低気圧で眠い原因は?雨の日に効く対策5選【漢方・耳マッサージ】
雨や曇りの日に限って、なぜか強い眠気に襲われることはありませんか。
その不調は、気圧の変化が原因かもしれません。
低気圧による眠気は、単なる気のゆるみではなく、自律神経の乱れや体内の酸素濃度の低下といった、身体の生理的な反応によって引き起こされます。
この記事では、低気圧で眠くなるメカニズムを解説するとともに、仕事中でもできる具体的な対策を紹介します。
原因を正しく理解し、適切な対策を講じることで、つらい眠気を乗り切りましょう。
なぜ低気圧や雨の日は眠くなるの?身体に起こる3つの変化
天気が崩れると眠くなるのには、身体の中で起きる変化が関係しています。
気圧が低下すると、私たちの身体はそれに適応しようとして、自律神経のバランスや体内の物質に影響が及びます。
特に、雨の日に感じる強い眠気やだるさは、これから解説する3つの主な原因によって引き起こされると考えられています。
自分の身体に何が起きているのかを理解することで、不調への向き合い方が見えてくるはずです。
原因①:自律神経のバランスが乱れ、体が休息モードになるから
私たちの体は、活動時に優位になる「交感神経」と、休息時に優位になる「副交感神経」という2つの自律神経がバランスを取りながら機能しています。
低気圧の状態では、このバランスが崩れ、副交感神経が優位になりがちです。
副交感神経は心身をリラックスさせ、休息や睡眠を促す働きを持つため、日中にもかかわらず体が「お休みモード」に入ってしまい、眠気やだるさを感じやすくなります。
これは、身体が気圧の変動という環境ストレスに対応しようとする自然な反応の一つですが、日中の活動に支障をきたす原因となります。
原因②:空気中の酸素濃度が低下し、軽い酸欠状態になるから
低気圧になると、空気中の酸素濃度が通常よりもわずかに低下します。
私たちの身体は、呼吸によって酸素を取り込み、血液を通じて全身の細胞に供給することでエネルギーを生み出していますが、取り込める酸素の量が減ると、身体は軽い酸欠状態に陥ります。
特に、脳は多くの酸素を消費する器官であるため、酸素不足の影響を受けやすく、集中力の低下やあくび、そして眠気といった症状が現れやすくなります。
この状態は、標高の高い場所に行ったときに眠くなる現象と似たメカニズムです。
原因③:気圧の変化に対抗してヒスタミンという物質が増えるから
私たちの体内では、気圧の急激な変化という外部からの刺激に対抗するため、ヒスタミンという物質が分泌されることがあります。
ヒスタミンはアレルギー反応に関わる物質として知られていますが、実は覚醒状態を維持する役割も担っています。
しかし、過剰に分泌されると、血管の拡張を引き起こして頭痛の原因になったり、痛みを感じさせる神経を刺激したりします。
また、アレルギーの薬を飲むと眠くなるのは、ヒスタミンの働きを抑える「抗ヒスタミン作用」によるものですが、気圧の変化によるヒスタミンの増加も、同様に強い眠気を引き起こす一因と考えられています。
あなたは当てはまる?低気圧で特に眠気を感じやすい人の特徴
同じ低気圧の環境下にいても、眠気を強く感じる人もいれば、あまり影響を受けない人もいます。
この差は、個人の体質や生活習慣が大きく関係していると考えられます。
特に、気圧の変化を敏感に察知する器官の状態や、日頃のストレスレベルが影響を及ぼします。
また、ホルモンバランスの変動が関係することから、特に女性は影響を受けやすい傾向にあり、気圧の変動が大きくなる5月頃に不調を訴える人も少なくありません。
特徴①:乗り物酔いをしやすいなど、内耳が敏感な体質の人
耳の最も奥にある内耳には、気圧の変化を感知するセンサーの役割があります。
内耳が敏感な人は、わずかな気圧の変動も敏感に捉え、その情報を脳に過剰に伝えてしまいます。
その結果、脳が混乱し、自律神経のバランスが乱れやすくなるのです。
