朝4時・5時に目が覚めてしまう…早朝覚醒の原因・自律神経との関係
こんにちは。
平井鍼灸院の鈴木開登です。
「朝4時や5時に目が覚めてしまい、その後眠れない」
「睡眠時間が足りないまま、ぼんやりした頭で一日を過ごしている」
そんな経験はありませんか?
このような早朝覚醒は、不眠症の一種です。単に年齢や生活リズムの問題と思われがちですが、実際には自律神経やホルモンの働きの乱れ、精神的な要因、東洋医学的な体質の偏りなどが関係しています。
放置すると、慢性的な睡眠不足からうつ症状・免疫力低下・生活の質の低下へとつながることもあります。
この記事では、早朝覚醒の原因、東洋医学から見た背景、改善のためのアプローチを詳しくお伝えします。
このような症状、ありませんか?
-
予定より1〜3時間早く目が覚める
- 日中の眠気が強く、集中力が続かない
-
休日でも自然と早く目が覚めてしまう
これらは、早朝覚醒の典型的なサインです。
単なる「早起き」とは違い、本人の意志とは関係なく目が覚めてしまい、睡眠時間が削られてしまう点が特徴です。
早朝覚醒とは?
早朝覚醒とは、不眠症の4つのタイプ(入眠困難・中途覚醒・熟眠障害・早朝覚醒)の一つで、本来の起床時間よりも大幅に早く目が覚め、その後再び眠ることができない状態を指します。
この状態が週に3回以上、3か月以上続くと、慢性的な不眠症と診断されることがあります。
特に注意が必要なのは、早朝覚醒がうつ病や自律神経失調症の初期症状として現れるケースです。早期に原因を見つけ、対策をとることが重要です。
早朝覚醒の原因 〜体・心・環境の影響〜
1. 精神的ストレスや不安
強いストレスや悩みがあると、脳が睡眠中でも休まらず、早朝に交感神経が活発化します。これにより、夜明け前に覚醒してしまうことがあります。特に、うつ病の初期症状として「早朝覚醒」が出るケースは少なくありません。
2. 自律神経の乱れ
自律神経は睡眠と覚醒のリズムをコントロールしています。日中の緊張や夜のスマホ使用などで交感神経が優位になりやすく、夜明け前に覚醒モードに切り替わってしまうことがあります。
3. ホルモンバランスの変化
睡眠ホルモン「メラトニン」は夜間に分泌が増えますが、加齢や生活習慣の乱れで分泌量が減少します。また、ストレスホルモン「コルチゾール」は朝に向けて上昇しますが、そのタイミングが早まると早朝覚醒が起こりやすくなります。
4. 生活習慣の影響
就寝直前のカフェインやアルコール、スマホやPCのブルーライトは、脳を覚醒状態にします。また、運動不足や不規則な食事も睡眠の質を低下させます。
5. 体内時計のズレ
朝型に傾きすぎた体内時計は、自然と早く目覚める方向に働きます。季節や光の影響、長期的な生活リズムの変化が関与します。
早朝覚醒と自律神経の関係
自律神経は、「交感神経」と「副交感神経」がバランスを取りながら、睡眠と覚醒のリズムを作っています。
早朝覚醒の方は、まだ眠っているはずの時間に交感神経が急に優位になり、脳と体が覚醒モードに切り替わります。
これは、日中の過剰な緊張状態、就寝前の刺激、ホルモン分泌のタイミングの乱れが影響しています。
特に、ストレスや精神的な疲労がたまっていると、副交感神経が十分に働かず、眠りの質が浅くなる傾向があります。
東洋医学から見た早朝覚醒のメカニズム
東洋医学では、早朝覚醒は臓腑の働きのアンバランス・気血の巡りの停滞・陰陽の乱れによって起こると考えます。
ここでは代表的なタイプをご紹介します。
よく見られるタイプ
- 肺気虚(はいききょ)タイプ
肺の気(エネルギー)が不足しており、夜明け前(肺の時間:午前3〜5時)に自然と目が覚めやすくなります。
息切れしやすい、声が小さい、風邪をひきやすいなどの傾向もあります。 - 心火亢進(しんかこうしん)タイプ
心(しん)の火が強くなりすぎ、脳が夜間も休まらず早く目覚めてしまうタイプです。
動悸や不安感、夢が多い、寝汗などの症状を伴うことがあります。 - 腎陽虚(じんようきょ)タイプ
腎の陽気が不足し、体温やエネルギーを保つ力が弱まり、早朝の冷えや倦怠感とともに目が覚めます。
寒がり、むくみ、腰や膝のだるさも出やすい傾向があります。 - 肝血虚(かんけっきょ)タイプ
肝の血が不足し、脳や目への栄養が足りず、深く眠り続けることができません。
目の疲れ、爪が割れやすい、めまい、集中力低下などを伴います。
まとめ
早朝覚醒は放置すると、慢性的な疲労感、集中力低下、気分障害につながります。
しかし、生活習慣の見直し、自律神経のバランス調整、東洋医学的アプローチを組み合わせることで改善は十分可能です。
-
朝日を浴びる時間を調整して体内時計を整える
-
夜間の光・音・温度をコントロールする
-
就寝前はスマホやPCを避け、呼吸法やストレッチで副交感神経を優位にする
関連記事
info_outline平井鍼灸院
- 住所
- 〒132-0035
東京都江戸川区平井4丁目11−3 サンライズエンドウII 4階 - 電話番号
03-3683-7670
- 営業時間
- 火水金 10:00~20:00
土日 9:00~17:00 - 休業日
- 月曜・木曜・祝日
- アクセス
- JR総武本線平井駅から徒歩1分