症例報告「自律神経失調症(睡眠障害) 症例2」‐東京・江戸川区・平井‐

【自律神経失調症 症状12】
【患者像】
Kさん 30代 男性
【来院】
 2016.10
【症状】
主訴:自律神経失調症、不眠
肩、首の痛みから始まり、3カ月前から睡眠障害が現れている。睡眠障害は2~3時間ごとに目が覚めてしまう症状で、日中も集中力が落ちてしまう状態だった。仕事はデスクワークだが最近異動してきてなれない仕事をこなしている事も、ストレスとなっている。
疲れが抜けなくて、仕事のパフォーマンスが下がってしまう事を懸念している。
【治療経過と内容】
治療方針
睡眠障害の原因となっている腎虚の改善
身体の状態は睡眠障害が主で、自律神経失調症の症状が随伴している。この事から、睡眠障害へのアプローチは、首、骨盤、足を温めることで症状改善できると考え刺鍼をした。その結果、初回から、首の緊張緩和を認めた。3診目からは睡眠障害も解消された。
東洋医学的に診立てると、腎虚という状態で冷えがベースとなっている。
【同時に治療した症状】
体力がない
【使用した主なツボ】
翳風、頚百労、足三里
【考察】
睡眠障害の機序は、自律神経の失調による血流障害と、オ血が発生することによる冷え性の悪化が睡眠を妨げることにより、睡眠時の血流が管理出来ていないことである。治療をすることで、身体の中の疲労は取り除けるが、睡眠障害の根本になっている腎虚の状態を改善しなければ最終的な改善とは言えない。
アプローチは足を温めること、特に足首まわりの経穴を選択しながら継続して治療することが求められる。今後も経過を観察していく。