乗り物酔いをしやすい人は、この内耳のセンサーが敏感である傾向があり、同じメカニズムで低気圧の影響も受けやすいと考えられています。
気圧の変化によって、眠気だけでなく、めまいや耳鳴りといった症状を伴うことも少なくありません。
自分の体質を理解し、早めに対策を講じることが重要です。
特徴②:ストレスが多く、自律神経が乱れがちな生活を送っている人
自律神経は、心身のコンディションを一定に保つための重要なシステムですが、ストレスや不規則な生活、睡眠不足などによってそのバランスは容易に乱れます。
普段から自律神経の調整機能が低下していると、低気圧という外部からの環境変化に対応しきれず、症状がより強く現れやすくなります。
交感神経と副交感神経の切り替えがスムーズに行えないため、日中に副交感神経が過剰に優位になり、強い眠気や倦怠感につながってしまうのです。
心当たりがある場合は、気圧の変化だけでなく、日々の生活習慣そのものを見直す必要があるかもしれません。
特徴③:周りの環境の変化に気づきやすい繊細な気質の人
音や光、他人の感情など、周囲の些細な変化にも敏感に気づきやすい繊細な気質の人(HSPなど)は、天候や気圧の変化にも影響を受けやすい傾向があります。
これは、五感が鋭敏で、外部からの刺激を強く受け止めるため、気圧の変動という物理的なストレスも感じ取りやすいためと考えられます。
本人は意識していなくても、身体が環境の変化に反応し、自律神経の乱れを通じて眠気やだるさといった不調として現れることがあります。
自分の気質を理解することは、不調の原因が自分のせいではないと受け入れ、適切に対処するための第一歩となります。
仕事中でもOK!つらい眠気を今すぐ解消する具体的な対策5選
低気圧による眠気は、仕事や勉強のパフォーマンスを大きく低下させる厄介な問題です。
しかし、これから紹介する対処法は、オフィスや外出先でも手軽に試せるものばかりです。
つらい眠気に襲われた時、ただ我慢するのではなく、積極的に身体に働きかけることで、症状の解消が期待できます。
血行を促進したり、自律神経を整えたりする簡単なアクションを取り入れて、この眠い時を乗り切りましょう。
対策①:内耳の血行を促進する「くるくる耳マッサージ」を試す
低気圧による不調の対処法として、気圧センサーである内耳の血流を促す耳マッサージが効果的です。
まず、両耳を軽くつまみ、上、下、横にそれぞれ5秒ずつゆっくりと引っ張ります。
次に、耳を引っ張りながら、後ろ方向にゆっくりと5回まわしましょう。
最後に、耳全体を手のひらで覆うようにして、円を描くように5回マッサージします。
この一連の動作を1分程度行うことで、内耳の血行が促進され、気圧の変化で乱れた自律神経のバランスを整える助けになります。
デスクワークの合間など、眠気を感じた時にすぐできる手軽な対処法です。
対策②:首や肩を温めたり、軽いストレッチで血流を改善する
低気圧の影響で血行が悪くなると、脳への酸素供給が滞り、眠気やだるさを感じやすくなります。
特にデスクワークなどで同じ姿勢が続くと、首や肩周りの筋肉がこり固まり、血流が阻害されがちです。
蒸しタオルやホットアイマスクで首元を温めたり、ゆっくりと首を回したり肩を上げ下げするような軽いストレッチを取り入れたりすることで、血行の改善が期待できます。
全身の血の巡りが良くなることで、脳が活性化し、眠気の軽減につながります。
少し席を立って伸びをするだけでも気分転換になり、症状の緩和に役立ちます。
対策③:コーヒーやお茶などカフェインを含む飲み物を摂取する
眠気覚ましの定番であるカフェインは、低気圧による眠気にも有効な選択肢です。
コーヒーやお茶、エナジードリンクなどに含まれるカフェインには、中枢神経を刺激して覚醒を促す作用があります。
また、血管を収縮させる働きもあるため、低気圧による血管拡張が原因の頭痛を和らげる効果も期待できます。
