湿度が高いと体調不良に?女性に多い“湿邪トラブル”と鍼灸でできる対策
こんにちは、江戸川区平井鍼灸院の今木です。
前回は、“梅雨時のめまい”に効くツボと鍼灸治療についてお伝えしました。
今回は湿度が高くなると出やすい症状や対策についてお伝えします。
「なんだか最近、体が重い…」
「頭がぼーっとして、やる気が出ない」
梅雨時期や季節の変わり目に、こんな不調を感じることはありませんか?
実はその原因、湿度の高さによる「湿邪(しつじゃ)」の影響かもしれません。
湿度が高い環境は、女性の身体にさまざまな不調を引き起こすことがあり、放っておくと慢性化してしまうことも。
この記事では、湿度が引き起こす女性特有の症状やその原因、東洋医学的なアプローチを含めた鍼灸による対策法をご紹介します。
湿度が高くなると、体にどんな影響があるの?
湿度が高いと、汗が蒸発しにくくなり、体温調整がうまくできなくなるため、だるさやむくみなどが出やすくなります。
特に女性は、もともと水分代謝が弱く冷えやすい体質の方も多いため、湿度の影響を強く受けがちです。
湿度に関連して出る主な症状(女性に多いもの)
● 全身のだるさ・倦怠感
湿度が高い日は体が重く、ベッドから起き上がれない…そんな方も。体内の水分代謝が滞ることで「水滞(すいたい)」が起き、エネルギーの流れが滞ってしまいます。
● むくみ・下半身の重だるさ
脚がパンパンに張る、靴がきつくなるなどのむくみも湿気の多い日に悪化しがち。これは、体内に余分な水分が溜まっているサインです。
● 頭重感・めまい・集中力の低下
脳への血流が悪くなることで、頭がぼーっとする、めまいがする、といった症状に。特に雨の日や台風の前後に感じやすい方も多いです。
● 胃腸の不調(食欲不振・下痢・便秘)
湿気は胃腸の働きにも大きく影響します。胃が重い・お腹が張る・軟便などの不調が起きる場合は、「脾(ひ)」の弱りと関連があります。
● 心の不調(イライラ・不安感)
体が重だるいことで、やる気が出ない・落ち込みやすいなど、気分の波にも影響します。これは、自律神経のバランスが乱れているサインでもあります。
東洋医学でみる「湿度」と体調の関係
東洋医学では、自然界の変化が体調に影響を与えると考えます。特に「湿邪(しつじゃ)」は、体にまとわりつくような性質を持ち、長引く・重だるい・停滞するという特徴があります。
● 「脾(ひ)」=消化器系が弱いと湿邪の影響を受けやすい
「脾」は体の中の水分代謝を司る重要な臓器です。脾が弱ると水分をうまく処理できず、むくみ・胃もたれ・下痢などが起こります。特に冷たいものや甘いものの摂りすぎが脾を弱めやすく、湿度の高い時期には注意が必要です。
鍼灸でできる“湿邪ケア”とは?
鍼灸は、気・血・水の巡りを整え、体質に合わせて根本的な改善を目指す自然療法です。湿度により起こる体調不良には、以下のような施術が効果的です。
● 「脾胃」の機能を整えるツボ刺激
→【足三里(あしさんり)】【陰陵泉(いんりょうせん)】など
これらのツボを使うことで、消化吸収を助け、水分代謝を促進します。
● むくみや重だるさの緩和
→【水分(すいぶん)】【天枢(てんすう)】
お腹や脚のツボを刺激することで、体内に溜まった湿気の排出を促します。
● 自律神経を整えて心もすっきり
→【百会(ひゃくえ)】【内関(ないかん)】
頭痛や不安感など、精神的な不調にもアプローチできるため、仕事や育児に追われる女性にとって心強いサポートになります。
日常でできる湿度対策のセルフケア
鍼灸と合わせて、普段の生活でも湿度による不調を防ぐ工夫が大切です。
✅ 湿気をため込まない生活習慣
室内の湿度を50〜60%にコントロール
洗濯物はなるべく外干しか乾燥機を利用
入浴後は浴室の換気をしっかり行う
✅ 食事で「脾」をいたわる
冷たい飲み物を避け、常温〜温かい飲み物を
とうもろこし、小豆、生姜、ハトムギなどは水分代謝を促す食材
甘いもの・脂っこいものは控えめに
✅ 適度な運動と入浴で汗をかく
軽いストレッチやウォーキングで気血の巡りをアップ
ぬるめのお風呂にゆっくり浸かり、余分な水分を外へ
湿度が高い季節は、女性の身体にとってとてもデリケートな時期。湿邪による不調を「季節のせい」と軽く見ずに、早めのケアを心がけましょう。
鍼灸は、あなたの体質や状態に合わせたオーダーメイドの施術が可能です。もし「最近ずっと調子が悪い…」と感じているなら、ぜひ一度、鍼灸で体の内側から整えてみませんか?
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本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
江戸川区平井鍼灸院 今木薫
【監修】
平井鍼灸院 院長 梅田俊
鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師
鍼灸師
【所属】
2015年~ 日本自律神経研究会
日本自律神経研究会
【資格】
2011年 国家資格はり灸師、あん摩マッサージ指圧師免許取得
2016年 自律心体療法上級者施術認定者取得
2018年 クレニアルテクニック上級施術認定者取得
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