腸活で自律神経を整える

こんにちは。平井鍼灸院の和田極です。今回のテーマは腸活で自律神経を整える!

自律神経の1日のリズムに合わせて食事をとることがバランスを保つ

交感神経と副交感神経の理想的なバランスの要は『食事』にある。自律神経には活動しているときに活発に動く交感神経と、リラックスしている時に活発に働く副交感神経があります。交感神経は車で言うところのアクセルのようなもので、副交感神経はいわばブレーキのことをいいます。この2つの神経は片方が活発だともう一方の神経の働きは抑制されると言う特徴がある。そのため1日の中でバランスをとりながら働いている。健康な人なら、朝起きてから日中の活動時間のあいだは交感神経が優位になり、夕方から夜にかけては副交感神経が優位になるという、ゆるやかなリズムの波があります。これがどちらかが極端に優位になるとバランスが崩れ、心身に影響が出てしまいます。自律神経の理想的なバランスを保つためには、「食事」が重要な鍵となります。

自律神経

腸活を成功させる秘訣は「朝」!朝食を抜くのはよくない

朝は自律神経が副交感神経から交感神経に切り替わる時間帯です。朝食は、そのスイッチを入れるためにも欠かせないものです。朝食を食べることで交感神経が活発になり、すっきりと目が覚めます。また、食事をしたことで腸が刺激され、副交感神経の働きも高まります。二つの自律神経のバランスが高いレベルで保たれ、気持ちのいい一日のスタートを切ることができるのです。食欲がないときは、まずは水を飲むのもいいです。コップ1杯の水でも腸は刺激され、副交感神経の働きを高めることができます。朝食を抜いてしまうと昼食後の血糖値の急激な上昇につながってしまう。高血糖は肥満や生活習慣病のリスクとなるので、かならず朝食はとるようにしましょう。

昼食の食べ方を工夫し自律神経の急な変化を防ぐ

午後、昼食をとったあとに会議があったりデスクワークがつづいたりすると、どうしても眠くなってしまうことがありますよね?これは、食事中は交感神経の働きが活発になっていて、食後は腸が動き出すことによって副交感神経が優位になるという仕組みが関係しています。食後、副交感神経が急激に上昇すると、眠気を誘発してしまうのです。昼食をとる際は、自律神経の急な変化を防ぐことが重要です。そのために必要なのは、食事のとり方を工夫することです。昼食は、自律神経が急転換しないように、腹八分目の量を、ゆっくりよく噛んで食べるのがポイントです。ゆっくり噛むことにより、交感神経の急上昇を抑えることができ、食事中から副交感神経もゆるやかにアップして行きやすくなります。それにより、午後の眠気を抑えることができます。もし、ゆっくり食べる時間がなければ、量を少なめにするなど工夫をすると良いです。夕食はタンパク質、野菜など栄養価の高いものを夜は副交感神経が優位に切り替わっていく時間です。副交感神経が高まると、心身はリラックス状態になるが、逆に胃腸の働きは活発になります。消化吸収が盛んにおこなわれるので、夕食には栄養価の高いタンパク質や野菜をしっかりとることを意識しましょう。卵などもいいです。そして、夕食は就寝する3時間前までにはできるだけ済ませるようにしましょう。食事中は交感神経が活発になっているので、食べてすぐに寝てしまうと、交感神経が高いままで腸の働きを鈍らせてしまいます。そうすると胃腸の消化吸収が間に合わず、栄養が脂肪として蓄積されてしまうのです。

腸内環境によい栄養素を積極的にとり自律神経のバランスをとる

抗酸化物質を豊富にとって血液をサラサラにする自律神経を理想的なバランスで維持するには、「血行」と「腸内環境」を良好に保つことが重要です。まず、血行をよくするには、栄養バランスの整った食事が欠かせません。偏った食生活では血液がドロドロになり、血行が滞る原因となります。ドロドロの血液は血管壁に負担をかけ、傷つけることが多いです。動脈硬化を引き起こしたり、血管を詰まらせたりすることもあります。心疾患や脳血管疾患など命に関わる病気を引き起こすこともあるので、ドロドロの血液を改善して血行をよくする必要です。血行をよくするには、抗酸化物質など血液をサラサラにする効果がある栄養素をとると効果的です。抗酸化物質とは、体のなかの酸化を抑える=錆びさせない物質を言います。ポリフェノールやカロテノイドなど、果物や野菜に含まれる色素や苦みの成分、香り成分などの多くが抗酸化物質です。ビタミン類では8カロテン、ビタミンC、ビタミンEなどがその代表として知られていると思います。Bカロテンはモロヘイヤやニンジンなどの緑黄色野菜に多く含まれ、ビタミンCはパプリカやパセリ、キウイやイチゴに多いです。ビタミンEは脂溶性ビタミンで、アーモンドや植物油に多く含まれています。

また当院にはSODという抗酸化のサプリメントも置いています。

また、魚や一部の植物油に多く含まれる不飽和脂肪酸をとるのも良いです。不飽和脂肪酸は常温で固まりにくく、血中の中性脂肪やコレステロール値を調節する働きがあり、血液をサラサラにします。とくにオリーブオイルなどに含まれるオレイン酸は酸化されにくい脂肪酸です。イワシやサンマなどに含まれるDHA (ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)も不飽和脂肪酸の仲間です。

食事

食物繊維は便通を改善させ腸内環境を整えてくれる

腸の働きをよくし、腸内環境を良好な状態に保つには食物繊維と発酵食品が有効です。食物繊維は人間の消化酵素では消化することができない物質で、分解されることなく小腸を経て大腸まで運ばれます。消化されないためエネルギー源にはならないが、分解されないからこそ腸に届いて有益に働いてくれます。食物繊維には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維があります。副交感神経を優位にする点では、水溶性食物繊維が有効です。水溶性食物繊維は水に溶けてゲル状になる性質を持っている。便に水分を与えてやわらかくするので、腸内の老廃物をスムーズに排泄します。また、善玉菌と悪玉菌が共存する腸内環境のバランスを整えてくれます。不溶性食物繊維は胃や腸で水分を吸収して大きく膨らむので、腸を刺激してぜんどう運動を活発にしてくれます。発酵食品には善玉菌が多く含まれ、腸内環境を整えてくれる。みそやヨーグルト、チーズ、漬物、キムチなどが発酵食品です。自律神経の機能に働きかける必須アミノ酸を有効に摂取するタンパク質を構成するアミノ酸は、自律神経の機能に働きかけてくれます。体内でつくることができないアミノ酸を必須アミノ酸といい、食品から摂取しなければなりません。必須アミノ酸は9種類(イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、スレオニン、トリプトファン、バリン、ヒスチジン)あり、それらがバランスよく含まれている卵や肉などをとるのが望ましいです。良質なタンパク質は、自律神経のバランスを整えてくれます。

栄養素

今回も最後までお読みいただきありがとうございます。

平井鍼灸院 和田 極

院長梅田俊【監修】
平井鍼灸院 院長 梅田俊
鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師
【所属】
2015年~ 日本自律神経研究会
【資格】
2011年 国家資格はり灸師、あん摩マッサージ指圧師免許取得
2016年 自律心体療法上級者施術認定者取得
2018年 クレニアルテクニック上級施術認定者取得