫されることで生じる一時的な症状です。
しかし、このしびれが頻繁に起こる、あるいは長時間続く場合は、何らかの病気が隠れているサインかもしれません。
この記事では、寝起きに起こる手足のしびれの原因から、考えられる病気、そして日々の生活でできる予防・対処法までを解説します。
【まずはチェック】寝相が原因?寝起きの足のしびれが起こる仕組み
寝ている間に足がしびれる主な原因は、長時間同じ姿勢でいたことによる神経や血管の圧迫です。
特に、自分の体の重みで太ももやふくらはぎなどが圧迫され続けると、血行が悪くなり、神経へ酸素や栄養が十分に行き渡らなくなります。
その結果、神経が正常に機能しなくなり、ジンジン、ピリピリといったしびれの症状が現れるのです。
通常、この種のしびれは体の向きを変えたり、少し動かしたりすることで血流が回復し、短時間で解消されます。
放置は危険!寝起きのしびれに隠された5つの病気のサイン
寝起きのしびれは一時的な血行不良によるものが多いですが、中には注意すべき病気の初期症状として現れるケースもあります。
特に、しびれが毎日続く、痛みを伴う、体の片側だけに起こるなどの特徴がある場合は注意が必要です。
ここでは、寝起きのしびれの背後に隠れている可能性のある代表的な5つの病気について、それぞれの特徴的な症状とともに解説します。
思い当たる症状がないか、自身の状態と照らし合わせてみてください。
腰やお尻に痛みを伴うなら【腰椎椎間板ヘルニア・坐骨神経痛】
寝起きの足のしびれに加えて、腰やお尻、太ももの裏から足先にかけて痛みやしびれが広がる場合、腰椎椎間板ヘルニアや坐骨神経痛が疑われます。
腰椎椎間板ヘルニアは、背骨の骨と骨の間にあるクッション(椎間板)の一部が飛び出し、近くにある神経を圧迫する病気です。この圧迫される神経が、お尻から足へ伸びる「坐骨神経」である場合に起こる症状を総称して坐骨神経痛と呼びます。
前かがみの姿勢や重い物を持つ動作で症状が悪化しやすく、就寝中に特定の姿勢で神経が圧迫され続けることで、朝方に強い症状が現れることがあります。
足の裏や指先がジンジンする感覚があれば【糖尿病性神経障害】
足の裏や指先に、ジンジン、ピリピリとしたしびれや痛みを感じる場合、糖尿病の合併症である「糖尿病性神経障害」の可能性があります。
この病気は、高血糖の状態が続くことで、手足の末梢神経がダメージを受けるために起こります。
症状は足の指先から始まり、徐々に足の裏、足首へと左右対称に広がっていくのが特徴です。
初期段階ではしびれや痛みを感じますが、進行すると感覚が鈍くなり、怪我ややけどに気づきにくくなるため注意が必要です。
血糖値のコントロールができていない人に多く見られ、寝起きに限らず症状が現れることもあります。
左右どちらか片側だけがしびれる場合は【脳梗塞・脳卒中】
体の左右どちらか片側の手足が急にしびれる場合、最も警戒すべき病気が脳梗塞や脳卒中です。
これらの病気は、脳の血管が詰まったり破れたりすることで脳細胞にダメージが及び、障害された脳がコントロールしていた領域の体に麻痺やしびれを引き起こします。
寝起きのしびれと同時に、「ろれつが回らない」「言葉がうまく出てこない」「片方の口角が下がる」「物が二重に見える」「力が入らない」といった症状が一つでも見られる場合は、一刻を争う危険な状態です。
ためらわずに救急車を呼び、専門の医療機関を受診する必要があります。
手足の冷えやむくみも気になるなら【末梢動脈疾患(閉塞性動脈硬化症)】
足のしびれに加えて、冷えやむくみ、皮膚の色が悪いといった症状がある場合、末梢動脈疾患(閉塞性動脈硬化症)の可能性が考えられます。
これは、主に足の血管が動脈硬化によって狭くなったり詰まったりして、血流が悪くなる病気です。
血行不良により、神経や筋肉に必要な酸素や栄養が届きにくくなるため、しびれや痛みが生じます。
特に、歩くと足が痛くなり、少し休むと楽になる「間歇性跛行(かんけつせいはこう)」という症状は特徴的です。
