過敏性腸症候群便秘型に鍼灸は有効?自律神経を整えて腸を改善
こんにちは。平井鍼灸院の鈴木です。
「便秘がちでお腹が張る」「便意はあるのにすっきり出ない」「ストレスがかかるとさらに便秘が悪化する」――そんなお悩みを抱えていませんか?
一般的な便秘は食生活や運動不足など生活習慣の影響が大きいですが、過敏性腸症候群の便秘型 はそれだけでは説明できません。
腸の働きと脳、自律神経が深く関わっており、ストレスや体質によって症状が長引きやすいのが特徴です。
過敏性腸症候群便秘型とは?
過敏性腸症候群(IBS)は、大腸や小腸に目立った病気がないにもかかわらず、便通異常や腹痛を繰り返す機能性疾患です。
その中でも便秘型(IBS-C)は、便が硬く排便が困難で、お腹の張りや不快感を伴いやすいタイプです。
主な症状
排便回数が少なく、硬い便が続く
強くいきまないと便が出にくい
残便感やお腹の張りが持続する
ガスがたまりやすい
ストレスや緊張で便秘が悪化する
西洋医学的視点からみた便秘型IBS
過敏性腸症候群便秘型(IBS-C)は、単純な便秘とは異なり「腸の機能異常」と「脳腸相関の乱れ」が大きな原因です。
腸の運動異常(蠕動運動の低下)
大腸の動きが弱まることで便が腸内に長く留まり、水分が吸収されすぎて硬便となります。腸の動きは不規則で、排便のリズムが安定しません。知覚過敏(過敏性腸管)
IBS患者の腸は、わずかな刺激でも強い痛みや不快感を感じやすい状態になっています。便秘型では「お腹の張り」や「残便感」が特に強く出やすいです。腸内細菌叢の乱れ
腸内細菌のバランスが崩れるとガス産生や腸の運動異常につながり、便秘を悪化させます。近年では腸内フローラとIBSの関連が盛んに研究されています。脳腸相関の乱れ
脳と腸は自律神経・ホルモン・免疫を介して双方向に影響を与え合います。ストレスや精神的緊張が腸の動きを抑制し、便秘を慢性化させます。
自律神経との関係
IBS便秘型では、自律神経のバランスの乱れが中心的役割を果たしています。
交感神経優位
ストレスや緊張で交感神経が活性化すると、腸の蠕動運動は抑制されます。腸の血流も低下し、便が硬くなりやすくなります。副交感神経の低下
通常、食後やリラックス時には副交感神経が働き、消化・吸収・排便を促します。しかしストレスや生活習慣の乱れで副交感神経が働きにくくなると、排便機能が落ちて便秘が続きます。悪循環の形成
便秘が続く → 腹部膨満や不快感
不快感がストレスを強める → 自律神経がさらに乱れる
腸の動きが弱まる → 便秘が悪化
このサイクルが繰り返されることで、症状が慢性化しやすくなります。
睡眠・ストレスの影響
睡眠不足や精神的緊張は交感神経を刺激しやすく、腸の働きを抑えます。実際にIBS患者はストレス関連疾患(不安症・抑うつなど)との合併率が高いことが報告されています。
東洋医学からみた便秘型IBS
東洋医学では、便秘は単なる「便の滞り」ではなく、体全体の気血・津液の巡りや臓腑のバランスの乱れとして捉えます。
肝気鬱結(かんきうっけつ)タイプ
ストレスにより「気」の流れが滞る
腸の働きが乱れ、便秘・ガス溜まり・腹部膨満を起こす
精神的な緊張やイライラを伴うことが多い
脾気虚(ひききょ)タイプ
消化吸収を担う「脾」の力が弱まり、水分や栄養の代謝が低下
腸に潤いが行き渡らず、便が硬くなる
慢性疲労・食欲不振・冷えを伴いやすい
腎虚(じんきょ)タイプ
腎は生命力や水分代謝の根本を司る
長期的な便秘や慢性疲労は腎の力の低下と関係
高齢者や体力が落ちている人に多い
まとめ
過敏性腸症候群便秘型は、単なる便秘ではなく、自律神経の乱れやストレスによって悪化する慢性的な腸の機能障害です。
西洋医学では腸の運動や脳腸相関の異常として捉え、東洋医学では気血や臓腑の失調としてアプローチします。
鍼灸治療は、腸の働きを整えるだけでなく、自律神経を安定させ、便秘やお腹の張りを改善し、再発を防ぐサポートになります。
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