FODMAPが原因の下痢・便秘と自律神経の関係
こんにちは。平井鍼灸院の鈴木です。
「お腹が張る」「ガスがたまりやすい」「下痢や便秘が繰り返される」――そんな腸の不調に悩んでいませんか?
近年、消化器症状に関係する食事要因として注目されているのが FODMAP(フォドマップ) です。食べ物と腸の反応を知ることは、自律神経の乱れや東洋医学的な「気・血・水」の滞りを整えるうえでも重要なポイントになります。
FODMAPとは?
FODMAPとは、腸で吸収されにくく、大腸で発酵しやすい 短鎖炭水化物(糖類) の総称です。
F(Fermentable):発酵性
O(Oligosaccharides):オリゴ糖(例:小麦、玉ねぎ、豆類)
D(Disaccharides):二糖類(例:乳糖を含む牛乳・ヨーグルト)
M(Monosaccharides):単糖類(例:果糖を多く含む果物や蜂蜜)
A(And):そして
P(Polyols):ポリオール(例:ソルビトールなどの人工甘味料、りんご・梨)
これらは腸で水分を引き込み、ガスを発生させやすいため、過敏性腸症候群や慢性の腹部不快感を悪化させることがあります。
FODMAPが引き起こす症状
FODMAPを多く含む食事を摂ると、以下のような症状が出やすくなります。
お腹の張り・膨満感
ガスがたまりやすい、放屁が増える
下痢や便秘の繰り返し
腹痛や不快感
食後の強い倦怠感
特に腸が敏感な人では、わずかな量でも症状が悪化する場合があります。
西洋医学から見たFODMAPと腸の関係
西洋医学的には、FODMAPは 小腸で吸収されにくい糖質 であるため、腸内に水分を引き込み下痢を引き起こしたり、大腸で腸内細菌によって発酵されることでガスが発生し、膨満感や腹痛につながります。
過敏性腸症候群(IBS)患者の多くは 腸管の知覚過敏 を持っており、このガスや水分変動が通常よりも強い不快感として感じられるのです。
自律神経とFODMAPの関係
腸は「第二の脳」と呼ばれるほど、自律神経と密接に関わっています。
交感神経優位:腸の動きが抑えられ、便秘傾向に。ガスが停滞しやすい。
副交感神経優位:腸が過敏に働き、下痢や腹痛を起こしやすい。
ストレス:脳腸相関により、腸管の知覚過敏を悪化させる。
つまり、FODMAPによる不調は単に「食事の問題」だけでなく、自律神経の乱れによって強く左右されるのです。
東洋医学から見たFODMAPと腸の不調
東洋医学では、腸の不調は「脾胃(消化器)の弱り」や「気の停滞」と関連づけて考えます。
脾虚(ひきょ):消化吸収の力が弱く、下痢・軟便・倦怠感が出やすい。
気滞(きたい):ストレスで気が滞り、腹部の張りやガスが出やすい。
湿熱(しつねつ):腸内に余分な水分と熱がこもり、下痢・腹痛を伴う。
まとめ
FODMAPは腸にとって負担となる糖質で、腹部の張り・ガス・下痢や便秘を悪化させる原因となります。
しかしその症状の程度は、腸内環境だけでなく 自律神経のバランスやストレス状態 によって大きく変わります。
鍼灸は、消化機能を助け、自律神経を整えることで、FODMAPによる不調を和らげ、より快適なお腹の状態へ導くことができます。
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