耳鳴りの原因は自律神経?そのメカニズムを詳しく解説
こんにちは!平井鍼灸院の鈴木開登です!
前回は、「自律神経には〇〇が危険❗️」についてお伝えしました。
下記も一緒に読んでくださいね!
https://hirai-harikyu.com/case/case-6437/
今回は「耳鳴りの原因は自律神経?そのメカニズムを詳しく解説」についてお伝えしていきます!
このような悩みありませんか?
✅耳の中が詰まっている気がする…
✅最近、「キーン」という音がよく鳴る…
✅薬を飲んでいるけど改善が見られない…
上記の原因として考えられるのが「自律神経」かも知れません。
耳鳴りとは?
耳鳴りは、耳や頭の中で感じる音の異常で、周囲に音源がないにもかかわらず「キーン」「ザー」という音が聞こえる症状です。特に、原因が特定できない「突発性耳鳴り」のケースでは、自律神経の乱れが関与している可能性が高いと考えられています。以下、自律神経が耳鳴りに影響を及ぼすメカニズムを詳しく解説します。
自律神経の基礎と耳との関係
自律神経の機能
自律神経は交感神経と副交感神経から成り、心拍数、血圧、体温、内臓の働き、血流調整など、生命維持に欠かせない機能を調節します。
- 交感神経:ストレスや緊張時に働き、体を活動状態にする。
- 副交感神経:リラックス時に働き、体を休息状態に戻す。
耳と自律神経の密接な関係
耳の内耳部分(蝸牛や前庭)は微細な毛細血管網により酸素や栄養を供給されています。この血管の収縮や拡張を制御するのが自律神経です。したがって、自律神経が乱れると、内耳の血流や神経伝達が影響を受け、耳鳴りが生じやすくなります。
耳鳴りのメカニズム
1. 血流障害
自律神経が乱れると、交感神経が過剰に優位になることが多く、血管が収縮します。この結果、内耳への血流が低下し、以下のような問題が発生します:
- 蝸牛や前庭に酸素不足が生じ、正常な音信号の伝達が妨げられる。
- 内耳リンパ液の代謝が悪化し、異常な神経興奮を引き起こす。
2. 神経伝達の異常
自律神経のバランスが乱れると、聴覚神経や脳の聴覚中枢における神経伝達が過敏になります。その結果、通常は認識されない微弱な音が「耳鳴り」として感じられるようになります。
3. 脳内過活動
ストレスや睡眠不足などで自律神経が乱れると、脳内での神経伝達物質(ドーパミン、セロトニン)のバランスも崩れます。この影響で、聴覚中枢が過剰に興奮し、耳鳴りが悪化します。
自律神経を乱す要因と耳鳴りへの影響
ストレス
慢性的なストレスは交感神経を過剰に活性化させ、血流障害や内耳の炎症を引き起こします。
睡眠不足
副交感神経の活動が不足し、体全体の回復力が低下。特に夜間の血流が悪化し、耳鳴りが顕著になることがあります。
ホルモンバランスの乱れ
ストレスホルモン(コルチゾール)の増加や性ホルモンの変動は、自律神経に影響を及ぼし、耳鳴りを誘発します。
食生活の不均衡
カフェインやアルコールの過剰摂取は交感神経を刺激し、耳鳴りを悪化させる可能性があります。
頚部の筋緊張
首や肩の筋肉が緊張すると、椎骨動脈の血流が低下し、内耳や脳幹への酸素供給が不足します。これは自律神経の乱れと密接に関連しています。
鍼灸が耳鳴りに効果を及ぼすメカニズム
鍼灸は、体全体の血流と神経のバランスを整える治療法で、自律神経の調整に特に効果的です。
1. 血流の改善
- 鍼灸刺激により内耳周辺の血管が拡張し、酸素供給が改善。
- 耳鳴りの原因となる酸欠状態を緩和します。
2. 神経伝達の正常化
- 鍼の刺激が脳内でセロトニンやエンドルフィンを放出し、聴覚過敏を鎮める。
- 神経の興奮を抑制し、耳鳴りの緩和を促します。
3. 自律神経のバランス調整
- 特定のツボ刺激で副交感神経が活性化し、交感神経過剰を抑制。
- ストレスや緊張を緩和し、自律神経を整えます。
耳鳴りは、単なる耳の症状にとどまらず、心理的な負担や生活の質(QOL)を大きく損なうことがあります。そのため、耳鳴りと自律神経の関連性を理解し、適切な治療やケアを行うことが重要です。
特に鍼灸治療は、自律神経のバランスを調整し、耳鳴りの改善に効果を発揮する安全な方法として推奨されています。
本日も最後まで読んでいただきありがとうございます。
平井鍼灸院 鈴木開登
【監修】
平井鍼灸院 院長 梅田俊
鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師
鍼灸師
【所属】
2015年~ 日本自律神経研究会
日本自律神経研究会
【資格】
2011年 国家資格はり灸師、あん摩マッサージ指圧師免許取得
2016年 自律心体療法上級者施術認定者取得
2018年 クレニアルテクニック上級施術認定者取得