鉄分の種類と鉄分が大切な理由
こんにちは。江戸川区平井鍼灸院の今木です。
前回は、睡眠の質と体の回復力についてお伝えしました。
今回は、女性には特に知って欲しい「鉄の必要性」についてお伝えします。
ヘム鉄と非ヘム鉄の違い
鉄には主に「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」の2種類があります。
ヘム鉄は動物性食品に含まれる鉄で、腸からの吸収率が非常に高いのが特徴です。特に赤身の肉や魚、レバーなどに多く含まれ、体内に取り込まれやすい形で存在しています。ヘム鉄は小腸で効率よく吸収されるため、効率よく鉄分を補給したい場合に適しています。
非ヘム鉄は主に植物性食品(ほうれん草や大豆製品など)に含まれる鉄で、吸収率がやや低めです。非ヘム鉄はそのままでは吸収が難しいため、ビタミンCなどと一緒に摂取することで吸収効率が上がります。野菜や豆類などの植物性食品からも鉄分を摂取することが可能ですが、動物性食品に比べると体への吸収が悪いため、多く摂取する必要があります。
ヘム鉄とは?
ヘム鉄は鉄イオンがポルフィリンと呼ばれる有機分子と結合した形で存在しています。この「ヘム」という形は、体内の小腸で効率よく吸収される構造になっており、血液や筋肉に取り込まれて酸素を運ぶ役割を担います。例えば、赤身肉(牛肉や豚肉)、魚介類、鶏肉のレバーには多くのヘム鉄が含まれ、効率よく体内に吸収されるため、鉄分補給に最適です。
鉄不足が体に及ぼす影響
鉄は、体内で酸素を運ぶ役割を持つ重要なミネラルで、特に血液中のヘモグロビンを構成する成分として知られています。鉄が不足すると酸素の運搬効率が低下し、疲労感や貧血、さらには免疫力の低下や集中力の欠如など、さまざまな体調不良を引き起こすことがあります。ここでは、鉄の種類とその役割、鉄不足が体に及ぼす影響と症状について詳しく説明します。
体内の鉄分の分類と働き
体内に存在する鉄分は、以下の2つに分類されます。
機能鉄:血液中のヘモグロビンや筋肉中のミオグロビンなどに含まれ、酸素を運搬する役割を果たします。酸素を全身に運ぶために欠かせない要素で、体内の鉄の60~70%がこの機能鉄として存在しています。
貯蔵鉄:肝臓や脾臓、骨髄にフェリチンやヘモジデリンの形で貯蔵され、体が鉄不足の状態になると補充されます。貯蔵鉄は、鉄分が不足した際に重要な予備の鉄源となり、日常の食生活で不足した分を補う役割があります。
鉄不足による心身への影響
鉄が不足すると、酸素を効率的に運ぶ能力が低下し、次のような心身の不調を引き起こしやすくなります。
エネルギー不足:ヘモグロビンが不足すると、酸素が体全体に十分に行き渡らず、疲れやすくなり、日常の活動も辛く感じることがあります。
集中力や記憶力の低下:脳にも酸素が必要ですが、鉄不足によって酸素供給が低下すると、集中力が続かなくなり、物忘れが増える傾向がみられます。
免疫力の低下:鉄は免疫細胞の生成や活動に重要で、鉄が不足すると風邪や感染症にかかりやすくなります。
精神的な不安定さ:鉄不足が長期化すると、セロトニンといった脳内物質が不足し、精神的に不安定になりやすく、うつ症状が現れる場合もあります。
鉄不足による症状
鉄不足が慢性的に続くと、以下のような症状が発生します。
疲れやすい:体全体のエネルギーが不足し、常に疲労感を感じるようになります。
動悸・息切れ:軽い運動でも心拍が速くなり、息が切れやすくなります。心臓が酸素不足を補おうとするためです。
顔色が悪い:血色が失われ、顔が青白く見えるようになります。これは血液中のヘモグロビン不足により、皮膚が酸素不足になるためです。
爪が割れやすくなる:爪も成長する際に酸素を必要とするため、鉄不足で酸素供給が不足すると爪がもろくなりやすくなります。
冷え性:鉄不足は血液の流れを悪くし、末端の血流が低下することで冷えを感じやすくなります。
鉄分不足への対策
鉄分を効果的に摂取するためには、毎日の食生活で意識的に鉄分を含む食品を取り入れることが重要です。
バランスの取れた食生活:ヘム鉄の多い赤身の肉や魚介類を積極的に摂りつつ、非ヘム鉄を含むほうれん草や大豆製品を組み合わせ、ビタミンCを一緒に摂ることで鉄の吸収が高まります。
サプリメントの活用:食事から十分な鉄分を摂ることが難しい場合、サプリメントを活用するのも一つの手です。
調理法の工夫:鉄鍋で調理すると、料理に微量の鉄分が含まれ、鉄分補給に一役買います。
平井鍼灸院で扱っているヘム鉄は1粒あたり20㎎のヘム鉄含有量になります。
市販のものと比べても含有量が違いますが、これは鉄自体がとても吸収されないからです。摂っている10%ほどしか吸収されません。女性が1日に必要な鉄分量は11㎎です。鉄は食事でもなかなか補いきれないのでサプリの活用をオススメします。(*^^*)
いつでもご相談くださいね。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
江戸川区平井鍼灸院 今木 薫
【監修】
平井鍼灸院 院長 梅田俊
鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師
鍼灸師
【所属】
2015年~ 日本自律神経研究会
日本自律神経研究会
【資格】
2011年 国家資格はり灸師、あん摩マッサージ指圧師免許取得
2016年 自律心体療法上級者施術認定者取得
2018年 クレニアルテクニック上級施術認定者取得