しびれと自律神経のつながり ― 鍼灸でケアする手足の不快感
こんにちは。平井鍼灸院の鈴木です。
「手がピリピリする」「足先が冷えて感覚が鈍い」「デスクワークの後にしびれが強くなる」――そんな症状に悩んでいませんか?
手足のしびれは、単なる血行不良や一時的な神経圧迫で起こることもあります。しかし、慢性的に続く場合は 神経の障害・血流の滞り・自律神経の乱れ など、より深い原因が隠れていることも少なくありません。放置すると生活の質を下げるだけでなく、進行性の病気が背景にある場合もあるため、正しく理解して対策を取ることが大切です。
手足のしびれとは?
手足のしびれは、医学的には「感覚異常(パレストジア)」と呼ばれ、皮膚感覚が過敏になったり鈍くなったりする症状を指します。
一時的なしびれ:正座後や圧迫による一過性の血流低下で起こり、数分で回復。
慢性的なしびれ:神経や血流、自律神経の問題が背景にあり、長引くのが特徴。
単なる「血行不良」だけでなく、神経そのものの障害や脳からの感覚処理の異常 でも起こるため、正確な見極めが重要です。
手足のしびれの症状とは?
しびれの症状は一様ではなく、患者さんごとに感じ方が異なります。代表的なものは以下の通りです。
ピリピリ・ジンジンとする感覚:電気が走るようなしびれ。末梢神経障害で多い。
感覚の鈍さ・力が入りにくい:物を落とす・階段でつまづくなど日常生活に支障。
冷えやこわばりを伴うしびれ:血流不足や自律神経の乱れが背景。
体調・天候・ストレスで変動するしびれ:自律神経の関与が大きいサイン。
これらの症状は「一時的か、慢性的か」「片側か両側か」「痛みや麻痺を伴うか」によって原因が異なるため、丁寧な評価が必要です。
西洋医学から見た手足のしびれの原因
西洋医学では、手足のしびれを大きく 神経・血流・脊椎・脳 の4つの要因で説明します。
末梢神経障害
手根管症候群、肘部管症候群、坐骨神経痛など
神経が圧迫や炎症を受け、ピリピリとしたしびれや感覚鈍麻が生じる。
糖尿病性神経障害も代表例。
血流障害
動脈硬化や血栓による循環不良。
冷え性やレイノー症候群も含まれる。
脊椎由来
椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症による神経根圧迫。
「腰から足へ」「首から手へ」と放散するしびれが特徴。
脳由来
脳梗塞や脳腫瘍による感覚障害。
突然の片側しびれや麻痺を伴う場合は緊急対応が必要。
自律神経と手足のしびれの関係
しびれは「神経の障害」だけではなく、自律神経の乱れ が深く関与します。
交感神経過緊張
ストレスや緊張状態で交感神経が優位に。
血管が収縮 → 末梢への血流不足 → しびれ・冷え・こわばり。
副交感神経の低下
修復やリラックスを担う副交感神経が働かず、神経回復が遅れる。
慢性化しやすい。
感覚過敏化(中枢性感作)
自律神経の乱れが脳の感覚処理に影響。
軽い刺激でも強いしびれを感じやすくなる。
つまり、慢性的なしびれは「神経の圧迫 × 自律神経の乱れ」が複合的に関与しているケースが多いのです。
東洋医学から見た手足のしびれ
東洋医学では、手足のしびれは「気・血・津液」の巡りの停滞や不足で説明されます。
気血両虚(きけつりょうきょ)
気と血が不足し、神経や筋肉が栄養不足に。
冷え・だるさを伴い、慢性疲労タイプに多い。
瘀血(おけつ)
血の滞りで局所に痛みやしびれ。
夜間や安静時に悪化する特徴。
痰湿阻滞(たんしつそたい)
余分な水分が経絡を塞ぎ、鈍いしびれや重だるさ。
むくみ体質の人に多い。
まとめ
手足のしびれは、神経や血流の問題だけでなく、自律神経の乱れや東洋医学的な「気血水の滞り」 が大きく関与しています。
鍼灸治療は、局所の循環を改善すると同時に、自律神経を整えて慢性化や再発を防ぐアプローチです。
「手足のしびれが続いている」「冷えや疲労と一緒に出ている」方は、早めのケアで日常生活の快適さを取り戻しましょう。
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