梅雨の不調、我慢していませんか？“湿気疲れ”の原因と鍼灸ケア

こんにちは、江戸川区平井鍼灸院の今木です。
前回は、慢性疲労に要注意！“なんとなく不調”を見逃さない。という内容でお伝えしました。
今回は、梅雨に入る前に知って頂きたい体調の変化や原因についてお伝えします。

梅雨の時期になると、なんとなくだるい、頭が重い、やる気が出ない…そんな不調を感じることはありませんか？
特に40代の女性は、ホルモンバランスや自律神経の変化に敏感な時期でもあり、
梅雨特有の気象条件がその体調に影響を与えやすくなります。

この記事では、「湿気疲れ」の正体を東洋医学的視点から解説し、鍼灸を取り入れた具体的な対処法をご紹介します。

湿気が体に与える影響とは？

梅雨の時期に感じる不調の多くは、東洋医学でいう「湿邪（しつじゃ）」が体内に入り込むことによって引き起こされます。
湿邪とは、外部の湿気が体の中に侵入して、気や血の巡りを妨げると考えられており、
特に女性は水分代謝が乱れやすいため、むくみや冷え、だるさといった症状が出やすくなります。

40代女性に多い梅雨の不調

40代の女性は更年期の入り口に差しかかる人も多く、自律神経やホルモンのバランスが少しずつ変化していく時期です。そのため、次のような不調が梅雨の時期に悪化する傾向があります。

慢性的な疲労感

頭痛や頭重感

むくみやすさ

肩こり・腰の重だるさ

胃腸の不調（食欲不振・下痢）

やる気が出ない、気分の落ち込み

これらは“湿気疲れ”とも呼ばれ、気象の変化に敏感な体が悲鳴を上げているサインです。

東洋医学から見る“湿気疲れ”の原因

東洋医学では、「気・血・水（き・けつ・すい）」のバランスが整っていることが健康の基本とされています。
梅雨の湿度が高まると、体内の「水（体液）」の巡りが悪くなり、「脾（ひ）」という消化吸収を司る臓器がダメージを受けやすくなります。
脾の働きが低下すると、余分な水分が体に溜まりやすくなり、以下のような症状が出現します。

重だるさ

胃腸の不調

手足のむくみ

頭がボーっとする

関節のこわばり

つまり、湿気疲れとは「体の排水機能がうまくいかずに、体内に“湿”がたまって不調を起こしている状態」なのです。

鍼灸で整える！梅雨の不調ケア

鍼灸は、東洋医学の知識に基づいて気・血・水のバランスを整え、自然治癒力を高める治療法です。
特に、梅雨の時期の不調には以下のようなアプローチが効果的です。

1. 脾胃（ひい）を整えるツボ刺激

消化吸収機能をサポートし、水分代謝を改善することで、体内にたまった湿を排出しやすくします。

おすすめのツボ：
足三里（あしさんり）：胃腸を整え、全身の活力を高めます。

陰陵泉（いんりょうせん）：水分代謝の調整に効果的。

2. 自律神経の調整

交感神経と副交感神経のバランスを整えることで、だるさや不眠、精神的な不安定さを改善します。

おすすめのツボ：
百会（ひゃくえ）：精神安定、リラックス効果。

内関（ないかん）：不安感や動悸の緩和。

3. 全身の血流を促進

巡りをよくすることで、体のだるさやむくみを軽減します。鍼灸により筋肉が緩むことで、肩こりや腰痛にも効果的です。

自宅でできる“湿気疲れ”対策

鍼灸院に通うことが理想ですが、日常生活の中で取り入れられるケア方法も重要です。

白湯や温かいお茶をこまめに飲む
　→ 水分代謝を促進し、胃腸の負担を減らします。

湯船に浸かる習慣をつける
　→ 自律神経のバランスを整え、全身の巡りを促します。

梅雨時期は生もの・冷たい食べ物を控える
　→ 胃腸を冷やさないことが湿気疲れ防止の基本。

軽めのストレッチやウォーキング
　→ 筋肉を動かすことで血流やリンパの流れを改善します。

ジメジメと暑いので、つい冷たいものを飲みたくなりますが、それを続けると内臓が冷えて、内臓機能の低下を招きます。
結果的に自律神経も働きが低下し、汗も出しにくくなり、体温調整ができなくなります。
こうなる前に、セルフケアと汗をかく訓練をしていきましょう。
運動もオススメですが、自宅でできる入浴法を変えるだけでも良い汗が出るようになります。

こちらの入浴法をお試しください。重ダルさもスッキリします。
また朝に熱めのシャワーを浴びるだけでもスッキリしますよ。

梅雨のジメジメは不快指数もあがります。心地よいことを見つけて
日々の生活に取り入れてみてくださいね。

お困りの際はお気軽にご連絡ください。
本日も最後までお読み頂きありがとうございました。

江戸川区平井鍼灸院　今木薫

【監修】
平井鍼灸院　院長　梅田俊
鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師
鍼灸師
【所属】
2015年～ 日本自律神経研究会
日本自律神経研究会
【資格】
2011年 国家資格はり灸師、あん摩マッサージ指圧師免許取得
2016年 自律心体療法上級者施術認定者取得
2018年 クレニアルテクニック上級施術認定者取得