ただし、カフェインの過剰摂取は、めまいや動悸、さらなる睡眠の質の低下を招く可能性もあるため、適量を心がけることが重要です。
自分の体調と相談しながら、効果的に飲み物を選び、午後の早い時間までに摂取を済ませるのがおすすめです。
対策④:15分程度の短い仮眠で脳をリフレッシュさせる
耐え難い眠気に襲われた際は、思い切って短時間の仮眠をとるのが最も効果的な対策の一つです。
15分から20分程度の仮眠は、脳の疲労を回復させ、その後の集中力や作業効率を高める効果が科学的にも証明されています。
ただし、30分以上寝ると、深い眠りに入ってしまい、目覚めたときに逆に強い倦怠感や頭の重さを感じることがあるため注意が必要です。
机に突っ伏したり、椅子の背もたれに寄りかかったりするなど、本格的に横にならない体勢で寝るのがポイントです。
仮眠の前にカフェインを摂取しておくと、目覚める頃に効果が現れ、すっきりと起きやすくなります。
対策⑤:こまめな水分補給で体内の巡りをサポートする
体内の水分が不足すると、血液が濃縮されて血流が悪化し、全身の細胞への酸素や栄養の供給が滞りがちになります。
この状態は、低気圧による眠気やだるさをさらに悪化させる一因となり得ます。
そのため、意識的にこまめな水分補給を行うことが大切です。
一度に大量に飲むのではなく、コップ一杯程度の水を1〜2時間おきに飲むなど、定期的に補給することを心がけましょう。
カフェインの入っていない水やお茶がおすすめです。
体内の巡りを良好に保つことは、自律神経のバランスを整える上でも重要であり、眠気だけでなく様々な不調の予防につながります。
眠気に負けない体づくり!低気圧による不調を予防する生活習慣
低気圧による眠気やだるさは、その場しのぎの対策だけでなく、日々の生活習慣を見直すことで、影響を受けにくい身体を作ることが可能です。
自律神経のバランスを整え、血行を促進し、質の高い睡眠を確保することが、根本的な予防につながります。
ここでは、今日から始められる3つの生活習慣を紹介します。
継続することで、天候に左右されにくい、健やかな毎日を目指しましょう。
自律神経を整えるために毎日同じ時間に起き、朝日を浴びる
自律神経のバランスを整える上で最も重要なのは、規則正しい生活リズムを維持することです。
特に、毎朝同じ時間に起きることは、体内時計を正常に保つための基本となります。
起床後はカーテンを開けて朝日を浴びることで、心身を活動モードに切り替えるセロトニンという神経伝達物質の分泌が促され、体内時計がリセットされます。
逆に、夜はスマートフォンやパソコンのブルーライトを避け、リラックスできる環境を整えることで、自然な眠りを誘うメラトニンの分泌を妨げないようにしましょう。
朝と夜のメリハリをつけた生活が、自律神経の安定につながります。
血行を促進するビタミンEや鉄分を食事に意識して取り入れる
日々の食事内容も、低気圧による不調の予防に大きく関わっています。
血行を促進する働きのあるビタミンEは、血管を健康に保ち、血流をスムーズにする効果が期待できます。
アーモンドなどのナッツ類、アボカド、かぼちゃなどに豊富に含まれています。
また、血液中のヘモグロビンの成分となり、全身に酸素を運ぶ重要な役割を担う鉄分も積極的に摂取したい栄養素です。
レバーや赤身の肉、ほうれん草、小松菜などを食事に取り入れましょう。
バランスの取れた食事で身体の内側から巡りを良くすることが、天候の変化に負けない体づくりの基礎となります。
就寝前の入浴でリラックスし、睡眠の質を高める
質の高い睡眠は、日中に乱れた自律神経を整え、心身の疲労を回復させるために不可欠です。
就寝の1〜2時間前に、38〜40℃程度のぬるめのお湯にゆっくりと浸かることで、心身がリラックスモードに切り替わり、副交感神経が優位になります。
入浴によって一時的に上昇した深部体温が、就寝時にかけてスムーズに低下していく過程で、自然で深い眠りに入りやすくなります。