喫煙者や高血圧、脂質異常症などの生活習慣病がある人はリスクが高まります。
大きないびきをかく人は【睡眠時無呼吸症候群】の可能性も
夜間に大きないびきをかいたり、呼吸が止まったりすることを指摘された経験がある人は、睡眠時無呼吸症候群がしびれの原因かもしれません。
この病気は、睡眠中に気道が塞がることで何度も呼吸が止まり、体内の酸素濃度が低下する状態を繰り返します。
低酸素状態は全身の血行不良を招き、末梢神経に十分な酸素が供給されなくなることで、手足のしびれを引き起こすことがあります。
起床時の頭痛や日中の強い眠気、倦怠感なども特徴的なサインです。
適切な治療を行えば、いびきや無呼吸だけでなく、しびれの症状も改善する可能性があります。
こんな症状はすぐ病院へ!受診を判断するセルフチェックリスト
寝起きの足のしびれが一時的なものではなく、特定のサインを伴う場合は、医療機関の受診を検討する必要があります。
例えば、しびれが長時間経っても治まらない、日に日に症状が悪化する、足に力が入らず立てない、感覚が全くないなどの症状は注意が必要です。
また、しびれ以外に激しい頭痛やめまい、ろれつが回らないといった症状が同時に現れた場合は、脳卒中などの緊急性が高い病気の可能性も考えられるため、すぐに救急要請をしてください。
症状でわかる!何科を受診すればいいかの目安
どの診療科を受診すればよいか迷う場合は、しびれ以外の症状を参考に判断します。
例えば、腰痛や足の痛みを伴うなら「整形外科」が適しています。
片側の手足の麻痺やろれつが回らないといった症状があれば、迷わず「脳神経外科」や「神経内科」を受診してください。
足の冷えや色の変化、歩行時の痛みが気になる場合は「血管外科」や「循環器内科」が専門です。
はっきりとした原因がわからず、全身の倦怠感など他の症状もある場合は、まず「内科」や「総合診療科」で相談し、適切な専門科を紹介してもらうのが良いでしょう。
今日からできる!寝起きの足のしびれを予防する4つの対策
病気が原因ではない一過性のしびれは、日々の生活習慣を見直すことで予防や改善が期待できます。
特に、睡眠中の血行不良が主な原因であるため、寝具や寝るときの姿勢を工夫することが重要です。
また、就寝前や起床後に簡単なストレッチを取り入れたり、食生活を整えたりすることも効果的です。
ここでは、寝相による圧迫が原因で起こる両足のしびれなどを防ぐための、今日から始められる4つの具体的な対策を紹介します。
寝返りを妨げないマットレス・枕の選び方
睡眠中のしびれを防ぐには、スムーズな寝返りができる寝具を選ぶことが重要です。
寝返りは、同じ部位に体重がかかり続けるのを防ぎ、血行不良を解消する役割があります。
マットレスが柔らかすぎると体が沈み込んで寝返りが打ちにくくなり、逆に硬すぎると体の一部分に圧力が集中してしまいます。
適度な反発力があり、体圧を均等に分散してくれるものを選びましょう。
また、枕の高さも重要で、首や肩に負担がかからない、自分の体格に合った高さのものを使用することで、上半身の血流もスムーズに保つことができます。
神経や血管を圧迫しにくい寝る姿勢のポイント
寝るときの姿勢もしびれの発生に大きく影響します。
うつ伏せ寝は首が不自然にねじれ、腕や足の神経を圧迫しやすいため、できるだけ避けた方が良いでしょう。
横向きで寝る場合は、下になった腕が体の重みで圧迫されないように、抱き枕などを活用して体勢を安定させるのがおすすめです。
最も理想的なのは、体圧が均等に分散されやすい仰向けの姿勢です。
膝の下にクッションや丸めたタオルなどを入れると、腰への負担が軽減され、リラックスした状態で眠りやすくなり、結果として血行も促進されます。
血行を促進する就寝前・起床後の簡単ストレッチ
就寝前や起床後に簡単なストレッチを行うことで、筋肉の緊張をほぐし、血行を促進できます。
就寝前には、リラックス効果のある軽いストレッチがおすすめです。
