症例報告「うつ病 症例5」‐東京・江戸川区・平井‐
【うつ病 症例5】
【患者像】
Aさん 40代 女性
【来院】
2016.9
【症状】
主訴:うつ病、頚と後頭部の痛み、倦怠感
2011年からうつ病を発症。4年前からITの仕事についてから首から後頭部にかけての痛みを感じている。酷い状態が続くと嘔吐してしまうほどの痛み。全身の倦怠感も抜けない。夏場は特に1日中吐き続けるような状態。精神的なストレスは、仕事上クライアントと接する時と、金銭面の状況が多い。頚と後頭部の痛み、倦怠感は何をしても良くならなず、仕事のトラブルで悪化する。
【治療経過と内容】
治療方針:
肝臓にかかるストレスの軽減とオ血の改善
首と後頭部の痛み、嘔吐してしまう症状に関しては、肝臓の働きが異常をきたしているので経絡の緊張を緩和させたところ症状改善を認めた。
倦怠感やうつ病の治療としては、全身症状の典型であるオ血所見が体表観察であることから考えて、手足と腹部の冷え、背中の硬結を解消する為に背部兪穴の治療をし、オ血症状の緩和を認めた。
【同時に治療した症状】
ホルモンバランスの乱れ
【使用した主なツボ】
関元、太衝、百会
【考察】
この症例では、仕事中のトラブルや金銭的なストレスによって症状が悪化していた。ストレスによる急激な症状悪化(頚から後頭部にかけての痛み、嘔吐)と、頚から頭にかけての症状が出ている場合は、肝臓の機能が異常に働いている可能性が示唆できるため施術をした。精神的な負担によって障害されやすい臓器の代表例が肝臓であり、上に突き上げる気の上昇は嘔吐を引き起こす。オ血に関しては気血の流れが滞ることで発生する病態であるため、気を巡らせる機能を持つ肝臓の治療を主軸として選択した。今後の経過を見て、ホルモンバランスの異常などにもアプローチをしていく。