シャワーだけで済ませずに湯船に浸かる習慣をつけることは、日々のストレスを和らげ、低気圧の影響を受けにくい安定した心身の状態を保つことにつながります。
体質からの改善を目指すなら漢方薬の活用も選択肢に
セルフケアを続けてもなかなか改善が見られない場合、体質から見直すアプローチとして漢方薬を取り入れるのも一つの方法です。
漢方では、気圧の変化による不調を「水滞(すいたい)」、つまり体内の水分バランスの乱れが原因の一つと捉えます。
体内の余分な水分を排出し、水の巡りを整えることで、めまいや頭痛、倦怠感といった症状を和らげることを目指します。
個々の体質や症状に合わせて処方されるため、専門の医師や薬剤師に相談することが重要です。
根本的な体質改善を目指すことで、天候に左右されにくい身体づくりをサポートします。
低気圧による眠気に関するよくある質問
ここでは、低気圧と眠気について多くの人が抱える疑問にお答えします。
眠気だけでなく、頭痛やだるさを併発する場合の対処法や、薬の選び方、医療機関を受診する際の目安など、具体的な悩みに焦点を当てて解説します。
これらの情報を参考に、自身の症状への理解を深め、適切な対応を見つけるための一助としてください。
Q1. 眠気だけでなく頭痛やだるさも感じるのですが、これも低気圧が原因ですか?
はい、低気圧が原因である可能性が高いです。
眠気、頭痛、だるさは「気象病」の代表的な症状です。
気圧の低下により自律神経が乱れ、血管が拡張することで頭痛が引き起こされると考えられています。
これらの症状が重なって現れることは珍しくなく、天候の変化と連動して不調を感じる場合は、低気圧の影響を疑ってみましょう。
Q2. 眠気を覚ますために、酔い止めの薬を飲んでも効果はありますか?
効果が期待できる場合があります。
乗り物酔いと低気圧による不調は、どちらも内耳が刺激されることで起こるため、メカニズムが似ています。
一部の酔い止め薬には、内耳の過剰な興奮を抑えたり、自律神経を整えたりする成分が含まれているため、予防的に服用することで眠気やめまいの症状が緩和されることがあります。
Q3. 症状がひどくて日常生活に支障が出ています。何科の病院に行けばよいですか?
症状に応じて専門科を選ぶのが良いでしょう。
めまいや耳鳴りが強い場合は耳鼻咽喉科、頭痛が主症状なら脳神経内科や頭痛外来が適しています。
特定の症状が突出していない場合や、どの科か迷う場合は、まず内科やかかりつけ医に相談するか、近年増えている「天気痛外来」や「気象病外来」を標榜する医療機関を受診するのも選択肢です。
まとめ
低気圧による眠気は、自律神経の乱れや酸素濃度の低下など、明確な身体的メカニズムによって引き起こされる生理現象です。
この不調は、内耳が敏感な人やストレスを抱えている人が特に感じやすい傾向にあります。
日中のつらい眠気には、耳マッサージやストレッチ、短時間の仮眠といった即時的な対策が有効です。
さらに、規則正しい生活やバランスの取れた食事、質の良い睡眠を心がけることで、天候の変化に影響されにくい身体をつくることができます。
症状が重い場合は、漢方薬の活用や専門の医療機関への相談も視野に入れ、自分に合った方法で対処していくことが大切です。
症例・患者さんの声

【監修】
平井鍼灸院 院長 梅田俊
鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師
鍼灸師
【所属】
2015年~ 日本自律神経研究会
日本自律神経研究会
【資格】
2011年 国家資格はり灸師、あん摩マッサージ指圧師免許取得
2016年 自律心体療法上級者施術認定者取得
2018年 クレニアルテクニック上級施術認定者取得
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