例えば、仰向けに寝て両膝を抱え、ゆっくりと腰を伸ばす動きは全身の緊張を和らげます。
起床後は、まだ布団の中にいる状態で、足首をゆっくりと回したり、つま先を伸ばしたり縮めたりする運動から始めると良いでしょう。
これにより、寝ている間に滞っていた足先の血流が促され、しびれの回復を早める助けになります。
痛みを感じない範囲で、無理なく行うことが大切です。
体を内側から温める食生活のすすめ
血行不良を改善するためには、体を内側から温める食生活も効果的です。
ショウガやニンニク、ネギ、唐辛子といった香味野菜やスパイスは、血行を促進する作用があるため、料理に積極的に取り入れると良いでしょう。
また、血流を良くする働きを持つビタミンEが豊富なナッツ類、かぼちゃ、アボカドなどもおすすめです。
逆に、冷たい飲み物や食べ物は体を冷やし、血行を悪化させる可能性があるため、摂りすぎには注意が必要です。
温かいスープやハーブティーなどを活用し、体を冷やさないように心がけることが、しびれの予防につながります。
寝起きの足のしびれに関するよくある質問
寝起きの足のしびれに関して、多くの人が抱く疑問について解説します。
しびれを感じた際の対処法としてマッサージは有効なのか、ストレスが原因となる可能性はあるのか、また市販薬で対応できるのかといった、具体的な質問に回答します。
これらの情報を参考に、自身の症状への理解を深め、適切な対応をとるための知識を身につけましょう。
ただし、症状が改善しない場合は、自己判断に頼らず専門医に相談することが重要です。
Q1. しびれが起きたとき、マッサージをしても大丈夫ですか?
寝相による一時的な圧迫が原因のしびれであれば、血行を促すため軽くさする程度のマッサージは有効です。
しかし、強い痛みや麻痺を伴う場合、神経を傷つける恐れがあるため強く揉むのは避けるべきです。
症状が改善しない場合は、自己判断せず医療機関に相談してください。
Q2. ストレスが原因で足がしびれることはありますか?
ストレスが直接足のしびれを引き起こすことは稀ですが、間接的な要因にはなり得ます。
ストレスによって自律神経が乱れると、血管が収縮して血行不良を招いたり、筋肉が過度に緊張したりすることがあります。
これが、しびれを感じやすい状態につながる可能性は考えられます。
Q3. 寝起きのしびれに効く市販薬はありますか?
足のしびれの症状に対し、神経の機能を助けるビタミンB12や血行促進を目的としたビタミンEなどを配合した市販薬があります。これらの市販薬は、しびれの症状の緩和を目的として補助的に用いられることがあります。しかし、まずは原因を特定することが先決であり、安易に薬に頼らず、症状が続く場合は医師の診断を受けることが重要です。
まとめ
寝起きの足のしびれは、その多くが睡眠中の姿勢による神経や血管の一時的な圧迫が原因です。
この場合、体を動かすことで自然に解消されます。
しかし、しびれが頻繁に起こる、長時間続く、痛みを伴う、体の片側だけに生じるなどの症状がある場合は、腰椎の疾患や糖尿病、脳卒中といった病気が隠れている可能性も考慮しなくてはなりません。
予防策として、寝返りを妨げない寝具を選び、血行を促進するストレッチや食生活を心がけることが有効です。
症状に不安を感じる場合は、放置せずに適切な診療科を受診し、原因を特定することが求められます。
症例・患者さんの声

【監修】
平井鍼灸院 院長 梅田俊
鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師
鍼灸師
【所属】
2015年~ 日本自律神経研究会
日本自律神経研究会
【資格】
2011年 国家資格はり灸師、あん摩マッサージ指圧師免許取得
2016年 自律心体療法上級者施術認定者取得
2018年 クレニアルテクニック上級施術認定者取得
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