頚椎症とは?首の痛み・しびれ・めまいと自律神経のつながり
こんにちは。平井鍼灸院の鈴木開登です。
「首が回らない」「肩から腕にかけてしびれる」「デスクワークをしていると首が重い」――このようなご相談をよくいただきます。特に中高年の方に多いのが 頚椎症(けいついしょう) です。首の骨や椎間板の変化により、首の痛みや肩・腕のしびれ、時にはめまい・頭痛など多彩な症状を引き起こします。ここでは西洋医学・自律神経・東洋医学の視点から「頚椎症」を深掘りして解説します。
頚椎症とは?
頚椎症とは、首の骨(頚椎)や椎間板、靭帯などが加齢や生活習慣の影響で変形し、神経や脊髄を圧迫して症状を起こす疾患です。大きくは以下に分類されます。
頚椎症性神経根症:首から肩・腕へ走る神経根が圧迫されるタイプ。しびれや痛みが特徴。
頚椎症性脊髄症:脊髄が圧迫され、手足のしびれ・歩行障害・巧緻運動障害が出るタイプ。
頚椎症性筋性症:神経圧迫はなく、首や肩のこり・痛みが主体。
頚椎症の症状
症状はタイプにより異なりますが、代表的なものは次の通りです。
首の痛み・こり・可動域制限
肩から腕にかけてのしびれや痛み
握力低下、物を落としやすい
歩行時のふらつき、足のしびれ
めまい、頭痛、耳鳴り、視覚の違和感
特に「手足のしびれが進行する」「歩きにくい」といった場合は脊髄症の可能性があり、早急な医療機関での評価が必要です。
西洋医学的視点:頚椎症の原因と診断
原因
加齢による椎間板の変性
骨棘(骨のトゲ)の形成
頚椎のアライメント異常(ストレートネックなど)
長時間の不良姿勢(デスクワーク・スマホ操作)
検査
X線:骨の変形、椎間板の狭小化
MRI:神経や脊髄の圧迫の有無
神経学的検査:反射・筋力・感覚の確認
西洋医学では保存療法(薬物・牽引・理学療法)が中心ですが、進行例では外科手術も検討されます。
自律神経との関係
頚椎は自律神経の重要な通り道でもあり、首周囲の緊張や圧迫は自律神経機能に影響します。
交感神経の過緊張 → 頭痛・めまい・動悸・不眠
血流障害 → 脳への血流が滞り、倦怠感や集中力低下
ストレス反応の増幅 → 痛みが長引くことで不安・イライラが悪化
そのため、単なる首の病気にとどまらず「全身の不調」として現れることが多いのです。
東洋医学的観点
東洋医学では、頚椎症を「気血の滞り」や「肝腎の不足」としてとらえます。
気血瘀滞(きけつおたい):首肩のこり・しびれ。血の流れが滞り痛みが固定化。
肝腎不足(かんじんぶそく):加齢による骨・関節の弱り。めまい・耳鳴りも伴う。
痰湿阻滞(たんしつそたい):むくみや重だるさ、頭重感を伴うタイプ。
鍼灸治療では、首肩周囲の局所治療と全身の調整を組み合わせます。
代表的なツボ:風池、天柱、肩井、合谷、太谿、肝兪、腎兪
まとめ
頚椎症は「首の病気」と思われがちですが、神経圧迫や血流障害を通して自律神経や全身の不調につながります。
西洋医学での診断を踏まえつつ、鍼灸では血流改善・自律神経の安定化・痛みの軽減を目指します。
💡「首こり・しびれが続く」「頭痛やめまいを伴う」などのお悩みがある方は、早めにご相談ください。
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