思考と自律神経の働き
こんにちは。江戸川区平井鍼灸院の今木です。
皆さんは、「自分が1日にどれだけ思考しているか?」を考えた事がありますか??
私たちは1日に非常に多くの思考を行っています。科学的な研究によれば、私たちは1日に約6万から7万の思考をしていると言われています。この数字は、ほとんどが無意識のうちに行われている自動的な思考も含まれています。
ただし、これらの思考の大部分は同じことを繰り返し考えている場合が多く、1日の思考の大半は、過去の出来事や未来への不安、または日常的な意思決定などに費やされています。
思考に費やす時間については正確なデータは難しいですが、私たちの脳は覚醒時ほぼ常に何らかの形で情報を処理しており、思考していると言えます。つまり、起きている時間のほとんどが思考に関与していると考えられます。
脳内の神経伝達物質もこういった思考に影響しますし、腸内環境も感情に大きく関与しています。詳しくはこちらの記事をお読みください。
思考がもたらす身体への影響
私たちの思考は、心と体のバランスに大きな影響を与えます。ポジティブな思考は、心拍数や血圧を正常に保つ役割を持つ副交感神経を刺激し、リラックスや心地よさをもたらします。一方で、ネガティブな思考やストレスは交感神経を刺激し、心拍数の上昇や緊張を引き起こし、体に不調をもたらすことがあります。
例えば、心配事や恐れに囚われた状態が続くと、慢性的なストレス反応が体に蓄積され、頭痛、筋肉の緊張、消化不良、不眠などの症状が現れることがあります。
思考と自律神経の関係
自律神経は、体内の各種機能を無意識にコントロールする神経系であり、交感神経と副交感神経という2つの主要な部分から構成されています。
- 交感神経: ストレスや緊張が高まると、交感神経が活性化され、心拍数の増加や血圧の上昇、筋肉の緊張など「戦うか逃げるか」の反応が起こります。これはストレスに対する自然な反応です。
- 副交感神経: リラックスや休息の際には、副交感神経が働き、体をリラックスさせ、消化を促進し、エネルギーを回復させます。
思考がストレスを引き起こす場合、交感神経が優位になり、慢性的なストレス反応が続くと、自律神経のバランスが乱れることになります。逆に、リラックスした思考や感情があると副交感神経が優位になり、心身ともに健康な状態を保つことができます。
ストレスがかかる人とかからない人の違い
同じ状況下でも、ストレスを感じやすい人と感じにくい人の違いは、主に以下の要素によって決まります。
- 思考パターン: ネガティブな思考パターンを持っている人は、物事を悲観的に捉えやすく、ストレスを感じやすくなります。一方、ポジティブに考える習慣を持つ人は、同じ状況でも前向きに捉え、ストレスに対処しやすくなります。
- ストレス耐性: 人によって、ストレスに対する耐性が異なります。ストレス耐性の高い人は、プレッシャーや困難な状況でも冷静に対応し、ストレスを最小限に抑えることができます。
- 生活習慣: 十分な睡眠、バランスの取れた食事、適度な運動を行っている人は、自律神経のバランスが整っているため、ストレスを感じにくくなります。
- サポートシステム: 周囲に信頼できる友人や家族がいる人は、ストレスを共有し、対処方法を見つけやすくなるため、ストレスの影響を軽減できます。
楽になる考え方とワーク
ストレスや不安を軽減するためには、以下のような楽になる考え方や実践的なワークが効果的です。
- ポジティブ思考の習慣: 困難な状況でも、ポジティブな面を見つける練習をします。例えば、「この失敗から何を学べるか?」と問いかけることが大切です。
- マインドフルネス: 過去や未来に囚われず、「今、この瞬間」に集中することで、不安やストレスから解放されることができます。呼吸に意識を向けたり、五感を使って周囲の感覚に集中することが効果的です。
- 自己肯定のワーク: 自分を責めずに、ありのままの自分を受け入れる習慣をつけます。毎日、自分を褒める習慣を持つことで、自己肯定感が高まります。
- リラクゼーション法: 深呼吸やストレッチ、ヨガなどを取り入れることで、交感神経の働きを抑え、副交感神経を優位にすることができます。
方法を知っているだけでストレスは軽減できます。
体に良い思考習慣を一緒に身に着けていきましょう(*^^*)
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
江戸川区平井鍼灸院 今木 薫
【監修】
平井鍼灸院 院長 梅田俊
鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師
【所属】
2015年~ 日本自律神経研究会
【資格】
2011年 国家資格はり灸師、あん摩マッサージ指圧師免許取得
2016年 自律心体療法上級者施術認定者取得
2018年 クレニアルテクニック上級施術認定者取得